大津市議会議員 佐藤弘

一人のひとを どこまでも大切に 心豊かな まちづくりを目指します

話しかければ認知症患者の心は動く

医療 社会保障 福祉 / 2014年6月18日

ある婦人から認知症のAさんの話を聞いた。

それは、婦人の友人たち数人で施設にいるAさんの見舞いに行ったときのこと。

Aさんは相変わらず、ベッドに横になり無表情のままである。

傍らでAさんに話しかけるように、思い出話など楽しくみんなで話をしたという。

かれこれ一時間ほど経ったころ、これまで全く反応のなかったAさんが突然涙を流しながら「ありがとう」と言ったそうだ。

みんなからの声かけは、Aさんにしっかりと伝わっていたのだ。

不思議なことだ。

薬に頼る認知症治療ではなく、精神療法に取り組む精神科医の記事があった。

認知症の治療についてはまだまだ未知の世界だ。

新聞記者を経て、医学部に進み精神科医となった氏の言葉は自然でやさしくと説得力がある。

大事なことは患者への接し方なんだろうなと・・・

  • 「本人に注目して真剣に話を聞くのが精神療法の第一歩。実はそこまでは誰でもできることです」
  • 「9年の経験がなければ、人の痛みがわからない人間のままだったと思う」(9年間、朝日新聞で働いた後に医学部に)
  • 「長生きすれば2人に1人は認知症になる。それを問題視する世の中を変えたい」
  • 「治そうとしなくていい。治らなくていい。病を持ちつつ生き生きと生活できることこそ大事」
  • 「医師は薬の販売機ではないはず。生活を診ることが治療の本丸です」

朝日新聞(2014/06/18)の記事から抜粋

認知症患者の在宅支援のあり方の調査結果でも、薬物治療でなく家庭や環境からのアプローチが望ましく、入院する場合も短期間で治療をおこない、早期に退院することが望ましいとしている。

入院のタイミングも悪化してではなく、早期に対応することで長期入院を避けることができるようだ。

「行動・心理症状等が増悪した認知症の人の在宅支援のあり方に関する調査研究事業」の報告書より

行動・心理症状への対応に関しては、必ずしも入院治療が必要なわけではなく、研究会においても、まず薬物治療でなく、家族や環境といった点に関する包括的なアプローチを試みることが望ましいが、行動・心理症状の大変な時期等には、入院が必要となるとの意見があった。
但し、入院が必要な時期は一時的であることから、入院した場合でも早期かつ円滑に退院できることが重要であるとの意見があった。 従って、精神科病院における認知症の人の入院に関しては、その必要性を見極めた上で、標準化された高度な専門的医療サービスを短期的・集中的に提供する場とし、長期的・継続的な生活支援サービスを提供する介護サービス事業所や施設と、適切に役割分担がなされることが望まれる。