3/2 代表質問から項目ごとに報告します。

次に、医療的ケア児等の支援強化と、高齢者施設の質の確保についてお尋ねします。

まず、レスパイトの充実についてです。

医療の進歩により、NICUに長期入院されていたお子さんが、人工呼吸器や胃ろう等を使って地域で暮らすことが可能となり、医療的ケアの必要なお子さんが年々増加しております。

しかしその一方で、保護者の介護負担は極めて重く、自宅でのケアを続けていくためにもご家族へのレスパイト支援が求められております。

中でも、ご家族のレスパイトのみならず、ご家族の急病、緊急の用事ができたとき、母親の出産時などで数日間預けることができる「医療型短期入所」は、家庭生活を支える生命線となっています。

また、自宅外で家族以外の方と過ごすことにより、医療的ケア児ご自身の成長にもつながるという側面からも、「医療型短期入所」は、医療的ケア児とその家族にとって、大変重要なものです。

ところが、この「医療型短期入所」について、県内には現在38か所ありますが、その中には「空床型」として運営され、ベッドに空きがある時しか受け入れられない施設も少なくありません。保護者の方や支援されている方にお話を伺いますと、「空きがない」「遠方で利用できない」といった理由で、必要な時に利用できず、やむなく利用を断念せざるを得ない家庭も少なくないということです。

 

【医療型短期入所の確保と支援強化】

 

そこで伺います。

医療型短期入所について、現在の本県の利用実態をどのように認識しているのか。

医療的ケア児の家族が、必要なときに安心して休息を取れるよう、今後どのように受け皿の確保と支援の強化を図っていくのか、知事の見解を求めます。

 

次に、療養介護体制について伺います。

医療的ケアが必要なお子さんが成人となり、障がい支援区分もかなり高く、重度の方の中には、医療機関に長期間入院されている方もおられます。そのような方に対し、主に昼間に、機能訓練や看護、介護、日常生活の世話を行う「療養介護」という障がい福祉サービスが、病院の中で行われています。

保護者からは、「日中は障がい福祉サービスを利用し、夜間は医療機関で過ごせる体制」、いわゆる「療養介護」を望む声が寄せられています。

しかし、医療的ケア児の数が多く、重度の方も多くおられる福岡市内では、先進的な取組を行っている「虹の家」を含め療養介護事業所の指定を受ける医療機関は2か所しかなく、県内でも全体で

13か所のみで、果たして必要なニーズを満たす十分な量なのだろうかと思ったところです。

 

【療養介護の量への認識と対応】

 

そこで伺います。本県における療養介護の提供体制について、十分と考えているのでしょうか。不十分であるとすれば、県としてどのように取り組んでいくのか、知事の見解を求めます。

次に、高齢者施設の質の確保について伺います。

末期がんや難病等の方々を対象とした、高齢者住宅に訪問看護事業所を併設した施設、いわゆるホスピス住宅において、本人の希望でない、不要な訪問看護を行わせて、指定訪問看護事業者が不当に高額な医療費を請求している事例が報道されています。
このような事例は、国民の信頼を裏切り、国民の財産を不当に取得しようとするものであるとともに、訪問看護制度やホスピスに対する社会的な信頼を損ねる極めて深刻な問題であり、あってはならないことだと考えます。

【ホスピス住宅等における不適切請求への実態把握と監査】

そこでお尋ねします。県では、このような不正な行為が疑われる指定訪問看護事業者に対して、どう対応されているのかお答えください。

【知事答弁骨子】

七-①

問 医療型短期入所の利用実績と支援強化について

○ 県内の医療型短期入所事業所の利用実績は、昨年度、延べ約1万2千人、1日当たり平均92人の方が利用されている。

これに対し、県内の専用病床数は146床で、県全体では不足する状況にないが、「筑紫」「八女・筑後」「飯塚」の3つの圏域に事業所がない状況であり、利用者が希望する地域で、必要な時にサービスを受けることができるよう、受入れ施設を増やすことが望ましいと考えている。

○ このため、県としては、医療型短期入所事業への理解を進めるため、実施を検討している医療機関を個別に訪問し、事業の内容、サービスに係る報酬額、事業所指定の手続き等について説明を行っているところである。

来年度、医療型短期入所事業所を開設する医療機関等に対し、専用病床設置のための介護用ベッド等の導入経費を新たに助成することとしたいと考えている。

また、医療的ケア児・者への対応に不安があるとの声を受け、医療機関等の職員を対象に、医療的ケア児・者とのコミュニケーションの取り方や保護者への支援方法、喀痰吸引・誤嚥ケアの技術等を習得する実践的な研修を行っている。

これらの取組により、実施事業所が増えるよう努めてまいる。

○ 医療的ケア児の学校や保育所等の付添いに看護師派遣を利用できる利用上限144時間の県単独のレスパイト事業については、学校や保育所等で看護師の配置が進んだことから、今年度で終了する。

看護師を医療的ケア児の自宅等に派遣し、家族の負担を軽減するレスパイト事業については、利用上限を48時間として実施していたが、国庫補助を活用することにより、来年度から104時間まで拡大する。併せて、18歳を超えた医療的ケアを必要とする方も対象とする。

この国庫補助事業では、通学・通院の付添いが対象外となっていることから、これを対象とした県単独の事業として、利用上限104時間のレスパイト事業を来年度、新たに実施してまいる。

こうした取組により、医療的ケア児・者のご家族にレスパイトを提供できる環境づくりを進めてまいる。

 

七-②

問 療養介護の提供体制について

○ 県内では現在、13の医療機関で療養介護事業を実施しており、昨年度の実績では、ひと月当たり1,126人が利用しているところである。

これまで、サービスの支給決定をしている市町村からは、療養介護の提供に支障があると聞いていないが、利用が集中している一部の医療機関からは、「療養介護サービスの利用希望者が多く、待機者も出ている」といった声も聞いている。

○ 来年度は、令和9年度からの障がい者福祉計画の策定に向け、市町村に対し、利用実績や今後の利用見込みについて、ヒアリングを実施することとしている。その際、どこの医療機関を利用したか、希望する医療機関を利用できたかなどについて、調査することにより、まずは利用の実態を把握してまいる。

 

七-③

問 不正な行為が疑われる指定訪問看護事業者への対応について

○ 指定訪問看護事業者による医療費の不正請求は、訪問看護制度の信頼を著しく損なうとともに、医療費の増加や保険料の上昇など、深刻な影響を及ぼす。

○ このため、県では、保険者等からの情報提供で不適切な請求の疑いがある事業者や、利用者に対する請求額が高額な事業者等を対象として、指定訪問看護事業者の指定取消しの権限を持つ九州厚生局と共同で指導や監査を行っている。

○ 指導や監査の結果、不正な請求が確認された場合には、九州厚生局と連携し、医療費の返還はもとより、指定の取消しも含め、厳正に対処している。

引き続き、指定訪問看護に係る医療費請求の適正化に努めてまいる。

 

 

コメントは受付けていません。