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 大田区議会公明党を代表しまして、しめくくり総括質疑を行わせていただきます。

 はじめに、区内主要地域における物流環境の整備について1点お伺いいたします。大田区内では、大手・中小企業問わず、日夜様々な形態の物流サービスが稼働しています。その配送先は多岐にわたり、荷主と受け取り主との取引を下支えする重要な役割を担っております。

 しかし、昨今の住宅事情や道路環境が要因となり、やむなく駐車禁止場所での荷卸しを行わなくてはならず、結果として取り締まりの対象となるケースが増加している、との声を聞きます。物流環境の整備は都内における重要課題であると共に、地方都市においても大きな課題となっています。

 札幌市では「荷さばき規制緩和区間」を設置し、一定の条件のもと貨物の集配については法規制の対象から除外とする取り組みを実施しています。

                       

問①現在大田区では、JR蒲田駅及びJR大森駅周辺の整備計画を推進しておりますが、その計画や、そののちの都市整備事業のなかで、自治会や商店街、運送事業者などと連携をし、例えば共同で利用できる荷捌き所等の設置について検証を進める必要があると考えますが、区の見解をお伺いいたします。

                   

答)都市開発担当部長

 蒲田駅や大森駅周辺は、大田区の中心拠点として商業や業務機能が集積していることから、バスやタクシー・トラックといった、業務車両も集中する地域となっております。

 横浜の元町商店街や吉祥寺のように、商店街全体で共同荷捌き場を運用しているケース等もございますが、一般的に商業施設の荷捌き場は、その施設において確保することになります。

 まちづくりにおける都市基盤施設等の検討にあたっては、車両交通や歩行者動線の円滑化を図ることが、重要な要素の一つであると考えます。

 地域の皆さまのご意見や、道路及び交通管理者等の意見も踏まえ、安全・安心で利便性の高い都市機能の実現を目指し、研究していく必要があると考えております。

                     

 改めて土地を確保し、荷捌き所を設置することは大変厳しいと思われますが、大田区交通安全協議会策定の「平成28年度大田区交通安全実施計画」でお示しのとおり、より深く地域実態を調査し、例えば貨物用パーキングメーターの設置や時間制限駐車区間の拡充など、東京都や警視庁とこの課題について協議を進めていただきたいと要望し次の質問に移ります。

                     

                    

 次に自転車等駐車場の整備状況についてお伺いいたします。

 「大田区自転車等利用総合基本計画に基づく整備計画」の推進により、平成27年度は、京浜急行の高架化に伴う各駅での整備の他、久が原駅前第二自転車駐車場の整備などが報告されていました。

 その結果、現在大田区の自転車等駐車場は、有料制43か所、登録制16か所、無料制14か所の計73か所となっています。

 決算概要説明書42頁に自転車等駐車場使用料が記載されており、平成27年度は利用件数が3,857,317件で、収入済額646,173,750円となっております。これを、平成23年度と比較してみると、平成23年度は利用件数が3,205,356件で、収入済額は554,294,340円となっていますので、この5年間で9,100万円余の増となっております。このことから、これまで区が行ってきた自転車等駐車場の整備が具体的に進捗してきていることを読み取ることができます。

 持続的な自主財源の確保、また区民の利便性向上の観点からも、自転車駐車場整備の今後の進捗に期待するところであります。しかし、これまで登録制の駐車場ではその使用料は年額3,000円だったところが、新規に整備された有料制の定期利用駐車場への移管に伴って、その使用料は月額1,200~2,000円となり、結果として利用者の負担増となってしまうことへのご意見も少なくありません。

                  

問②そこで、この区営自転車等駐車場において有料制・登録制・無料制と区民の費用負担に格差が生じている現状に対し、負担の公平性をどのように図っていくのか、その方針や計画についてお伺いいたします。

                      

