3月29日、大田区議会公明党の同僚5名で、大阪大学附属池田小学校を視察訪問させて頂きました。

           

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【事業概要】

 平成13年6月8日に発生した傷害事件(詳細は割愛する)を二度と起こさないため、この事件を語り継ぐとともに、安心・安全な学校環境づくりを目的とした取組みを全校あげて進めています。

 大阪大学附属池田小学校では、「祈りと誓いの集い」、「制服着用の再開」、「本校舎復帰」などに取り組むほか、文部科学省の教育課程特例校として「安全課」を設置し、平成22年3月には日本で初めてWHO地域安全推進協働センターが推進する『International Safe School(ISS)』に認証され、平成25年3月に再認証を受けました。

 その後、平成27年3月には、「学校安全の推進のため、子ども、教職員、保護者、地域の人々が一体となって継続的・組織的な取り組みを展開している」ことが評価され、国内独自の学校安全の推進を目的とした「セーフティプロモーションスクール」の認証も受けています。

 学校(周辺)環境において、児童・生徒の安全を確保することは大変重要なことで、大田区でも小学校の通学路や中学校の敷地内での防犯カメラの設置が進捗している一方で、災害時の避難誘導や池田小学校と同様の外部からの侵入者に対する防犯体制の構築など、取り組むべき課題・行動は多いものと考えます。

 

【安全教育】

 大阪大学附属池田小学校では、安全教育の究極の目的は「子どもを死なせないこと」と定義付けし、近年発災した様々な大規模自然災害は勿論のこと、事件・事故から多くの原因を研究し、あらゆる危険から子供を守るための新しいカリキュラムを作成しています。

 『カリキュラム作成で重視したのは、各教科・領域には、安全教育として取り上げることが可能な内容が多く含まれている。それらを安全教育としてカリキュラムにきちんと位置付けることにした。ネット被害、熱中症、薬物、危険生物、食中毒、食物アレルギー等、事件があった16年前には思いもしなかった内容を含めることとなった。「安全科」が不審者から子供を守るためのものであったならば、「安全教育」は、どんな状況になっても子供を守るためのものだと言える。』※東洋館出版社「学校における安全教育・危機管理ガイド」より抜粋

              

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 事件の経緯やその後の対応、また、現在に至る訓練や取組みについてお話しを伺ったのち、校舎・敷地内を案内していただきました。

            

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 最初に向かった「祈りと誓いの塔」では、犠牲となられた8名の命に心からご冥福をお祈りしました。

 平成13年6月8日に発生した殺傷事件により、将来への夢や希望に満ちた8名の尊い命が奪われました。大阪大学附属池田小学校はこの出来事を真摯にとらえ、安全教育の近いと祈りを込めたモニュメントを建立し、地元地域と連携しながら、内外に広く発信していくこととしました。

                

 当小学校では事件後、学校再開に向けて構内で児童の安全を守る様々な事項を整理し、校内安全規則や不審者対応マニュアル等を検討・作成を行っていきました。

 教職員による不審者対応訓練を年5回以上行うなど、平時の時から危機管理意識を高め、再発防止に取り組んでいるとのこと。

                    

 大阪大学附属池田小学校が日常的に取り組んでいる安全管理と安全設備について、大枠としては以下の表の通りにまとめることができる。

 

項   目 取 組 み 詳    細
来校者に関する安全規則 来校者にIDカードの着用を義務付け  
玄関の外に事務所の窓を設置し、郵便物等はこの窓から受け取る  
校舎内の安全管理 ①カーテン・ブラインド 外の様子が分かるよう角度を調節
②児童机の荷物掛け いざという時にスムースに移動するため荷物は掛けない
③非常ベル・非常ブザーの設置 校内に314か所設置
④コーナーガードの取り付け 怪我の防止
⑤1m物差し 授業は勿論、不審者との距離をとるためにも使用
⑥児童の名札 名札は校内のみ着用
⑦曲がり角に植木鉢 見通しが悪い角に障害物を置き、衝突を防止する
⑧学年コーナー 各学年フロアに教職員のスペースを設置
⑨職員室 壁をガラス張りにし、外部の視認性を上げている
⑩児童の出欠管理 Webでの出欠管理を行い業務負担の軽減や伝達ミスを低減
⑪防災集中管理 職員室のモニターで、敷地内の異常を確認できる
⑫さすまたの設置 1フロアに2本ずつ設置している
⑬吹き抜け 図書館や卓球場の視認性を上げている
校舎外の安全管理 ①非常用電話・非常ベル・非常ブザーの設置 屋外に非常ベルを18か所設置
②赤外線センサー・フェンスセンサー 不審者の侵入を防ぐ
③防犯カメラの設置 屋外に12か所設置
④体育館 壁面をガラス張りにし、市道と校舎との間の視認性を確保
通学上の安全確保 通学路における教職員・保護者・地域の連携  
安全点検 危機管理意識の徹底  

          

【考察】

 学校で学ぶ児童・生徒が安心して学べる環境の整備は、大田区においても喫緊の課題と認識しています。ただ今回、大阪大学附属池田小学校を視察させてい頂いたうえで明らかに違う点は、『尊い命が奪われてしまった事件』が現実問題として発生したことではないでしょうか。

 確かに大田区内の小・中学校においても、いじめや生活上の悩みから命を断つ事件は発生していますが、外的要因によって、しかも無差別での事件は幸いかな未だ発生していません。

 しかし、大田区内にあってもいつ起こってもおかしくない現代社会の構造的欠陥も問題視されている中、行政・教職員のplusαの業務ではなく必須の課題として取り組んでいく必要性を感じました。

 尊い命をもって後世に大きな課題をお示し下さった8名の児童に、心から感謝の思いに立ち、与えられた現実のなかでしっかりと取り組んでいくことを決意し、報告といたします。

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