人工衛星とAIによる水道管診断
29日、大津市議会施設常任委員会は、豊田市が取り組む人工衛星とAIによる水道管診断について視察を行いました。
豊田市が取り組む水道DXの主な内容を以下に要約します。
- 水道事業の課題
- 管路の老朽化と更新費用の増大、人員不足、料金収入の減少などの問題を抱えている。
- 漏水調査の現状
- 調査員が徒歩で全ての管路を調査し、漏水音を確認する方式で行っているが、非効率。
- DX技術導入の目的
- 人工衛星とAIを活用して水道管の劣化や漏水リスクを判定し、効率的な管理を目指す。
- 「漏水エリア特定診断」および「漏水リスク評価」を実施。
- 技術の詳細
- 衛星写真とAI解析を活用し、5段階評価で漏水リスクや劣化度を判定。
- 特定の外国企業やJAXA認定のベンチャーが技術提供。
- 導入効果
- 調査対象の距離が1/10以下に短縮。
- 漏水調査期間と費用が大幅に削減され、漏水発見数も増加。
- 技術メカニズム
- 地中の水の比誘電率を衛星で分析し、水道水か否かを判別。
- Lバンド帯のマイクロ波を用いて水道管の異常を検出。
- 首相の視察と評価
- 令和6年7月、首相が豊田市の取り組みを視察し、その効率化効果が評価された。
- 今後、国全体で水道DXを推進するためのカタログ化と標準装備が進められる予定。
このDXの取り組みは水道インフラの老朽化対応における重要な一歩であり、調査や管理の効率化が大きなメリットとして挙げられます。