答)都市基盤整備部長

 登録制と無料制の自転車駐車場につきましては、道路敷や都有地に暫定的に整備したもので、新たな有料制自転車駐車場整備の進捗に合わせ順次有料制に移行していく予定です。

 来年度は、現在整備を進めている糀谷駅、梅屋敷駅及び雑色駅に新たな有料制自転車駐車場が開設する予定であり、開設日に合わせて糀谷駅前環八、梅屋敷駅、雑色駅前の登録制・無料制の自転車駐車場を廃止させていただきます。

 また、現在登録制として運営している蓮沼及び蒲田駅西口呑川横自転車駐車場についても、一時利用等の利用対象を拡大し、費用負担の公平化を図るため、今年度機械化工事を行い、来年度より有料制に移行させていただきます。

 今後も利用者の費用負担の適正化を図るため、受益者負担の原則に基づき取り組んでまいります。

                       

 現在、「蒲田駅周辺再編プロジェクト」の進捗により、JR蒲田駅東口には約2,800台収容の自転車駐車場整備が事業認可され、今後、駅前放置自転車の削減も含め駅前空間の環境改善に大きく期待されているところであります。 

 一方で、区内地域における大型マンション建設等に伴う人口流入に対応するための整備も大きな課題と考えます。例えば六郷土手駅周辺では115戸・632戸の新築マンションがそれぞれ明年から入居が開始されます。また、鵜ノ木駅周辺でも278戸の新築マンションが明年、入居が開始されます。

 これに対し六郷土手駅では現在、2か所の自転車駐車場で559台、鵜ノ木駅では2か所で123台、久が原駅では2か所で302台の自転車を収容できる駐車場が設置さてれています。

                   

問③地域の方からも駅前駐車場の収容台数や、自転車走行台数の増加に伴う住環境の悪化を懸念する声を聞きます。そこで、今例に挙げました三駅周辺の自転車等駐車場の整備についての区の方針をお伺いいたします。

                    

答)都市基盤整備部長

 自転車駐車場の利用については、駅から600m以上離れた場所にお住いの方や、障がい者の方を優先的に承認し、600m以内の方には徒歩での通勤・通学をお願いしております。

 また、大規模なマンション開発に際しては、開発指導要綱において、計画戸数が100戸以上で事業区域から最寄りの鉄道駅までの距離が概ね600m以上の場合は、自転車駐車場の整備に協力し、放置自転車発生防止の措置を講ずるよう定めており、開発事業者よりお預かりした協力金を自転車等駐車場整備基金として積み立て、最寄り駅の自転車駐車場整備に充てております。今年度共用開始した大森町駅、京急蒲田駅の自転車駐車場の整備工事等においても積立金を活用しております。

 なお、委員お話しの三駅につきましては、現在の整備計画の需要数を満たしておりませんが、駅周辺での新たな整備用地の確保は困難なため、既存の自転車駐車場の有効活用や民営自転車駐車場の育成支援等により改善に努めてまいります。

              

 また、「大田区自転車等利用総合基本計画に基づく整備計画」の推進に合わせて、負担の公平性と逆行してしまうかもしれませんが、自転車等駐車場の自動化のシステム整備に伴い、是非とも、学割や障がい者割引制度の導入についての検討を要望させていただきます。

               

                   

 次に、平成21年度から運用開始となった「たまちゃんバス」についてお伺いいたします。

 先日、款別質疑の中で自民党の高山委員より、この「たまちゃんバス」の事業経過や、現在進めているアンケート調査を受けてのこれからの区の姿勢など細かく質疑されておりましたので、私からは地域協働と観光の観点からお伺いさせていただきたいと思います。

              

 これまで、我が会派からもこの「たまちゃんバス」について質問をしてまいりました。平成23年第3回定例会では広川議員、平成26年第1回定例会では岡元議員からそれぞれ、事業内容について質問・提案を行い、そのご答弁では、「今後も、作業部会の方々とアイデアを出しながら、地域コミュニティー機能を高められるように工夫してまいりたい…」などとお答えいただいております。

