「ふるさと納税制度の一層の活用について」
この #ふるさと納税 制度については、昨年の11月議会でも取り組み強化を求めて質問をさせて頂きましたが、総務省の発表によると、ふるさと納税の2020年度寄付総額は約6725億円で、過去最高を記録し、前年度より1.4倍に増加したとの事です。
また、寄付件数も過去最多で約3489万件を記録し、制度開始以来12年連続で増加しているとの事です。
このような寄付総額の急増は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「巣ごもり需要」を背景に、自宅で返礼品を楽しむ方が増えた事が大きな要因となっていると考えられます。
そこで、改めて本市の状況をお伺いします。
令和2年度および令和3年度の現時点の状況は、それぞれ前年度と比較しどのような状況になっているのか、ふるさと納税と市民税控除額の状況をお聞かせください。
魅力的なメニュー開発について
いずれにしても、コロナ禍という特殊な状況により、全国的に急激な利用拡大に繋がった訳ですが、一度お得感や利便性を体験した利用者は、今後も定着するとみられ、そのニーズも多様化すると考えられます。
いわゆる「人気ナンバーワン」から「オンリーワン」まで、さまざまなモノや体験など、利用者のニーズを十分把握した魅力的なメニュー開発が重要であり、戦略的な活用が必要であると考えます。
札幌市では、ふるさと納税の返礼品に、一人で外出が難しい高齢者と一緒でも安心して旅行を楽しめるように、専属のヘルパーが同伴する「介護付き旅行サービス」の利用券を追加するなど、徐々に回復が見込まれる観光需要を取り入れるために、特徴的なメニュー開発を進めています。
このように今後は、観光やアウトドア、イベント開催などと連動した多彩なメニュー開発も重要と考えます。
また、明智光秀が築いた福知山城がある福知山市では、本能寺の変にちなんだ返礼品として、光秀から福知山城の家臣・明智秀満に宛てた「謀反のお知らせハガキ」と、「福知山城ペア招待券」をセットにしたふるさと納税を募集し、大きな話題を呼びました。
このように大河ドラマや国宝・文化財などに関連して、歴史ロマンを感じさせるようなメニュー開発も、観光客を増やすだけでなく、本市の認知度とブランド価値を向上させる意味でも重要と考えます。
この事は花火大会や疎水通船事業、かるたの聖地など、本市のさまざまな観光資源と関連させる事や、ビワイチや登山道の整備と関連させる事で、観光資源をよりブラッシュアップし、認知度向上を図る上でも重要と考えます。
事例に挙げたような、さまざまな観光資源と連動したメニュー開発を、更に積極的に進めていくべきと考えますが、本市の見解を伺います。
また、新たな返礼品の開発にも、一層力を入れていく必要があると考えております。
愛知県豊川市では、地元の信用金庫と共同で返礼品の発掘を進めていますが、地場産品に詳しい金融機関と共同で開発することで、本市が把握できていない隠れた銘品や新たな需要を掘り起こして返礼品にする事で、寄付額の増加だけでなく、市内事業者の販路拡大など地域産業の活性化に繋がると考えますが、本市の見解を伺います。
ふるさと納税の使い道について
先ほどまで述べたような #返礼品 とともに、寄付者にとって重要になってくるのが、自分が寄付したお金がどのように使われるのかという事です。
勿論、市の財源として使ってくれて構わないという方もおられますが、全国でよく似た返礼品がある中で、どうせ寄付するのであれば、自分の関心ある事に使ってもらえるメニューを選びたいと考える方も相当数おられます。
昨年は、コロナ関連で医療従事者などへの支援に使って欲しいという寄付が増加しましたが、この事も返礼品よりも使い道を優先して考える心理の表れであると考えます。
この事は、昨年の一般質問でも、母校を指定して寄付できるような、寄附意欲の向上につながるメニュー開発を進めていく必要性を訴えさせていただきました。
その際のご答弁では、使途が具体的にイメージできるようなメニュー開発は、寄附意欲の喚起に有効であるため、精査し、今後のメニュー拡充に向けて取り組んでいくとの事でした。
