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❤さかい妙子 練馬区議会議員❤

猛暑の避難生活から命を守るには

2026年7月31日

新潟大学特任教授 榛沢和彦氏に聞く
 28日に発生した最大震度7の「令和8年熊本地震」。被災地では厳しい猛暑が続いており、避難生活の長期化による健康被害が懸念されている。10年前の熊本地震では、犠牲者の8割が災害関連死だった。多くの災害現場で関連死を調査してきた新潟大学特任教授の榛沢和彦氏に避難生活の注意点を聞いた。

■脱水が招く肺塞栓症(エコノミークラス症候群)に注意

――猛暑下の避難生活で懸念されることは。

熱中症に気を付けるのは当然だが、その根底にある「脱水」を防ぐことが極めて重要だ。暑さで大量に汗をかき、体が干上がってしまうと血液が濃縮される。これが引き金となり、足の静脈に血栓(血の塊)ができ、肺の血管に詰まって呼吸困難を引き起こす「エコノミークラス症候群(肺塞栓症)」のリスクが跳ね上がる。10年前の熊本地震では少なくとも2人が死亡し、その何倍もの人が搬送された。

■車中3泊以上でリスク4倍増

――車中泊で避難している人も多い。

車中泊は、エコノミークラス症候群の危険性が非常に高くなる。過去のデータでは、車中泊が3泊以上になると血栓ができるリスクが約4倍に高まっていた。

急性期(発災から2週間以内)の車中泊で発症しやすいのは、40~50代の働き盛りの女性だ。過去の震災でも重症化するケースが目立った。背景として、この世代の女性は子どもや高齢の親の世話に追われ、自分自身の食事や水分摂取といったケアが後回しになってしまうことが考えられる。

■1日計2リットル、水をこまめに

――エコノミークラス症候群の予防法は。

血栓を防ぐためには、血流を維持するための運動、特に歩くことが効果的だが、脱水状態では、いくら歩いても血栓ができてしまう。そのため十分な水分補給が欠かせない。大人の場合は、1日に約2リットル(500ミリリットルのペットボトル4本分)を目安に飲んでほしい。一度に大量に飲んでも尿として排出されてしまうため、1~2時間に1回、コップ半分(100~150ミリリットル)程度をこまめに飲むことが大切だ。

車内で寝る場合は座席をフラットにするか、難しければ足を上げて寝てほしい。2~3時間置きに車外に出て歩くことや、足の運動・マッサージ【イラスト参照】、弾性ストッキングの着用も心掛けるべきだ。

■「携帯用」含め トイレ確保もセットで

――水分補給を促してもトイレ問題が壁に。

その通りだ。トイレ環境が整っていないと、排せつを我慢しようと水分摂取を控えてしまい、結果として脱水に陥ってしまう。大便を我慢すれば、便秘や胃腸障害にもつながる。「水を飲め」と呼び掛けるだけでなく、清潔で安心して使えるトイレ環境が不可欠だ。

車中泊避難者が集まる場所も含めて、トイレ環境を整える支援が求められる。仮設トイレが間に合わなくても、プライバシーが守られる空間を用意すれば、さしあたっては携帯トイレでも構わない。

■子どもの心のケア急げ

――夏休み中の発災となり、子どもたちの心のケアも課題だ。

地震の恐怖に避難生活のストレスが重なれば、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の発症リスクが高まる。可能であれば被災地を離れ、親戚などを頼って安全な場所へ“疎開”させることも検討してほしい。

米国では発災直後からDMAT(災害派遣医療チーム)と共に児童専門の心理士が派遣され、子ども用の遊び場テントが設営されるなど徹底したケアが行われている。日本もこうした取り組みを進めてもらいたい。

――行政に強く求めたい支援は何か。

まず段ボールベッドを被災者全員が使えるようにすること。そして電源車と冷房装置の配備を最優先で進めるべきだ。

政府は「プッシュ型支援」を強調するが、物資がバラバラに届けられると、現場の受け入れ側に混乱を生む。

例えばイタリアでは、避難所立ち上げに不可欠な「TKB(トイレ、キッチン、ベッド)」をパッケージにして48時間以内に届けている。日本も一刻も早く避難所の質を標準化し、災害関連死を防がなければならない。