              

問④まず、この検討会議や作業部会で検討された経過、それを受けてどのような対応を行ってきたのかについてお知らせ願います。

            

答)まちづくり推進部長

 この間、大田区コミュニティーバス導入検討会や同矢口地域作業部会において、地域コミュニティー機能を持たせる工夫や、他自治体における事例の検討等を行ってまいりました。

 具体的には、作業部会での地域貢献に関する検討の中から、「たまちゃんバス」の車内広告に、地域の行事やイベント情報を掲載するようにいたしました。また、路面図と時刻表を掲載した「ご利用案内」には、公共施設や商店街のほか多摩川七福神等観光名所を取入れ、地域の情報発信を行ってまいりました。

 更に、平成26年度には、矢口三丁目地区へのルートの延伸や、高齢者の利用が多いガス橋二十一世紀バス停・矢口中学校バス停の2か所にベンチを設置するなど、利用者サービスの向上も図ってまいりました。

 他自治体の事例研究としては、平成27年度に作業部会として、北区の「kバス」・文京区の「B‐ぐる」の視察を実施しました。

 視察からは、地域性や乗客の年齢層の違い、観光地を取り込んだ運行ルート、沿線企業の協賛金によるラッピングバスの運行など、今後の「たまちゃんバス」の運行・運営において検討すべき課題を、作業部会の方々と共有いたしました。

 「たまちゃんバス」の今後のあり方を検討する上で、参考となる知見が得られたと考えております。

              

 「たまちゃんバス」が運用されている矢口・下丸子地域は、歴史ある新田神社の他、ものづくり産業のコアとも言える加工業の集積や武蔵新田駅・下丸子駅周辺の活気あふれる商店街があるなど、大田区の魅力を感じることができる地域であります。

              

問⑤そこで例えば、運行ルート内に14か所あるバス停の幾つかを対象に、最寄りの観光名所や地域情報などを紐づけしたARやQRコードを使い、バスを待っている間に楽しむことができるといった仕組みづくりや、観光情報センターとの連携でSNSでの情報発信、さらに、センター内でも「たまちゃんバス」や大田区を紹介する映像を配信するなど、区内観光の一つのツールとして「たまちゃんバス」を活用できるのではないかと考えますが、区の見解をお伺いいたします。

             

答)観光・国際都市部長

 「たまちゃんバス」の活用ですが、すでに観光マップ「おおたの魅力再発見」の中でも、ルートと運行時刻表等を掲載しており、利用促進に努めているところです。それとともに、「たまちゃんバス」ルートの武蔵新田や下丸子周辺は、下丸子ウォークエリアとして紹介したい観光スポットも数多くありますので、これらを地域お勧めの観光コースとして、観光推進連絡協議会等とも連携して紹介していきたいと思っております。

 委員お話しのように、バス停での待ち時間でQRコード等に紐づいた観光スポットや地域情報のサイトをご覧いただくことは、周辺回遊につながる仕掛けの一つになると思います。

 また、観光情報センターのSNSによる情報発信をはじめ、センター内での映像紹介などは、地域や観光情報センターにとっても相乗効果が見込まれると思いますので、検討させていただきたいと思います。引き続き、観光スポットのPRや、区内各所の観光回遊の促進に向けて、様々な視点から取り組んでまいりたいと思います。

              

 同様に、「たまちゃんバス」内にモニターを設置して、地域情報を映像配信することも有効的ではないかと考えます。

 「たまちゃんバス」の場合、放映する情報は地域内にある企業や店舗の紹介の他、地域の皆さまにもご協力をいただき、四季折々の地域行事を映像として紹介することも可能と思います。

 事業内容についてはこれまで様々な検討がなされ、ルートや運行時間の変更、車内広告・バス停のネーミング募集など地域連携の取組みを進められてこられたことは高く評価いたします。

