総務費に関連して、スポーツ振興と大田スタジアムについて伺います。
まず、私からもオリンピックの話題から入ります。
東京2020オリンピック・パラリンピック大会が、去る9月5日、全日程を終了し閉会となりました。
1年延期という、これまでに史上類を見ない状況の中で、東京大会の開催に向けた真摯な取り組みは、世界中の方々に希望と感謝の思いを伝えたのではないでしょうか。
8年前の2013年9月7日。ブエノスアイレスで開催されたIOC総会において、2020年大会の開催都市が東京に決定。その時の「おもてなし」という言葉が流行語大賞に選ばれ、東京大会へのムーブメントが加速していくのを感じました。
当時からの議会議事録を検索すると、多くの議員や理事者から東京大会を契機として産業・観光・福祉・教育など、様々な視点から大田区の「変革」に大きく期待を寄せた議論が成されてきたことが読み取れます。
その観点から、これまでの期間で、大会開催に向けたムーブメント、気運醸成がどのように図られてきたか、そしてそのスポーツ振興が、閉会後の生活の中でどのように根差し、継続していけるかが大変重要であると思います。
問①そこで伺います。東京大会の気運醸成を図るため、大田区として様々な事業を進捗してこられましたが、所管課として特に注力されてきた事業についていくつかご紹介下さい。
答弁:東京オリンピック・パラリンピック推進担当課長
区は、大会の成功に向けて気運を醸成し、大会を契機に区民のスポーツへの関心を高めていくためには、オリンピアン・パラリンピアンなどのトップアスリートと交流することが、区民にスポーツの魅力を強く印象付けられ有益であると考え、平成27年度から令和元年度まで5年に渡り、トップアスリートの派遣を行ってまいりました。
具体的には、区民スポーツまつり、おおたふれあいフェスタなどのイベントの他、地域スポーツクラブ、区立の小中学校を対象に、205人を派遣し、特に小中学生を中心に、多くの区民にスポーツの楽しさやアスリートの努力する姿などを感じてもらい、気運を高めることができました。
また、リオデジャネイロ大会が開催された2016年に、区にゆかりのあるバスケットボールの大崎祐圭選手を応援するためのパブリックビューイングを実施し、盛り上げを行い、その後も新体操の熨斗谷さくら選手、パラ走り幅跳びの髙田千明選手と言ったリオ大会経験者のほか、自転車競技の古山希絵選手やパラやり投げの若生裕太選手などの有望選手に注目し、国際大会等での成績をホームページや区報などで区民にお知らせし、選手たちの認知度向上を図り応援の気運を高めてまいりました。
この他にも、区民に大会を身近に感じてもらい、大会の感動を共有するために、ブラジルの事前キャンプを受入れ、選手来訪時に交流を行いました。併せて、区民によるボランティア活動に取り組むなど、様々な面から気運醸成を図ることで、スポーツへの関心を高めたほか、国際感覚やボランティアマインドについても醸成を図ることが出来たと考えております。
決算関連では、特に東京2020大会の1年延期により、事前キャンプの受入れや各種イベントの延期、事業縮小など、大会関連事業の大幅な見直しにより予算減額が図られた一方で、令和2年度の主要施策の成果では、新型コロナウイルス対策を含めた計画の見直しやブラジルオリンピック委員会との連携など、大会開催に向けてしっかりと取り組まれてきたことを高く評価いたします。
区施設の利用として本年7月5日から8月10日の期間で、大田スタジアムが東京大会の「野球・ソフトボール」の公式練習会場として決定。その後、大会組織委員会の検討によりソフトボールの使用は見送られましたが、外国人トップアスリートが大田スタジアムを使ってプレーする姿、またそこから得られる意見は、今後のスタジアム運営に非常に有益となることは間違いないと思います。
問②そこで伺います。公式練習会場として使用していただいたアスリートから、どの様な使用感や意見が寄せられましたでしょうか。
答弁:東京オリンピック・パラリンピック推進担当課長
公式練習会場の選定をしている段階で、国際野球連盟の視察を受けておりますが、その際には、設備の整った素晴らしい球場で、オリンピックの大会会場としても十分に使用できるレベルなのではないかと非常に高い評価をいただきました。
実際に大会に出場した6ヵ国全ての国の選手が使用しており、ブルペンが投げやすいといった感想やドミニカ共和国の選手からは、「素晴らしい球場だ、とても使いやすい」といった声を直接スタッフにいただいた他、他の国からも多くの選手や関係者から、清潔で気持ちよく使えるという評価をいただきました。
