◎8月22日(月)~24日(水) 県議会福祉保健生活環境委員会の県外視察に行ってきました。


22日は、佐賀関から九四フェリーに乗って四国へ渡り、まず愛媛県伊方町の四国電力伊方原子力発電所のビジターズハウスにて四国電力職員から安全対策等の説明を受けました(ここまでは我が党の吉岡県議も所属する土木建築委員会と合同調査)。
この原発には去る7月4日にも党県本部として訪問していましたが、今回は県議会の福祉保健生活環境委員会の委員長としての河野から、福島第一原発のような放射性物質の放出事故に関する四電独自の飛散予測シュミレーションの実施の有無、及びその公表の意志を問いました。
しかし、四国電力側は、独自シュミレーションを実施している事実は認めたものの、これの公表については、あくまで社内検討用のものであり、文部科学省が運用するSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)のシミュレーション結果が公式なものであることを理由に消極的な姿勢でした。けれども、政府によるそのシミュレーション結果が福島原発事故後なかなか公表されず、隠蔽されていたとの批判が高まったことを考え合わせると、少しでも早く、本県に関する影響評価データは公表してもらいたいというのが大分県民の願いではないでしょうか。
他の委員からも前回の大分県議会で議論された大分県と四電との独自協定締結の可能性を問う声などがありましたが、四国電力側は政府のEPZ(緊急時防災対策の重点的実施区域=現在は原発から半径8~10キロ以内)見直しの検討結果を待つという姿勢を変えませんでした。

続いて視察団は愛媛県庁を訪問し、同県の県民環境部防災局原子力安全対策課から、愛媛方式といわれる愛媛県庁と四国電力の安全協定に基づく連絡システムの説明を受けました。
これは、通常運転以外の事象は全て異常事態として四国電力から愛媛県側に報告するというもので、報告を受けた愛媛県はその内容の重要度に応じてA~Cまでに分類し、重要事案は即時に県民に公表するというものです。
この場で問題となったのは、先の大分県議会でも河野が取り上げたとおり、愛媛県になされた四国電力からの通報が確実に大分県に伝達されるのかという点でした。しかし、大分県議会での執行部答弁とは異なり、「愛媛県として大分県に積極的に連絡するのは、愛媛県で災害警戒本部の設置を決めるような事態となってから」という説明であり、詳細な情報を大分県が即時に得られる状況とは言い難いことが明らかになりました。この点は、次期大分県議会でも重要問題として議論をすべきものと思います。
また、重大事故発生時の伊方町西部の住民の避難場所として大分県が想定される点について、今後、愛媛県から大分県へ具体的な要請・協議を行いたいとのことでしたが、大分県側の準備態勢についての考え(県内で医療用や工業用放射能物質の散逸等による被曝事故を想定した対策で対応する)について、4,600名もの避難者の受け入れ準備として妥当と考えるかとの河野の問いについては、愛媛県担当者も非常に複雑な表情を浮かべるばかりでした。しっかりとした両県の協議を速やかに開始しなければなりません。
2日目の23日には、愛媛県から宮城県に移動して、仙台空港から沿岸部の被災地域(名取市、多賀城市、塩竃市)を訪問しました。辺り一帯は既にがれきが撤去され、住居の基礎部分だけが残る広大な空き地へと変貌していました。撤去費用等の問題で取り残されているのか、ポツン、ポツンと残る被災住宅や、海岸から遙か離れた道路脇に取り残された漁船は、津波の威力を物語り、地域の復興への困難な道のりを暗示していました。


塩竃市の松島行き観光船の発着所に張り出されていた津波襲来時の写真も、まさにこれまで何度もテレビで見てきたとおりの状況を切り取っており、その現場に自分たちが立っていることが不思議に感じられる位でした。しかし、被災地域の方々は通常の暮らしに戻るため必死に生活の立て直しを図っておられます。なんとしても全国民で復興を支えねばならないと強く感じました。



3日目の24日には、東北地方で唯一の小児高度専門医療施設である「宮城県立こども病院」と、そのすぐ近くにある入院病児の付き添いの親等が長期且つ安価(1人1泊1,000円)で宿泊できる公益財団法人が設置した「ドナルド・マクドナルド・ハウス せんだい」を視察しました。
まるでおとぎの国のような設備・内装の「宮城県立こども病院」では、林院長さんから子ども達に笑顔を取り戻すための情熱あふれる思いと更なる小児医療環境の向上に向けた強い決意をうかがいました。この病院もマクドナルド・ハウスも、当時の宮城県知事の強い思いの中で実現できたことをうかがい、また、両施設ともその運営に多くのボランティア及びサポーターの支援を得ているということで地域ぐるみの病気の子ども達への暖かい思いに触れました。「子育て満足度日本一」を目指す我が大分県でもどうしても小児救急医療体制の充実を図らねばならないと決意を新たにしました。
今回の県議会福祉保健生活環境委員会の視察では、本県が直面している防災対策や医療体制に関する課題について、しっかりとした議論を進める上で貴重な経験を与えていただきました。この委員会の委員長として、深みのある議論をリードしていきたいと思います。

