おか 明彦 愛知県議会議員(名古屋市 緑区)

教育と防災のスペシャリスト

南知多の世界的な深海化石

愛知の自然史博物館構想を立ち上げました!

作曲家・サンサーンスに、チェロの独奏曲として有名な「白鳥」を含む「動物の謝肉祭」があります。「白鳥」は、私も小学校の音楽の授業で聞いた覚えがありますが、この組曲に「化石」と題した作品があることは、後年、クラシック音楽をよく聞くようになった中で、初めて知りました。軽快でコミカルな印象を持つ「化石」を聞くと、小学生の頃の化石採集体験が楽しい思い出として蘇ってきます。

さて2021年秋、そんなワクワク感を再現する縁に恵まれました。化石発掘プロジェクト「師崎層群深海生物化石発掘調査」(団長=大路樹生名大教授〈当時〉)に、約7年間の準備期間を経て、中心者の一人として参加しました。化石としては残りにくい深海生物が特別な条件下で化石化。目や発光器などが組織の残った状態で産出するという、世界が注目する地層の調査とあって、全国の専門家が集結。小中高生向けのワークショップと併せて、NHKなどが全国報道する注目プロジェクトとなりました。

このプロジェクトからは、今後、世界的な学術研究が発表される可能性もあり、目を離すことはできません。未来の子どもたちへの贈り物として、大切に保存していきたいと思います。

愛知県は全国の都道府県で唯一、県立博物館がない県です(県立博物館がなくとも国立の博物館施設がある所は除く)。この深海生物化石など、愛知の自然史系文化財の再調査・再評価に合わせて、名大の先生をはじめとする学術者、研究者・教育者とともに「博物館構想」を立ち上げました。県知事要望をするなど、「新たな発見と学びの場所をつくろう」と精力的に動いています。