               

問⑥しかし今一度、大田区としてこれまでの取り組みをしっかりと総括をし、運用開始から10年となる平成31年を目途に、観光や産業の部局などと横断的な幅広い議論を深め、運営方針を大きく見直していく時期にあるのではないかと考えますが、この点について区の見解をお伺いいたします。

                 

答)まちづくり推進部長

 「たまちゃんバス」は、この七年間の様々な取り組みによって、地域の方々にも認知され、利用者数も年々少しずつではありますが増加しております。

 しかし、一方で、毎年900万程度の欠損額が発生するという事業採算性上の大きな課題がございます。

 事業採算性を向上させるためには、地域が一体となって支えていくという機運を更に醸成することが重要であり、この間、企業の社会貢献としてご協力いただけるよう、広告掲載や協賛などを企業の皆様に改めてお願いしているところです。

 また現在、「たまちゃんバス」利用者の移動実態調査や矢口地域の全世帯対象アンケートを行っており、この調査を通じて、これまでの取組みを評価・分析しながら、課題を整理しております。

 その上で、来年度以降は、この検証結果やこの間研究してきた他自治体の取組みを踏まえながら、「たまちゃんバス」がより魅力的で持続可能なコミュニティーバスとなるよう、委員お話しの地域協働、観光・産業、福祉、まちづくり等、多角的な視点から今後の方向性を検討してまいります。

               

 平成29年度の予算編成のこのタイミングで多少の予算が掛かったとしても、大田区の「たまちゃんバス」に対する方向性を明確にし、この事業の収益構造改革への新たな取り組みを期待いたします。

               

 ここまで、大田区における交通課題についてお伺いいたしました。今後大田区は、国際化・グローバル化が進み、経済情勢も大きく変化するとともに、少子高齢社会の進展や区民の生活スタイルの多様化などを受け止めるため、今まで以上に効率的で効果的なまちづくりが求められていくと思います。

 そのような中、この公共交通網の整備は、まちづくり整備の根幹を成すものであり、環境負荷低減の面からも、少子高齢社会の面からも非常に重要な課題であると考えます。

            

問⑦現在大田区では、「(仮称)おおた都市づくりビジョン」「交通政策基本計画」の検討や「公共施設適正化計画」の策定を行っております。こうした計画と連動するとともに、大田区の将来像を見据えた持続可能なまちづくりの基盤を支える、公共交通網の整備についてはしっかりと取り組んでいただきたいと考えます。そこで、今後のまちづくりの展望という視点で、是非、松原区長のお考えをお伺いしたいと思います。

                

答)松原大田区長

 まちづくりにおいては、今後の社会構造の変化を見通し、将来への展望をもって進めることが大変重要でございます。

 区は現在、将来を見据えたまちづくりを進めるため、都市への将来像を可視化する「(仮称)おおた都市づくりビジョン」と、交通に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための「大田区交通施策基本計画」の策定を行っております。

 また、本年3月には、今後の公共施設整備の方向性を示した「大田区公共施設適正配置方針」を策定しました。

 都市において公共交通は、区民の身近な足としての機能を担いながら、安全・快適で環境に優しいまちづくりを進める上で、大変重要な役割を果たしております。現在、区の公共交通には、東西方向の利便性の向上、公共交通機関同士の乗継改善、そして駅における交通結節点機能の改良、充実などの課題がございます。

 このような中、新空港線(蒲蒲線)は、区内の東西交通の分団を解消する重要な事業でございます。新空港線(蒲蒲線)の整備とともに、将来を見据えた公共交通網の整備・充実の方向性をしっかりと定め、まちづくりに取り組んでまいります。

             

 有難うございました。松原大田区長の強いリーダーシップをもって、71万区民が生活する安全・安心なまち「大田区」の構築を何卒よろしく願い致します。

 以上で、大田区議会公明党のしめくくり総括質疑を終了させていただきます。

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