手軽な半面、注意が必要な宅配買い取りサービス

ブランドバッグやパソコンなど自宅にある不用品を専門業者に宅配便で送り、査定、買い取りしてもらう「宅配買い取りサービス」の利用が増えています。手軽な半面、査定額と実際に振り込まれた金額が異なるなどのトラブルも発生しています。
■当初査定額から一方的減額、未払いなどのトラブル多発
独立行政法人国民生活センターでは、「宅配買い取りサービス」の利用増は、“終活”の一環として身の回りの物を生前整理する高齢者が増えていることが背景にあると考えています。新型コロナ対策として、直接対面せずに売買できることも増加要因の一つと分析しています。
利用が増える一方、トラブルも多発しています。
ブランドバッグの査定を申し込んだケースでは、「査定額250円」とのメールが相談者に届きました。金額に納得がいかないので売るのをやめ、返却を求めたところ、戻ってきたバッグには大きな傷が付いていました【イラスト右参照】。業者に問い合わせしたものの、査定中に破損したのかも含め、原因特定できないとの返事。業者からの賠償はありませんでした。
また、ある相談者は高齢の母親に着物の処分を頼まれ、着物を宅配便で送って査定を申し込みました。業者のホームページには「商品到着から5営業日以内に査定」と記載されていたにもかかわらず、1週間たっても連絡がきません。再三にわたって問い合わせしましたが、業者から査定額がいっこうに提示されません。
ほかにも、▽売却代金がいつまでたっても入金されない▽査定額から、一方的に減額された代金を振り込まれた【同左参照】――などの相談もありました。
■発送前の状態は写真に残す/安易に決めず慎重に検討を
国民生活センターでは、次のように注意を呼び掛けています。
サービスを利用する前には、必ず査定額の確認方法や金額に納得できない際にキャンセルできるかどうか、その場合の返送費用負担の有無、査定中に破損した際の取り扱いなどの規定をしっかり確認し、納得の上で利用しましょう。
また、品物を業者の手元に送っているため、査定に関する交渉の際、消費者側が不利になる傾向にあります。発送前の品物の状態を写真に撮っておくなど、きちんと記録に残しておくことが重要です。
業者のホームページには一見、高額買い取りをうかがわせる文句が記載されていますが、その値段で買い取ってもらうには、さまざまな条件が必要な場合もあります。安易に決めず、ほかの業者と比較するなど慎重に検討してください。
万が一、トラブルに遭ったら、最寄りの消費生活センターなどを紹介する「消費者ホットライン℡188」に相談しましょう。
公明新聞2021/12/14 4面転載










