最低制限価格事前公表の影響は?
大津市では6月2日から、これまでの入札に係る予定価格の公表に加えて最低制限価格も事前公表することになった。
これは、職員が設計価格を業者に漏らすという不祥事の対策であろう。
最低制限価格の公表については随分前から他の自治体では行われていた。
この入札方式は最低制限価格での同額入札により、くじ引きにより落札業者が決められることが多く、積算能力や品質の低下について懸念があった。
最近では職人などの人手不足や材料の高騰などの要因から、単純に最低制限価格で入札するか否か関心があった。
そこで6月の入札結果をみてみると、おもしろい結果が出ている。
多くの業者が最低制限価格で入札してくじによる落札物件が危惧されたが、それは割合と少ない。
それ以外に見られる点は次のようなことだ。
①落札業者は最低制限価格より数千円高い金額で入札している。その内2社が残ってくじで決めている。
②最低制限価格が分かっていながら、さらに低い金額で入札をしている業者が割合と多い、当然失格になるのだが。
③企業局の配管工事(比較的工事金額が高い)では、予定価格と最低制限価格の中間くらいの金額で落札しているのが多い。
ここで不思議なのは、数千万円から数百万の工事であるのに最低制限価格から数千円高くして入札していることだ。
なぜか最低制限価格では入札していない。入札金額が数社にわたりプラス千円ずつきれいに並んでいるのもある。
この千円の違いが、利益が出るかでないか、ぎりぎりのところなのだろう?
最低制限価格が分かっているのにそれより低い金額で入札すれあば失格になるのは分かっているのだろうが、中には残った1業者が最低制限価格より高い金額で落札しているのもある。
他の業者が最低制限価格で入札すれば落札、もしくはくじで落札のチャンスがあったのに。
企業局の配管工事は最低制限価格を公表しても、最低制限価格で入札するところはなかった。
これは工事の特殊性があり、安請け合いしても下請けがいないのかもしれない。
これらのことは最低制限価格が公表されたことによると考えられる。
1年間の試行とのことだが、このまま最低制限価格の公表を続けていいのだろうか疑問である。
本来の競争性を確保したうえで適正価格となるように入札が執行され、積算能力、工事管理能力に見合った業者に受注されるようにしてもらいたい。
職員の不祥事対策を、おかしな入札制度に振られては困る。
工事業者や市民が迷惑を被るだけである。