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平成25年1月16日

Q1.

公明党より質問させていただきます。港区選出の西でございます。本年初頭の委員会ということでございます。改めまして、また本年もよろしくお願いしたいと思います。
私のほうからは、区割り案についてお聞きしたいと思います。
行政区のブロックの区割り試案の考え方でございますけれども、市内24区、これを7ブロックないし5ブロックに再編をすると、最も税収が多くなると見込まれております北区と中央区に関しては、分離もしくは合体と、それぞれ2案をお示しというわけでございますけれども、今回、提案されておりますこの案につきまして、一体どのような観点から作成されておるのかという点について、まずお尋ねしたいと思います。

A1.清野生野区長

お答え申し上げます。
今回の区割り案についてでございますけれども、市政改革の基本原則でございますニア・イズ・ベターの徹底を行いつつ、いかに行政運営の効率化や施策単位の最適化による効果の向上を実現するかといった視点で行政区の単位のあり方を検討いたしまして、行政区数や人口、面積については、将来人口予測も視野に入れながら、基礎自治体として住民の声が首長に届く範囲ということで、25年後の人口でおおむね30万から50万人の範囲を基本といたしました。
また、都市としての力を考えましたときに、都心部の集積性をどのように考慮するのかという点から、中心部の北区と中央区を合体した案と分離した案をまとめることといたしております。
この人口と集積性の2点を基本といたしまして、コミュニティの一体性の維持を前提に、人口規模、面積、歴史性、住民の移動・交流要素としての鉄道網等の状況、行政機関、市民利用施設、小・中学校の配置状況について考慮した上で、4案をまとめたものでございます。

Q2.

人口と集積性の2点、基本としながら、歴史性を考慮されたということでございましたけれども、現在のこの24区体制になるまでには、それぞれに理由もあって今の姿になっておるというふうに思います。また、合区・分区という変遷を経てきたわけでございますけれども、そういう意味では、単純に以前同じ区であったからということで同一ブロックにまとめるということにはならないのではないかというふうにも考えますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

A2.清野生野区長

お答え申し上げます。
歴史性の考慮につきまして、区割り案策定に当たっては、一つの重要な要素ではあるというふうに考えておりますが、先ほど御答弁申し上げましたように、さまざまな要素を検討した上で区割り案を策定してまいりましたもので、安易に一つの区だったということでまとめたというわけではございません。以上でございます。

Q3.

先ほどの御答弁もございましたように、確かにそれぞれのブロック内、こちらのほうでは住民間の活発な交流とともに地域の一体性という観点も必要であるというふうにも考えます。住民間の交流という点では、鉄道等の交通網の状況などにつきましても検討されたということでございますけれども、この案の中には、淀川を挟んで向かい合わせといいますか、対岸の区がまとめられてるというものもございますし、そういった点では、必ずしもこの地域の一体性が保たれてるというふうには思われないものも含まれておりますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

A3.清野生野区長

お答え申し上げます。
鉄道などの交通網の状況につきまして、重要な考慮項目の一つでございます。また、地域間の歴史性や風土など、さまざまな観点ともあわせまして検討いたしたところでございます。
委員からただいま御指摘いただきました淀川を挟む案につきましても、鉄道だけではなくて、幹線道路など交通体系全般について検討いたしたものでございます。例えば、一つの案にございます東淀川区と旭区、この2つの区につきましては、現在、地下鉄今里筋線で結ばれておりますし、豊里矢田線、新庄大和川線という都市計画道路でも結ばれておるところでございます。さらに、建設中のJRおおさか東線が全通いたしますれば、より一層、区間の移動が便利になります。また、ブロック化によって、新たな結びつきが強化されることで地域の活性化が図られるということも想定されますので、こういった案を策定させていただいたものでございます。

Q4.

各ブロックの結びつきにつきまして、また鉄道、幹線道路を含めました交通体系等、種々考慮されたということでございますけれども、このブロックにまとめるに当たりましては、やはり当該区にとって何らかのメリットといいますか、これがなければいけないというふうに思います。
このブロック化によって、一体どのような、具体的にこの関連する地域の住民の皆さんにメリットが得られるのかということが一つ疑問に思うわけですけれども、例えば私が居住しております港区につきましては、このいずれの案を見ましても、湾岸地域を抱えておる区としてまとめられておるわけですけれども、東西軸というよりは、どちらかといいますと南北というような広がりを持ったブロックとなっておりますけれども、このようなまとめ方につきましては、どのようなメリットがあるんでしょうか。

A4.清野生野区長

お答え申し上げます。
まず、ブロック化によりまして、これまで市役所で一元的に行われてまいりました行政を住民の皆さんにより身近な場所で行えるようになり、ニア・イズ・ベターを実践する仕組みができますとともに、また、より効率的な行政運営を行うことが可能になるというのがメリットかというふうに考えております。
また、ただいま委員から御指摘いただきました湾岸地域のブロック案につきましては、津波・高潮対策といった防災対策において共通の課題を持つ区を一つのブロックにいたしまして、大規模災害に備えた防災対策等の課題を共有いたしまして解決していけるようになることが最大のメリットではないかと考えます。
また、鉄道や道路などの交通機関によって結びついて、湾岸地域で共通した商工業、流通の発展性や、それに伴う雇用の拡大、働き手の流入等の可能性が期待できるというメリットもあるかと考えております。以上でございます。

Q5.

