令和5年予算特別委員会 款別質疑
令和5年度一般会計予算 他各会計特別予算を審議する予算特別委員会において、来年度の本区の取り組みとして以下の9項目について質問を行いました。全理事者から前向きな答弁を引き出す事が出来ました。
少し長いですが、読んで頂けたらと思います。
①各特別出張所において、食品ロスの削減への取り組みにバラ付きがみられるが、今後の施策はどのように考えているのか
②今からフードドライブを始めようと考えている方々への具体的な支援について
③人手や場所の確保など、負担が少ないボランティアの継続性に関し、区としてのバックアップについて
④職を通した支援活動への理解促進と安全対策について
⑤若い夫婦への病児保育の周知徹底について
⑥病児保育の送迎サービスについて
⑦犯罪が起きにくい公園づくりのため、現在の対策について
⑧今後、犯罪が起きにくい公園の取り組みについて
⑨区民共同の「ふれあいパーク活動」や、ゾーニングされた「子そだて広場」などの部分的改修の推進について
質問内容
大田区議会公明党の椿しんいちです。
事項別明細書145ページ、
「重層的支援体制整備事業」と「おおた子どもの生活応援プラン推進事業」について伺います。
昨年、2つの団体から食品ロスの削減とフードドライブについてご相談を頂戴しました。
1つは区内に4か所の拠点があり、30年以上も活動をされ、どちらかといえば平均年齢が高い団体と、もう一つは池上を中心に、若い世代の方々が中心の立ち上げられたばかりの団体です。
「地球温暖化の防止のため、身近な食品ロスの削減とフードドライブにチャレンジしたいのですが、詳しく教えてほしい」との事でした。
8年前、地球温暖化防止、CO2削減の視点から区内企業の食品ロスと子ども食堂をつなぐ大田区地産地消型未利用食品の有効活用事業や特別出張所でのフードドライブについて何度も本会議場で質問に立たせて頂きました。
8年たった現在、幅広い年齢層の方々から今回のようなご相談を頂くようになった事、本当にうれしく思いました。
松原区長の英断、環境清掃部の皆さまの、また、当時の環境清掃部長だった市野部長をはじめ、歴代のかかわってこられた皆さまの努力を高く評価いたします。有難うございます。
現在、本区は5ヶ所の特別出張所をフードドライブ拠点として取り組んで頂いております。
日頃から区民に親しまれている特別出張所を拠点とすることは、近隣の小学生も参加することができ、環境マインドの向上や、他人を思いやる慈しみの心の育成などの効果も見込まれます。
引き続き特別出張所での実施に期待しているところでありますが、少し気になったのが、特別出張所によって少々ばらつきがみられるという事です。
質問します。
環境清掃部として、こうした状況から今後どのような施策をお考えになられているのか、本区の見解をお聞かせください。
ありがとうございます。期待しています。
さて、令和5年度大田区予算(案)を拝見いたしますと、特に「子ども」「環境」「まちづくり」施策に焦点をあてる。との標記が御座います。
まさに、食品ロスの削減やフードドライブ・パントリーは本区の進める「子ども」と「環境」にマッチした施策と考え、高く評価いたします。
そこで特に注目したいのが、大田区「地域共生社会の実現」、新規事業の「おおたフード支援ネットワーク事業」であります。
その取り組みについて伺いたいと思います。
まず1つ目、「食料を集める」についてです。
区のHPでフードドライブと検索しても「いつ、〇○でフードドライブを実施します!」や「フードドライブの結果報告」など本区の取り組みしか見つかりません。
今から始めてみようと考えておられる皆様が、何が必要なのか分かりやすく具体的なイメージができるような改善をしていただきたいと考えます。本区の見解をお聞かせください。
ありがとうございます。
つぎに、2つ目、食料を仕分ける、届けるについてですが、
コロナ禍前から、子ども食堂をとおし、政府備蓄米や本区の備蓄食料、また生理用品など、パントリーを行わせていただいておりますが、
場所や人手の確保など、継続したボランティアとなりますと、様々な課題が表面化してきます。本区の考えをお聞かせください。
ありがとうございます。
そして最後の3つ目、食料を通じてつながる についてですが、
昨年8月、沖縄の子ども食堂で中学生に酒を飲ませたとしてその経営者が逮捕されました。
また、暮れには、板橋区の子ども食堂で、ボランティアの女性に、性的暴力をふるう事件も発生いたしました。
私が通っている子ども食堂でも、玄関先に食べ散らかしたごみを捨てられるなど、心無い悪質な嫌がらせも聞いております。
昨年9月、その子ども食堂の代表と池上警察署へ行って事情を説明し、警察官の立ち寄りをお願いしたところ、快く受けて頂きました。
現在もパトロールの途中に立ち寄って下さり、子どもたちとの交流など、いい意味の効果があるそうです。
