• 米の価格高騰と持続可能な米の生産について

次に、米の価格高騰と持続可能な米の生産について質問します

現在、米の価格高騰と品不足が全国的に続いています。農林水産省によると2024年産の米は前年より18万トン多い679万トンが生産された一方、JAなどの集荷業者への出荷量は前年より31万トン減少しました。その一方で、集荷業者以外のルートによる取引が44万トン増加し、小売りや外食業者が秋以降の需要に備え早期に買い付けを行い、在庫を積み増したとされています。

こうした事態を受け、国はJAなどの主要な集荷業者の在庫不足が価格高騰の一因と見て、集荷業者を対象とする入札による備蓄米の放出に踏み切りました。しかし、放出から1か月半が経過した4/27時点で店頭に届いたのはわずか7%に留まり、米の価格は上昇傾向を続けていたため、国は、随意契約による売渡しに変更したところです。

随意契約では、売渡価格を国が定め、対象者をネット通販なども含めた小売業者と改めることで5㎏あたり2,000円程度での販売を目指すとしたところ、少しでも手が届く米を国民に提供したいという卸業者の精米への協力、トラック倉庫等物流事業者のご尽力等、民間の努力によってコンビニの店頭に1kg、2kg単位の米が並んだところです。

新たな備蓄米の活用、随意契約によって今後、市場に十分な量の米が流通することで価格の沈静化が期待されますが、直近のスーパーでの米の平均価格は5キロあたり4,176円と、依然として高値が続いています。今年の新米は作付けが多いと聞いていますが、来年以降の価格の安定には主食用米の増産を検討すべきと考えます。

そこでまず、現在の米の価格に対する知事の認識についてお尋ねします。また主食用米の増産に県はどのように取り組んでいくのか伺います。

 

これまで国は主食用米の生産を抑制し、主食用米以外の作物を作れば補助金を出す政策を続けてきましたが、今後農政の抜本的な改革を進める方針を示しています。備蓄米の放出はあくまで一時的な措置で限りがあり、本来は不作や災害時の備えとして備蓄米は活用されるべきものです。今後は備蓄米に過度に依存せず、主食用米の安定供給に本腰を入れるべきと考えます。

一方で、生産現場に目を向けると、担い手の減少や高齢化の進行により、将来的な米の安定供給を不安視する声も聞かれます。福岡県としてもJAや大規模生産法人と連携し、持続可能な主食用米の生産に向けた体制づくりが求められています。

また飼料用米や加工用米と比べて主食用米の生産拡大は農家にとって価格変動や販路の不安がつきまといます。価格の見通しが立たなければ農家は積極的に動けません。そのためには農家が主食用米の増産に安心して取り組めるよう中長期的な支援を進めることが重要であると考えます。

そこで、質問です。持続可能な米の生産に向けて、県としてどのように取り組んでいくのか、知事の所見をお伺いします。

 

――2―①

問  米の価格高騰について

〇 米の価格は、流通の停滞により店頭での販売価格は前年の2倍以上に高騰している。

極端な米の価格高騰は、消費者にとっては家計圧迫に、生産者にとっては米離れによる需要の縮小につながるため、国による備蓄米の放出や流通の改善により、できるだけ早い時期に米全体の価格が落ち着いてくれることを期待しているところである。

〇 また、生産者からは「肥料代が3割以上増加した」、「従来の価格では米づくりを継続できない」といった声も伺っており、米づくりを続けていただくためには、生産コストに見合った価格について、消費者の理解を進めることが重要である。

併せて、生産者においても、生産コストの低減に努めることにより、生産者及び消費者の双方が納得できる価格で取引がなされていくことが必要であると考えている。

〇 県では、今回の米問題に先駆けて、県産米の需要拡大や県民の皆様に対する米の安定供給を見据え、県内における今年の米の作付面積を、県と農業団体で構成する協議会において、国の生産目標の配分が廃止された平成30年以降、初めて拡大し、昨年より500ヘクタール増やす計画とした。

〇 この計画に基づき、関係団体と連携して、遊休農地などの活用により作付拡大を進めるとともに、病害虫や高温に対する技術対策の情報を発信し、きめ細かな技術指導により収量増加を図り、主食用米の増産に取り組んでまいる。

――2―②

問  持続可能な米の生産について

〇 生産者が将来にわたって、持続可能な米生産を行っていくためには、生産性や収益力の向上を図ることが重要である。

このため、県では、農地の集積・集約化や大区画化などによる規模拡大を図るとともに、スマート農業機械の導入などを支援し、省力化や低コスト化を進めているところである。

〇 さらに、今後は、持続的な米生産の中核を担う「企業型経営体」への転換を後押しするため、経営判断能力を高める研修に加え、規模拡大や生産性の向上に必要な機械導入を集中的に支援してまいる。

また、高温や病気に強い新たな品種の開発や、米づくりに必要なコストなどを消費者に理解していただくためのCM放映を行ってまいる。

〇 県としては、生産者が安心して米づくりを続けられるよう、これらの施策に必要な予算を今議会でお願いしているところであり、こうした取組を着実に進めることで、持続可能な米生産に努めてまいる。

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