フードバンク活動 食品ロス削減へさらに広げたい

まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」は着実に減っているが、依然として多くの未利用食品が廃棄されている。こうした食品を企業などから集め、困窮者の支援につなげる「フードバンク」の活動をさらに広げていく必要がある。
食品ロスについて、国は6月30日、食品関連事業者と家庭から出た2024年度の発生量(推計値)の合計が、前年度比3万トン減の461万トンだったと発表した。
発生量は3年連続で前年度を下回り、統計開始以来の最少記録を更新したものの、国連世界食糧計画(WFP)による世界全体の年間食料支援量(24年)の約1・8倍に匹敵する。一層の削減が急務だ。
この点、国内発生量の約5割を占める事業系食品ロスの削減で、大きな役割を担っているフードバンクの取り組み推進が欠かせない。
ただ、消費者庁によると、事業者の製造工程で発生する規格外品などの食品ロスは年間20万トンを超える一方、全国に約300あるフードバンクの取扱総量は同約1・5万トンで、困窮者支援に必要な量の10分の1程度にとどまる。
背景には、フードバンクに寄付した際に食中毒が起きないかといった企業側の不安がある。
このため国は今年4月、衛生管理などの基準を満たすフードバンクを認証する制度を始めた。同制度はフードバンクの社会的信頼を高めるために公明党が推進してきたものだ。国は制度の周知徹底を図り、企業の懸念払拭に努めてもらいたい。
このほか国は、昨年11月から3カ月間、フードバンクと合意書を交わしたコンビニが、売れ残った食品を無償提供する実証事業を行った。同事業は店舗周辺に住む困窮世帯に食品情報をアプリ上で通知し、直接提供するものだ。事業結果は良好だったようで、全国展開を急いでほしい。
公明党は今後も、国と地方のネットワークを生かし、フードバンクの活動を後押ししていく。
公明新聞2026/07/16 2面転載
