災害時の心構え学ぶ/防犯ボランティアに防災講習/愛知県
公明新聞 2019年01月10日 7面
愛知県は児童の見守りや防犯活動を行う人が対象の講座「防犯ボランティア養成アカデミー」の中で、昨年10月から災害時の心構えを学ぶ時間を新たに設けている。
同講座は2007年にスタート。振り込め詐欺や不法侵入などの犯罪を防ぐ人材の育成が目的で、18年度は名古屋市や豊橋市など10カ所で開催する予定。
昨年6月の大阪北部地震では、ブロック塀の倒壊により、登校中の女児や、通学路の見守りをしていた男性が犠牲になった。この事故を受け、公明党の、おか明彦県議(県議選予定候補)は同月の定例会で「発災時に速やかな避難行動や児童の安全確保ができるよう、防犯ボランティア対象の防災・減災講習を行うべき」と訴えていた。
このほど、名古屋市北区役所の講堂で開かれた講座には約70人が参加。講師を務めた県職員は、災害時に高齢者や体の不自由な人を見つけたら避難を手助けすることなどを求め、「地域の核である皆さんが防災意識を高めることで、地域全体の意識が向上する」と呼び掛けた。
参加した70歳代の男性は「いつ何が起きるか分からない。周りの人の命を守るため、自ら進んで知識を学びたい」と感想を述べていた。