昨日の続きで、被災地・仙台市若林区の視察の模様と消防団活動について報告します。

若林地区の海岸。津波により運ばれた砂で砂浜が20mほど広がった

 私達が行った時は穏やかな海でしたが、3月11日はこの海が牙を向き、20メートル近い高さの津波が押し寄せてきたとのこと。

 津波は海岸から3.5kmまで押し寄せ、田畑は全滅。若林区内には震災以前より1箇所、産廃集積場があったそうですが、

今は津波と瓦礫のせいで、田畑が産業廃棄物集積場と同じ状態になっていました。

また粉塵の凄く、ちょっと風が吹くだけでご覧のように辺り一面、砂埃がたちこめます。

瓦礫が散乱し、干からびた田畑

産業廃棄物集積場化した田畑

粉塵が舞う田畑

                                                                                                                       

 佐藤・若林区消防団長と暫し懇談。「消防団員も消防署員や警察官と一緒になり、遺体捜索をやり、言語に絶する体験をしました。

若林地区・佐藤団長から津波被害の状況を聞く向島消防団

中にはメンタル的なストレスから体調を崩した人も出てきている。署員や警察官は公務災害でメンタルケアがあるが、消防団にはない。何とかして欲しい。」との要望がありました。

 私は「党幹事長の井上義久幹事長と連携し、至急対応します」と答え、帰宅後、加藤都議と直ぐに連携。「今回の地震における消防団のメンタルケアについて、特例で実施するよう、直ちに井上幹事長に繋いで欲しい」と要望。加藤都議は「消防団のメンタルケアについては聞いてます。直ちに繋げます。もし国の動きが悪いなら、東京都として専門家を派遣してもやらせるよう提案します!」とカ強い答えが。嬉しかったです。

 そして翌日、読売新聞1面に今回の大震災で津波の最前線で出動した消防団員に対して、専門家を派遣し、メンタルケアが実施されることが急遽決まったと報じられていました。

 東日本大震災の発生当時、防潮堤の水門操作や住民の避難誘導など、津波が迫る中で危険な任務に従事した岩手、宮城、福島3県の消防団に対し、総務省消防庁は「心のケア」の専門家チームを派遣することを決めた。

【以下、読売新聞記事】

 3県の消防団員の死者・行方不明者数は計249人に上り、同庁では被災地で活動した消防団員について、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの対策が必要と判断した。これまでは自治体の消防本部に所属する消防士らが対象で、仕事を持ちながら「後方支援」を担う消防団員に実施するのは初めて。

 同庁が派遣するのは「緊急時メンタルサポートチーム」所属の精神科医や臨床心理士ら。2003年に創設され、これまで05年のJR福知山線脱線事故などで30回の派遣実績がある。

(2011年6月19日03時08分 読売新聞)

 今回の決定は私達が動く以前に、被災地の皆様が現場の声を吸い上げてきた結果、総務省消防庁が決定したと思います。

 消防団は火災などが発生した場合、消防署の後方支援を中心とした活動になりますが、今回の地震では地震発生時、津波からの避難・救助、そして遺体捜索に至るまで、いつも最前線で自身の仕事と格闘しながらの活動となりました。

 今回のような大震災における消防団の保障についても、見直しが必要だと感じて感じました。また、墨田区の地域防災計画の抜本的な見直しについて、今後検討が始まりますが、今回の視察を受けて、墨田区もl河川に囲まれているだけに堤防の総点検・改修、そして水防対策の見直しをしっかり進めてまいります。

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