eスポーツ
子どもたちの特別な才能を見つけて、大きく育てたい
「特別な才能を持った子どもたちをどう育てていくか」――国は、いわゆる〝ギフテッド〟と呼ばれる子どもたちの育成に力を入れ始めました。コロナ対策で世界から注目された台湾のデジタル担当大臣、オードリー・タン氏のような人材を見つけることを、人づくりの目標の一つとしたわけです。
翻って、障がいやひきこもり等で社会参加しにくい青少年の中にも、素晴らしい能力を持った人たちがいます。例えば、研ぎ澄まされた集中力でオンラインゲームのバグを次々と見つけたり、ハッカー対策やアプリ開発をリードしたりする才能を持った人たちです。
私は2021年、あるeスポーツ協会の設立に携わり副会長職に就きました。この協会の特徴は、運営するスタジオに不登校や障がいを持つ子どもたちが集っていることです。スタジオを見学して、eスポーツは障害の有無にかかわらず参加できるユニバーサルなスポーツであることを実感しました。
子供たちだけでなく、高齢者にとっても、eスポーツは有益な選択肢の一つです。現に、eスポーツをレクリエーションの一つとして取り入れる高齢者施設も出てきていると聞きます。
世界が熱狂するeスポーツは、オリンピック種目に加わる可能性も言われており、この協会からeスポーツアスリートが誕生するかもしれません。また、IT関連企業の即戦力人材を次々と生み出す可能性もあります。夢のような話が現実になれば、と期待は日に日に膨らみます。
愛知県議会でも、eスポーツの振興や教育機関での活用が論議されていますが、私はユニバーサルデザインを含めた多様な観点から、大きく発展させていきたいと思っています。その一方で、通勤が難しい肢体障がいを持つ方や、ひきこもりの方の就労の新たな可能性をひらくため、障がい者テレワーク就労にも力を入れていきます。