さて、最後に、社会保障と税の一体改革と関連した経済対策を考えます。
これについては、2つの大きな質問を、よくいただきます。
まず、一つ目は、「景気対策は、消費増税と矛盾しているのではないか?」というもの。
確かに、政府・与党は、消費増税による景気の失速を防ぐため、5兆円規模の経済対策と
1兆円規模の減税を実施することを打ち出しました。
しかし、その目的と手段は、全く違います。
消費税率の引き上げは、社会保障制度を長期的に安定させるための恒久的な措置であり、
経済対策は、消費増税下でも景気の回復軌道を維持するための一時的な措置です。
つまり、経済対策の焦点は、企業の収益増を雇用の拡大や賃金引き上げ、個人消費の拡大へと
つなげる正のスパイラル(好循環)の実現です。
具体策の一つとして、「先端設備」など生産性の向上につながる設備投資を行った企業の法人税の
減税が導入されます。
ちなみに、当初、中小企業に対する税制は、自民党の検討項目に入っていませんでした。
公明党の訴えで、資本金3000万円超から1億円以下の企業が特定の機械などを購入した際、
法人税の税額控除や即時償却を認めるなど、施策を大きく拡充させました。
そして、二つ目が、「経済対策は、企業偏重となっているのではないか?」というものです。
しかし、今回の経済対策では、企業支援の拡充だけではなく、消費増税で負担感が増す低所得者
への配慮も、されています。
具体的には「簡素な給付措置」として、市町村民税の非課税世帯2400万人に1万円を支給します。
さらに、老齢基礎年金や児童扶養手当の受給者には、5000円を加算します。
これは過去の消費税率引き上げ時に実施した給付に比べ、格段に拡充した内容となっています。
一方、住宅購入者については、13年末で期限切れとなる住宅ローン減税を17年末まで、
4年間延長し、拡充します。
住宅ローン減税の恩恵を十分に受けられない中低所得者には、14年4月から税額から
控除し切れない分を現金給付する「すまい給付金」を創設します。
その他、自動車関連税制でも、公明党の訴えてきたものが導入されています。
例えば、自動車重量税は「エコカー減税」を恒久化し、14年4月からの8%段階で自動車の
燃費性能に応じて負担を軽減します。
また、車の購入時に支払う自動車取得税は、8%段階で縮小し、10%段階で廃止します。
これからも、私たちは、国民から要望の強い軽減税率の導入も含め、庶民の生活に寄り添い
ながら、一つ一つの議論に取り組んでまいります。