Archive for 2013年 1月 21日
今回は、ネット選挙の功罪を考えてみる。
まず、選挙運動にインターネットを活用する最大の利点は、お金をかけずに、そのうえ簡単に、
候補者としての、自身の考えや政策を発信できることだ。
よく批判を受けるところでもあるが、公職選挙法で広報、街宣活動に一定の縛りをかけたうえで、
公費負担を認めている根拠は、候補者の資金力の差によって、当選・落選が左右されてはならない
という公平性を守るためと言われている。
ビラやポスター等を無制限に発行できるとすれば、候補者の資金力の違いで、確かに有利・不利が
生まれることは間違いない。
その点、インターネットの活用は、誰もが、そして比較的安価な費用で、その趣旨を実現することが
できると言える。
さらに、印刷物という性格上、内容には、どうしても時間差が生じる。
今、伝えたいこと、語らなければならないことに、瞬時に対応することができない。
しかし、インターネットを活用すれば、候補者側は有権者の関心に合わせて、タイミングよく見解を示すことができる。
これも先の衆院選のように、候補者や多党乱立のような状況で、選択肢が多すぎる場合、
有権者の判断材料を増やすことは特に重要である。
「情報収集は、ネットで」ということが当たり前となっている現代、いつでも有権者に情報が
発信できる環境づくりは、必然的なことだと思う。
ただ、残念ながらいいことばかりではない。
解決すべき課題は多くある。
例えば、書き込みなど誰もが参加できることが可能な故に、対立勢力への誹謗中傷や
イメージダウンを狙ったネガティブキャンペーンを、どのように防止していくか。
また、これに関連して、第3者が候補者と偽って投稿する「なりすまし」行為も懸念されるところ
である。
候補者本人の主張であることを裏付ける仕組みなどを確立できなければ、有権者は、返って、
誤ったイメージを植え付けられ、混乱を招く可能性がある。
これらインターネット特有の問題には、十分な配慮と対策が必要だ。
それでも、ネット選挙の解禁は、間違いなく時代の要請であると言える。
課題を一つ一つ乗り越え、着実に前進させていくことが重要である。