ただいま御答弁いただきました例につきましては、防災対策の共通課題を持つ、このことによるメリット、また共通した商工業、流通事業の発展性による雇用拡大が見込まれるということでございましたけれども、そういう意味では、ブロック化によりまして、それぞれのブロックのまちづくりがより一層進むということでありましたら問題はないというふうには思いますけれども、やはりこの地域が発展する上におきましては、このにぎわいの中心となるような場所、そういったものが必ず必要ではないかというふうにも考えます。
大阪市全体で見ますと、この梅田、また難波の各駅のような大きなターミナルの駅周辺ですね、こういったところがそうしたにぎわいの、本市で言いますと一番大きなにぎわいのある場所ではないかというふうに思いますし、人が行き交って交差する拠点地域として大変重要になる、こうした中心地域の核となりますこのターミナル駅というもの、これが各ブロックの中には、そうした大きなターミナルを有していないところもあるように思います。この天王寺駅、また京橋駅など、ブロックのちょうど境界上に大きなターミナルがあるようなところもありますんで、この区割り案の策定に当たりましては、こういった点も考慮すべきではないかと、このように思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

A5.清野生野区長

お答え申し上げます。
ブロック化いたしました場合のまちづくりにおきまして、中心となる地域の必要性、これは十分認識しているところでございます。ただ一方で、新たに中心地をこれからつくってまいるということになりますと、位置ですとか、あるいは長期的になるといった観点など、さまざまな課題がございますので、現在の大ターミナルを想定するというのが現段階では適切ではないかと思っておりまして、境界域にあるターミナルをどちらかに取り込んでしまうということになりますと、反対側がどうなるのかといったような考え方もございまして、そういった場合に、ターミナルが入ってこなかったブロックのまちづくりに支障が生じるという懸念もございます。
今回の案の一部に、ターミナルを中心として区割りを新たに検討いたしましたものがございますけれども、JRの環状線が区の境界となっております大阪市のこれまでの都市の成り立ちなどから、全てのターミナルを取り込んで区割り案をまとめるといったことはできなかったというのが事実でございます。
今後、ターミナルの位置づけにつきまして、市民の皆様からの御意見もいただきながら区割り案を精査、検討していく中で、どういった形でまとめていけばいいのかといった議論もいただきたいというふうに考えております。

Q6.

ここまで、区割り案におきますいろんな課題について御質問、指摘等もさせていただきましたけれども、そもそも論になって恐縮ですけども、こうした課題以前に、この区割り案についての市民の皆さんに対する説明といいますか、そういったものがまだまだちょっと不十分ではないかというふうに思います。
現在、公表されておりますこういった資料を見ましても、非常にわかりにくいといいますか、この行政機関の設置状況とか市民の利用施設の配置図とか、いろいろと本市の市勢状況、こういった一面を示す資料はたくさん網羅していただいてるわけでございますけども、先ほど御答弁にございましたこの湾岸地域の一体性というようなことについては、この区割り案のイメージ図から、なかなか読み取ることはできないというようなことを見ましても、こういった一つ一つの各ブロックの区割りそのものが、一体どういう必要性があるのかということがちょっとわかりにくいんではないかと。この必要性という部分で言えば、そこをしっかりと市民の皆さんに訴えていかなければ、どうしてこの区とこの区がひっつくんですかとか、そういった御質問にはなかなか明確に答えることができないんではないかと。
私も、昨年来、こういった区割りの話を住民の皆さんとさせていただきますけども、逆にどこの区とひっつくんかということばかりが先行して、この必要性といいますか、なぜこのブロックが必要なのかという点についての御質問をいただいたことは一度もございません。私の情報不足かもわかりませんけれども、そういったことも含めますと、このままでいきますと、大都市におけるこうした新たな都市制度いうものを構築していく上において、大阪を変えていこうというこの市長の思いといいますか、これが正しく市民の皆さんに伝わらないんではないかというような、こういった不安といいますか、そういったものも疑問にも感じておる次第です。
市民の皆さんに対しまして、この区割り案の根拠につきまして、より丁寧な説明が必要だと、このようにも思いますけれども、今後どのように進めていくおつもりなのか、お伺いいたします。

