3月14日(金)の予算特別委員会では、先の福祉費に引き続き『衛生費』の款でも質疑をさせて頂きました。
《第4款 衛生費》
衛生費に関連して、大田区における自殺予防対策についてお伺いいたします。
内閣府は、9月10日の世界自殺予防デーにちなんで、毎年9月10日から16日の一週間を「自殺予防週間」と定めて、国民への啓発事業の実施によって命の大切さと共に、自殺の危険を示すサインに気付いたときの対処方法等について国民の理解を促進しています。
さらに、平成22年2月の自殺総合対策会議で決定された『いのちを守る自殺対策緊急プラン』に基づき、毎年、月別自殺者数が最も多い3月を「自殺対策強化月間」と定め、この3月を中心に各関係省庁と地方自治体が連携をして通年の積極的な対策に乗り出しました。
しかし、警察庁が発表した平成25年度の自殺者数は全国で27,276人、東京都では2,822人と報告されており、なお一層の対策が必要であることは明白です。
こうした状況から厚労省は、うつ・自殺対策のプロジェクトチームを設置し、自殺対策における五つの柱を掲げています。それは、1,普及啓発の重点的実施 2,ゲートキーパー機能の充実と地域連携体制の構築 3,職場におけるメンタルヘルス対策・職場復帰支援の充実 4,アウトリーチの充実 5,精神保健医療改革の推進の五つです。
本区においてもこの指針を加味し、様々な取り組みやキャンペーンが行われてきました。特にゲートキーパー講座は平成23年度から開催され、この間、多くの区職員・一般区民が参加をして自殺予防に対する意識向上を図ってまいりました。
①はじめに、現在までに区が推進してきたゲートキーパー講座の状況について、年度別の回数やその内容について、また、受講人数の推移についてお伺いします。
⇒理事者答弁『平成18年「自殺対策基本法」が成立し、平成19年「自殺総合対策大綱」が閣議決定されました。
このような国の動きを受け、大田区では平成23年度より、基礎講座となる初級研修を年2回づつ実施し、平成23年度は76名、平成24年度は75名、平成25年度は49名、合計6回200名が研修を修了しました。
内容は、自殺の現状と自殺対策、遺族からのお話し、ゲートキーパーの役割でございます。
また、実践講座となる中級研修は、初級研修修了者を対象とし、平成25年度に1回開催し、24名が研修を修了いたしました。内容は、自殺の現状とゲートキーパーの役割(気づく・受け止める・つなぐ)や相談にどう対応するかを実態権しながら学ぶロールプレイを中心としたものでございます。』
大田区のホームページに、「自殺のサインに気付く人(ゲートキーパー)を養成します。」とし、今後、区民を対象とした講座などを企画していきますとあります。
②今まで講座を行ってきて集約できた参加者の意見や、今後への見えてきた課題などがありましたらお聞かせ願います。
⇒理事者答弁『ゲートキーパー初級研修を受講した職員116名のうち、退職者等を除く84名に対して、平成25年度アンケートを実施し、研修の成果を確認いたしました。返信のあった37名のうち9名が、それぞれの職場における区民対応の場で、自殺の危険に気づきゲートキーパーの役割を果たした事例があることがわかりました。
「もういやだ。この子を置いて死んでもいいですよね」といった発言のあった相談や、「自分は役に立たない」などの相談中の発言から、自殺の危険性に気づき、相談者の気持ちを受け止めることや関係機関につなぐことを実践しておりました。
課題をいたしましては、さらに、関係課の職員のみならず、広く一般区民にご参加いただくことがあげられ、今後、より一層の広報に努め、研修を開催してまいります。』
私は昨年の11月19日に大田区保健所が主催の「ゲートキーパー基礎講座」に参加、さらにその上級編として本年2月19日に開催された「ゲートキーパー実践講座」を受講させて頂きました。
実践講座では3人一組のグループに分かれ、それぞれが相談者・相談員・観察者の役に就きながら、自殺の要因とされるお題について擬似相談会(ロールプレイ)を体験しました。聴くだけの講座から、疑似体験とはいえ実際に悩んでいる人の思いに耳を傾けることの難しさとともに、その重要性を体感することができました。今後も、より多くの区職員・一般区民が参加できるよう回を重ねていく必要性を強く感じました。
③そこで、過去2年間の講座には無かった「実践講座」を開催した経緯についてお伺いいたします。
⇒初級研修修了者に対して、相談対応スキルを向上し、より確実に、適切な相談機関につなげる役割を果たせるように、中級研修を平成25年度より1回開催することにいたしました。
今後も、対応スキル工場のため、初級研修に加え、中級研修も継続実施し、中級研修修了者が一定数確保されましたら、上級研修を開催していく予定でございます。
平成25年12月5日、荒川区で開催された人権週間事業の基礎講演に参加させて頂きました。この講演の講師は、NPO法人自殺対策支援センター ライフリンク代表の清水康之(やすゆき)さんでした。『君たちはどう生きるか~人生の主人公になるために~』と題し三つのケースを通して、“人生の方向性”についてのお話に、荒川区民はじめ多くの参加者が聞き入っておりました。またこの講演会の特出すべき点は、荒川区立中学校7校の生徒731人も参加しており、命の大切さを学ぶ大変貴重な時間を提供した荒川区教育委員会の取り組みに感銘いたしました。こうした各所管が連携した取り組みは非常に重要と考えます。
東京都ではこの3月の「自殺対策強化月間」期間中、7区7市でゲートキーパー養成講座や自殺予防講演、うつ病の正しい理解を深める講演会などが開催されています。
④大田区では、この3月の自殺予防月間について啓発活動や講演の予定はありますでしょうか。
⇒理事者答弁『9月および3月の自殺対策強化月間において、平成25年度は9月に先立ち、8月12日から16日に区役所本庁舎1階北ロビーにてパネル展を行い、合わせて区報やツイッターでも広報いたしました。
また、3月の強化月間におきましては庁内報の3月号で職員向けの広報が行われ、さらにケーブルテレビの「シティーニュースおおた」において、3月16日に大田区における相談窓口が広報される予定でございます。
今後につきましても、強化月間にかかわらず年間を通じて、区報・ホームページ・ポスター・リーフレット・ツイッターによりさまざまな機会をとらえ、自殺についての誤解や偏見をなくし、正しい知識を普及啓発することに努めてまいります。』
大田区では、自殺予防のネットワークづくりを強化するとして、庁内各課を対象とした「大田区自殺対策庁内連絡会」を継続しつつ、今後は区内関係機関や地域の方々との協力体制を構築するとしています。そういった意味において、区民の意識啓発やゲートキーパー養成の拡充なども含めて、自殺予防対策に対する大田区の取り組みに大いに期待するところであります。
⑤最後にお伺いいたします。おおた未来プラン10年(後期)には新規事業として「(仮称)地域自殺対策協議会の設置」とありますが、現時における体制や取り組みの内容についてお聞かせ願います。
⇒理事者答弁『平成23年度から開催しております大田区自殺対策庁内連絡会議は、関係各部の課長で構成し、区役所内における自殺対策のネットワーク構築を図っているところでございます。
平成27年度には、保険・福祉・産業等庁内外の関係部署で情報を共有し、総合的な自殺対策が可能となるネットワークづくりを強化していくため、「(仮称)大田区地域自殺対策協議会」を設置予定でございます。
協議会の構成メンバーは今後検討してまいりますが、地域の関係機関や相談窓口との緊密な連携体制を図り、自殺総合対策を推進してまいります。』
ありがとうございました。以上で質問を終わります。