本市は、こうした取り組みについて、これまでどのような検討を重ね取り組んでこられたのか、お聞かせ下さい。
愛知県日進市では、昨年度から公共施設の子どもの本の充実のため、クラウドファンディング型ふるさと納税を開始し、全国から136件3,316,500円の寄附を受け、約2,150冊の #書籍 を購入する事ができたとの事です。
この取り組みは、本年も継続し、購入書籍は #図書館、小中学校、保育園、子育て総合支援センター、子ども発達支援センター、児童クラブなどに送られ、寄付者が対象施設を指定する事もできるとの事です。
返礼品は特にありませんが、クリスマス会などで絵本お披露目会などを開催する他、寄付者からの応援メッセージの紹介や、寄附者へ書籍購入リストを送付するとの事です。
安易なクラウドファンディングは、万一寄付額が目標に達しなかった場合に、その分を市の財源から持ち出す事になりかねないので、事業の必要性や緊急度などの他、寄付額が集まる見込みについて慎重に審査する必要がありますが、このような取り組みであれば、例え目標額に達しなくても、集まった寄付額に応じて図書購入費に充てる事ができるため、子どもたちにとっては、本を通じて貴重な機会を作る事ができます。
また、長崎県松浦市では、#中学校 での #楽器不足 を解消するため、ふるさと納税の仕組みを活用して、家庭などで不用となった #楽器 の寄付を募る事業を開始しています。
この制度は、中学校で必要な楽器を専用ウェブサイト上で紹介し、寄付の申し出があった場合、市と提携する専門業者が楽器を査定し、その査定額を税控除するという仕組みです。
これも寄付者への返礼品はありませんが、生徒のお礼のメッセージなどが届けられるとの事です。
既に市内中学校では、金管楽器、チューバの贈呈式が行われ、大切に使われてきた楽器とともに、「これからも大切に使い、良い音楽を続けてほしい」との寄付者からのメッセージが読み上げられ、感動が広がっているとの事です。
その他にも、愛知県豊川市では、#動物愛護 の取り組みとして #地域猫 活動への補助を目的としたクラウドファンディングを立ち上げ、目標額100万円に対して、10日間で目標額に到達し、8月の募集終了時には5倍の504万円が集まったとの事です。
集まった資金は、動物愛護のための基金として積まれ、9月補正では136万円が活動補助などに活用されたとの事です。
こうした基金の創設は、兵庫県西宮市でも、本年4月から、動物愛護に関する事業を推進するための基金設置を定めた条例を施行し、クラウドファンディング型ふるさと納税を活用しています。
また、鹿児島県では、昨年度から「地域貢献活動応援プロジェクト」を創設し、ふるさと納税を活用して、NPO法人や地域コミュニティーなどが取り組む地域貢献活動の支援をしています。
一定の審査などが必要と思われますが、#地域の活性化 に資する取り組みなどを、#NPO法人 などから募集し、集められた寄付金は、活動への助成という形で届けられます。
寄付者としては、行政が窓口となって募集する事で、使い道などへの信頼が深まり、安心して寄付する事ができ、NPOとしては行政と一緒に活動資金を集める事ができるというメリットがあります。
勿論、行政としては、市の財源を賄ってもらうものではありませんが、喫緊の課題とまでは言えない事でも、広い意味で未来への投資となる事業を支援していく事が可能になります。
以上の事を踏まえた上でお伺いします。
先ほど例に挙げたような、子ども達の笑顔が広がるような読書や音楽、スポーツに関連した事業や、小さな命を大切にし、人と動物が共に幸せになるような事業、また地域が元気になるような取り組みなど、広く未来への投資に繋がる事を目指して、基金創設やNPO法人への支援など、あらゆる手法を活用するべきと考えますが、本市は、寄付者の意欲を喚起するメニュー開発について、今後どのように進めて行かれるのか。見解をお伺いします。
効果的な情報発信について
次に、魅力的なメニュー開発とともに、いかに効果的に情報発信するかという点も重要なポイントです。