A6.清野生野区長

お答え申し上げます。
今回の区割り案に関しましては、これからこういった議会の場などで御議論、御検討を深めていただくためのたたき台として策定いたしたものでございまして、さらに精査する必要がある内容になっておるというのは十分認識をいたしているところでございます。
また、ブロック化を進めるに当たりましては、何よりも市民生活の安定と発展をどう維持するのかといったことが大切でございまして、直接影響を受ける市民の皆様からの御意見を十分にお受けすることができますように、そのために丁寧に御説明をいたしまして御理解いただきますよう、これから努力してまいる必要があると考えております。
例えば、各区において、区政会議の場での御議論ですとか、あるいは区の広報紙、ホームページへの掲載、あるいは必要に応じてさまざまな場所でのフォーラムの開催など、いろいろな手段を用いて周知徹底を図れるよう努力してまいりたいと考えております。

Q7.

ちょっといろいろと質問もさせていただきましたけども、今後、市民の皆さんには周知徹底としてされていくというようなこともございましたけども、このようにちょっと少し見ただけでも、さまざまな課題というもんもありますし、今後も、そういう意味では、この区割り案を中心に市民の皆さんに御説明をしていくということでございますけども、先ほど来、申し上げましたとおり、こういった現在示されてるような案を持って、さらにこのスケジュールに沿ってこの区割り案をまとめていきながら、このブロック化のメリットですね、最大の、やっぱりこれをするほうがいいんだというような、このようなまたメリット、必要性、これを市民の皆さんが理解していただいて、賛同を得るためには、さらにこの案を精査して、検証もしっかり進めていかんといかんと、このようにも思いますけれども、しかしながら、こういった調子で果たして市長が目指しておられるような期限に間に合うのかどうかというようなことも感じる次第でございます。
区長会議としては、今後、さらにどのように取り組んでいかれるのかということを、またお尋ねしたいと思います。

A7.清野生野区長

お答え申し上げます。
重ねて申し上げておりますけれども、ニア・イズ・ベターの徹底、行政運営の効率化といった点からも、ブロック化というのは私どもの喫緊の課題であるというふうに考えております。
また一方で、住民の皆様の御理解なしに行うことができないというのは当然でございます。いかに住民の皆様に御理解いただけるかというのが最大の課題でございますので、そのために区長会議といたしましても、区長だけが動いているということではとても間に合いません。こういった内容のより一層の検証、精査を行いますために、各区の副区長以下の職員から成るワーキングチームというのをもう既に立ち上げておるところでございまして、鋭意作業をさせているところでございます。
今後、今回のたたき台としての区割り案をブラッシュアップしてまいりまして、議会あるいは法定協議会といった、そういった場所での御議論や市民の皆様の御意見といったものを取り入れさせていただいて、御理解、御賛同いただける内容に区長案としても取りまとめていけるように努力してまいるという所存でございます。以上でございます。

要望

この区割り案をたたき台にしてブラッシュアップをしていくということでございますけども、どうも御答弁の中で、随所にこのニア・イズ・ベターとの言葉が出てまいりますけれども、私が思います住民にとって価値的であると、こういった判断できる目安としましては、やはりこのブロック化によって一体どのような地域住民の皆さんに具体的なメリットが得られるんかどうかと、これが一番、住民の皆さんに判断できる物差しといいますか、それではないかというふうに思うわけですけども、このニア・イズ・ベターという言葉に、ニアということで、何かより身近にと感じるイメージも非常にあるわけですけども、しかしながら、逆にこのブロック化することによって、先ほど行政効率のお話も出ておりましたけども、必ずしもニアにならない事項も出てくるんではないかと、このようにも思っております。
いわゆる行政効率の面から言えば、むしろこれまで区で実施されておったような住民サービスが逆になくなるという、できなくなるといいますか、もしくはその手続等が、申請が前よりも遠いところに行かなくてはいけないというようなことになるということでは、これは決してニアにはならない。
そういう意味では、この住民意思の決定という意味でニア・イズ・ベターというようなことで言われてるんであれば、そういった方向の部分というものも強調すべきではないかと思いますし、住民サービスの向上という実利のあるこのメリットというもんが果たして何であるかというのをしっかり明らかにしなければ、先ほどから繰り返し住民の皆さんの理解というふうにおっしゃっておりますけども、住民の皆さんには、このニア・イズ・ベター、ニア・イズ・ベターだけで、その言葉だけでは決して理解を得られるもんではないと思いますので、具体的にこのブロック化によってどういったメリットがあるんかということもしっかりと、こういった区割り案も含めて、今後のやはり提案ということをしなければいけないんではないのかと、またそうあってしかるべきである、このような御意見を最後に申し上げまして、私からの質問を終了させていただきます。

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