大田スタジアムは、平成30年からの大規模改修により、老朽化した施設の改修をメインに、壁面緑化やバリアフリー対応、車いす席の増設、大型バスの駐車スペース確保、多目的な利用を可能とする昇降式マウンドの整備を行ったほか、運用面でも一部見直しがなされました。
問③そこで伺います。
先ほどのご答弁でも、外国人トップアスリートからは大田スタジアムの環境を高く評価する声が多く寄せられたとのことでしたが、バリューアップ改修を行い多目的使用が可能となった後の利用状況はいかがでしょうか。
答弁:スポーツ推進課長
リニューアル後の大田スタジアムが供用開始された令和元年7月から10月末までのオンシーズンでは、野球が95%前後の枠が利用されており、オフシーズンに当たる11月から翌令和2年3月にかけては80%程度となりました。
また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた令和2年度につきましては、施設の利用停止が解除され、利用が可能となった令和2年6月から10月末までのオンシーズンでは、70%程度となっております。
利用用途については、ほぼ野球となっており、野球以外の利用につきましては、少年サッカー、タグラグビー、駅伝などで、全てのスポーツ関連での利用でございました。
そもそもこの大田スタジアム改修工事は、平成27年3月と10月に大田区並びに大田区議会から、政府及び大会組織委員会へ意見書・要望書を提出した経緯。また、翌平成28年8月のIOC総会において2020年東京大会に野球・ソフトボールの正式種目復活が承認された経緯。
こうした一連の背景から大田スタジアムは、野球・ソフトボールはもちろんの事、様々なイベントなどにも多目的に使用できる環境を整備したと認識しています。
一方で、年間約1億2,500万円の指定管理者管理代行費を計上していることからも、自主事業や収益構造の見直しを図っていく必要もあるのではないかと考えます。
問④そこで伺います。
オフシーズンについては、大田スタジアムが野球以外にも多目的に使用できる点について広報・周知を図ることで、年間を通じた有効利用を促し、コンサートなど多くの観客が入るイベントなどが行われれば、区内経済や観光事業への波及などが期待されると考えますが区の見解をお伺いいたします。
答弁:スポーツ推進課長
委員お話しのとおり、大田スタジアムが多目的に利用できることを周知することで、年間を通じて有効に活用できるものと考えます。
3000人を超える観客を収容できる大田スタジアムで大規模イベントが開催されることになれば、多くの人に大田区を知ってもらう機会にもつながり、ひいては、区内経済や観光への波及も期待できると思っております。
今後は、コンサートでの利用など、野球だけではなく多目的に利用できることを、公益財団法人大田区スポーツ協会と連携し、文化関連分野の関係者などに対しても、幅広くアピールすることで、大田スタジアムの施設の有効活用を促してまいります。
先日の自民党の一般質問で海老澤議員が訴えておられた通り、臨海部の活性化、賑わいの創出という観点からも、平和の森公園周辺のランニングステーション整備や隣接する大井ホッケー会場、ふるさとの浜辺公園などの中心軸に存在するのがこの大田スタジアムでありますので、今後も引き続き有効利用について検証を重ねていただきたいと考えます。
問⑤最後に伺います。
先ほど、収益構造の見直しという点に触れましたが、例えば、施設の有効活用を図ることに合わせて、企業広告を掲載するなど、継続的に歳入を生み出す取り組みも検討すべきではと考えますが区の見解をお伺いいたします。
答弁:スポーツ推進課長
施設内広告の掲載については、掲載する企業側にメリットがあることが必要となります。コロナウイルス感染症の影響がなかった平成29年度の実績を見ますと、社会人による都市対抗野球大会予選や、全国高校野球選手権大会 東・東京大会など、多くの皆さまが来場する大会が開催されるなど年間で17万人以上の利用がありました。
また今後、文化関連分野にも広く利用していただくことになれば、更なる入場者が生まれるものと想定され、企業側にも広告を掲載する十分なメリットがあると考えます。
委員お話しのとおり、施設内広告掲載は、継続的な歳入が見込まれることから、公益財団法人大田区スポーツ協会と連携し、検討してまいります。
多目的利用及び継続的な歳入について、引き続き注目させていただきます。冒頭申し上げました通り、コロナ禍で1年延期という、これまでに史上類を見ない状況の中で開催となった東京大会のレガシーの一つとして、大田区のスポーツ環境がより前進していくことを期待し質問を終わります。