昨年、一般質問した際には、広域連携ガバメントクラウドファンディングなどの、効果的なPR手法も活用し、課題解決に取り組むべきと訴えさせていただきました。
その際は、#広域連携ガバメントクラウドファンディング は、寄附を検討されている方へのPRとして有効であるため、#クラウドファンディング 型ふるさと納税を行う場合に活用したいとのご答弁でした。
その上で、効果的なPR手法として、もっとさまざまな方法を検討して頂きたいと考えております。
例えば、福岡県糸島市では、寄付金の使い道の報告や返礼品などを紹介したカタログを作成し、過去に寄付を頂いた方約6万人に発送しています。
これは寄付が多くなる11月と12月を前に届けることによって、リピーターになって頂く事を目標にしており、昨年度の寄付金額11億円を超えて、今年度は17億円を目標にしているとの事です。
市によると、全体の寄付者に占めるリピーターの割合は、3割を超えており、更に、市の暮らしやすさや、観光スポットなども紹介する事で、寄付の次は「行ってみたい」と思ってもらえるよう工夫したとの事です。
本市としても、新規かリピーターかは、ともかく、あらゆる手法や見せ方を工夫し、効果的なPRに努めると同時に、本市のブランド価値の向上に努めて頂きたいと考えますが、見解をお伺いします。
企業版ふるさと納税について
昨年の一般質問した際に、この #企業版ふるさと納税制度 を実施するために、早急に地域再生計画の作成及び国の認定を受けるべきであると訴えさせていただきましたが、その後の取り組み状況は如何でしょうか。
内閣府の発表によると、2020年度の寄付額は前年度比3.3倍の110億1100万円だったとの事です。
2020年度から税額控除割合を引き上げ、寄付金の最大約9割に当たる額の減税効果が得られるようになったことで参加する企業が急増し、寄付件数も1.7倍の2249件だったとの事です。
例えば、インターネットサイト大手のヤフーでは、本年4月、企業版ふるさと納税の寄付先となる地方公共団体を公募する取り組みを開始し、インパクトや、独自性・地域性、横展開可能なモデルなどの3項目で審査した結果、北海道三笠市、宮城県、埼玉県、神奈川県平塚市、新潟県、山梨県、三重県尾鷲市、鹿児島県大崎町が選ばれています。
この内、北海道の三笠市は、産学官の連携で進めていく石炭採掘跡へのCO2固定事業で、1億円の寄付を受け、実証実験に向けて10月にも調査を開始するとの事です。
企業版ふるさと納税専用サイトの #ふるさとコネクト によると、こうした企業が自治体へ寄付を決定する特徴としては、自治体のプロジェクト内容だけで寄付先を選んでいる事が多く、自治体の所在地や企業との関係性などよりも、社会貢献や自社のSDGs活動の推進など、寄付の目的に一番合ったプロジェクトを選ぶとの事です。
また、社会貢献を目的とする場合は、自然災害からの復旧支援や新型コロナウイルス感染症対策への支援など、緊急性の高いプロジェクトが寄付しやすく、#SDGs活動 の推進を目的とする場合は、子どもの教育サポートや環境保全など「未来につながる」プロジェクトが多く選ばれているとの事です。
いずれにしても、寄付をする企業にとっては、プロジェクトのわかりやすさが大切で、その企業が何を応援しているのか、一目でわかり、内外に示しやすい事が大きな要素になっていると考えられます。
本市では現在、「第2期大津市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に位置づけた4つの基本目標に沿った取り組みを掲げていますが、より明確なビジョンを示すような提案や、広く共感が得られる取り組みにブラッシュアップしていく必要があると考えますが、この点について見解をお伺いします。
また、ここでも効果的なPRが重要であり、静岡県では、企業版ふるさと納税を促進するため、県内外の企業を集めたオンラインマッチング会を開催しているとの事ですが、県や県内他市と協力したPRイベントの開催、本市の企業情報ビジネスマッチングサイトへの掲載、企業版ふるさと納税専用サイト「ふるさとコネクト」への掲載など、更に積極的にPRに努めていく必要があると考えますが、この点についても見解をお伺いします。