本区発祥の子ども食堂も現在は34ヶ所御座いますが、最近は、「シニア食堂」も増え始め、大人向け孤食対策も始まったと聞いています。
皆さん善意の心で取り組んで頂いています。
食料を受け取りに来られる方やボランティアの皆さんが心無い嫌がらせなど受けないよう、活動への理解促進と安全対策は必要と考えます。区の見解をお聞かせください。
ありがとうございます。
冒頭にも申しましたが、区内のNPOなど各種団体は大いに関心を持っていることが感じ取れます。そういった気持ちを大切にしながら、ボランティアに携わる皆さんが楽しく安全に活動できますよう更なる支援をよろしくお願い申し上げ、次の質問に移ります。
次に、事項別明細書165ページ、
「病児・病後児保育事業」について伺います。
タブレット資料①をご覧ください。(資料は一番後ろにまとめて掲示してます。)
これは、共稼ぎ世帯の年次推移、令和3年度版厚生労働白書によるものです。青の折れ線グラフが専業主婦の推移で、赤の折れ線グラフが共稼ぎの推移となっています。
約3年前の数字でありますが、ご覧のとおり、共稼ぎ世帯が右肩上がりで伸びてきているのが見て取れます。
また、2015年の国勢調査によりますと、子育て世帯の内64.4%が共稼ぎと言われ、現在は、70%前後まで伸びているとも考えられます。
今、若い夫婦の皆さんにとりまして、夫婦共稼ぎは当たり前の時代と言っても過言ではないと考えます。
また、国連の進めるSDG‘S 5番目の目標は「ジェンダー平等を実現しよう」となっており、我が国においても、さらに女性の社会進出は加速していくものと考えます。
しかし、子どもが発熱し、37.5度を超えると保育園を利用することができません。そんな時に頼れるのが、病院に併設され、1日2500円で預かってくださる病児保育室です。
そこで、本区の令和3年、病児保育の利用実績についてですが、昨年の決算特別委員会で5,435人と伺いました。
タブレット資料②をご覧ください。
昨年、決算特別委員会で使用したグラフです。
これは、東京女子医科大学の野原医師が3つの保育園を、5年間、延べ1,834人の園児を調査した「保育園児、年齢別一人当たりの年間病欠日数」を表したグラフです。
グラフを読み解くと、やはり0歳の乳幼児が最も病欠日数が多く、成長とともにその日数も減少傾向にあることがわかります。
タブレット資料③をご覧ください。
これは、昨年度の本区における全保育サービス定員17,980人を年齢別に分け、そこに先程の病欠日数をかけ、推定ですが、本区における各年代の病欠人数を加重計算したものです。
この表から、令和3年に本区内で保育園を休んだ園児は述べで163,937人となり、昨年度の利用者実績数5,435人と比較すると病児保育の利用率は3.3%となります。利用率3.3%は低すぎます。
区内の若いご夫婦との会話で病児保育の話を致しますと、大半の方が存じられておりません。
タブレット資料④をご覧ください。
これは民間会社が行った「病児保育」の認知度を調査した結果ですが、この調査結果を本区にあてはめますと、13,485人の保護者が病児保育を利用されていないことが推測されます。
昨年末、区内の病児保育室を訪問し、5組の保護者と話をすることができましたが、全ての保護者から共通して頂いたコメントは「病児保育がなければ子育て中の共働きはできません」や「病児保育があるから安心して働くことができます」でした。
しかも、5組中3組はお父さんが連れてこられました。皆さん、奥さんの仕事も自分の仕事と同じく大切にされ、夫婦交代で送迎されているそうです。けなげに頑張っておられました。
一方、病児保育を本区のHPで検索致しますと、文字が多く、告知用のポスターやチラシ一など見当たらないのが現状です。
質問します。
今後、本区はどのように病児保育についての告知を行い、利用率を向上させていくおつもりなのか、区の見解をお聞かせください。
期待しています。よろしくお願いします。
ポスターにはぜひ、QRコードなど入れて頂いて手軽にダウンロードできるようよろしくお願いします。
次に、送迎サービスにつてお聞きします。
現在、病児保育室によっては、独自に送迎サービスを行っている病児保育室も御座いますが、保護者にとっては、朝の送りや、日中に急な発熱で、保育園まで迎えに行かなければならない場合、送迎サービスがあればどれほど助かるか想像つきます。
質問します。
国や東京都からも補助が出ている送迎補助についてぜひ検討して頂きたいと考えます。本区の見解をお聞かせください。
ありがとうございます。
安心して子供を産み育てられる大田という事をよく耳にしますが、病児保育を推進することは、若い共働きの夫婦に対し、安心して働く環境も守っていく事に繋がると考えます。
これも選ばれる自治体の重要な部分と思いますので、よろしくお願い申し上げ質問を終わります。