高齢者単身世帯の居住安定を目指すモデル契約条項の策定
近年、高齢者の単身世帯が増加している中で、相続人が不明な高齢者が賃貸住宅で死亡した場合の契約解除や残置物の処理に対する不安から、高齢者の入居を拒否する賃貸人がいます。
この問題を解決し、単身高齢者の居住の安定を図るため、国土交通省と法務省は死後事務委任契約に関するモデル契約条項を策定しました。
これは法的に義務付けられていませんが、その利用により高齢者の居住の安定が期待されています。
◇ 使いやすい契約書式
モデル契約条項は、賃貸借契約の解除と残置物の処理に関する委任契約とを別々のものとしており、また、条文ごとに詳細な解説を付しています。このモデル契約条項をそのまま使える形式とするなど、利便性向上を目的として、以下の[1]から[4]の契約書式を作成しました。<2つの委任契約を同一の受任者と締結する場合の契約書式>
[1] 解除関係事務委任契約と残置物関係事務委託契約を同一の受任者との間で締結する1通の契約書式 [PDF形式] [Word形式]
<2つの委任契約をそれぞれ別の受任者と締結する場合の契約書式>
[2] 解除関係事務委任契約に関する契約書式 [PDF形式] [Word形式]
[3] 残置物関係事務委託契約に関する契約書式 [PDF形式] [Word形式]
<賃借人と賃貸人が締結する賃貸借契約における特約条項の記載例>
[4] 上記[1]の委任契約又は[2]と[3]の2つの委任契約の締結を前提とした賃貸借契約を締結する場合に、関連する条項を賃貸借契約書に特約条項として盛り込む際の記載例 [PDF形式] [Word形式]NEW◇「残置物の処理等に関するモデル契約条項の活用ガイドブック ~単身高齢者の賃貸住宅への円滑な入居のために~」
モデル契約条項の一層の理解と活用を図るため、残置物の処理等に関する契約の締結から残置物への対応までをステップごとに分かりやすく解説したガイドブック