渡部恒雄(笹川平和財団上席フェロー)
―今回の政府の方針決定をどう見るか。
防衛分野での協力を通じて相手国との関係強化や地域の安定化を図る「防衛外交」の道を開くものだ。民主主義国との協力が広がり、装備品の開発コストを下げるなど、いろいろな意味で日本にプラスだし、世界の安定にもプラスになる。日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、非常にタイムリーで大事な決定だ。
―移転先を限定するなど「歯止め策」を講じたことについて。
武器輸出大国の米国でも、移転した武器が自分たちに歯向かってくる場合もあるわけで、移転先に慎重だ。移転先で装備品がどのように使われているかも丁寧に追い掛けている。当然、日本も行うべき話だ。今回、実際に輸出する際も個別の案件ごとに閣議決定することになった。政権が恣意的に移転を決めないよう、政治がしっかりチェックする。初めてのケースなだけに、政治的に慎重な姿勢を明確にしたことは重要だ。
―公明党が果たした役割について。
慎重なかじ取りをした。物事を進める前に立ち止まって、政府にきちんと考えさせた。国外にも「軍拡に突き進むということはない」とのメッセージになった。安全保障では「リアシュアランス(安心供与)」が常になくてはならない。その意味で今回、公明党が安心を与える重要な役割を果たした。
また、この問題の所在を「見える化」し、国会での論戦を通して国民がある程度、理解できたことは重要だった。
―今後の課題は。
安全保障環境が悪化する中、今は慎重に、しかし前へ防衛政策を進めていく時代だ。コストをかけずに防衛力を維持するためにも、民主主義国と共同で装備品や技術を開発していく必要がある。それによって透明性も確保できる。ただし、かつてのような軍国主義を望む人はいないし、そうさせてはいけない。そこはやはり、「平和の党」を掲げる公明党の役割が重要だ。
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