はんざわ・かずひこ 新潟大学医学部卒。医学博士。専門は心臓血管外科。エコノミークラス症候群予防・検診支援会会長。2004年の新潟中越地震をきっかけに避難所や被災地での検診活動を続けている。

公明新聞2026/07/31 3面転載

熊本地震 水、電気、食料の確保を 災害関連死防ぐ取り組みも/中立公3党が政府に要望

2026年7月30日

 中道改革連合、立憲民主、公明3党は29日、衆院第1議員会館で会合を開き、「令和8年熊本地震」に関して現地調査に当たっている国会議員や地方議員からオンラインで被害状況を聴くとともに、当面の対応を政府に申し入れた。

冒頭、中道の階猛幹事長は、3党幹事長間で総合本部を立ち上げることを決めたと報告し「現場の声をできるだけ多く集め、政府に要望を届けていく」と強調。公明党の秋野公造政務調査会長は「一日も早い復興へ力を合わせていく」と訴えた。

会議では、現地の議員から「断水の影響で、コンビニなどでは水や食料が売り切れている。車中泊の人も多く、ガソリンスタンドへの道も渋滞している」と報告。「非常に暑い中で、停電に伴い避難所の空調が効かない。電源復旧と断水の一刻も早い改善を」と求めた。また、自宅などにとどまる高齢者へのプッシュ型支援や、自治体の受援体制強化の必要性を訴えた。

政府への申し入れでは、水道、電気のライフラインの早期復旧や、人命救助、行方不明者の捜索、負傷者の介助を最優先に全力を挙げるよう要望。食料や飲み水の確保、車中泊などを余儀なくされている避難者の災害関連死を防ぐ取り組みを求めた。在宅で生命維持装置を使用する人らへの対応も要請した。

公明新聞2026/07/30 1面転載

高額療養費巡る見直し

2026年7月29日

負担上限額引き上げ/8月から中所得層は月約6000円増
■来年も予定、最終的な上げ幅4~38%

手術などで医療費が高額になった場合に負担額を抑える高額療養費制度が、8月から大幅に見直される。医療費抑制のため、月ごとの自己負担上限額を年収に応じて引き上げる。今年と来年の8月に2段階で実施し、最終的な上げ幅は4~38%程度になる。長期療養者の負担軽減に向けて年間上限額も新設する。公明党は、患者団体らの声を反映しきれていないとして、引き上げに反対してきた。

現行では住民税非課税世帯を除き、月額負担の上限額は4種類に区分されている。基本的に年収に応じた「定額部分」と、医療費から一定額を引いて1%を掛けた「定率部分」を足したものが負担上限額になる。上限を超えた分は加入する公的医療保険でカバーされる。現行の定額部分は年収約370万~約770万円の中所得層で約8万円だが、今年8月の1段階目の引き上げで約8万6000円になる。

過去1年以内に上限を3回以上超えた場合に4回目以降は負担額をさらに下げる「多数回該当」の仕組みは、現行水準を維持する。

同制度は、2025年度予算の審議でも自己負担限度額の引き上げなどが検討されたものの、がんや難病の患者団体の声を基に公明党が働き掛け、憲政史上初めて参院で予算案が再修正となり、いったん凍結された。

この時は当事者の意見を聴かずに引き上げ額を決めたことが問題視されたため、厚生労働省は昨年、全国がん患者団体連合会(全がん連)なども加えた専門委員会を9回開催。しかし、患者にとって重要な、具体的な引き上げ額は9回目の12月25日に提示され、全がん連の天野慎介理事長らが「月ごとの限度額については、さらなる抑制を引き続き検討してほしい」などと訴えたものの、その後、専門委は開かれなかった。

公明党は、こうした当事者の声も踏まえ、審議不十分だとして引き上げ再凍結を主張していた。

月刊「公明」7月号で立教大学の安藤道人教授は、制度改正は患者負担増の側面が大きいと強調。新設される自己負担額の「年間上限」についても自己負担水準は低くないと指摘している。

■治療中断招かない制度求める/党厚労部会長・川村雄大参院議員

今般の見直しは、患者の声が十分に反映されたとは言えない。

このため公明党は、先の特別国会で、患者の生活実態や受診への影響を調査し、当事者の声を丁寧に聴いた上で制度を抜本的に見直すことや、当面の負担増に上限を設け年間の負担にも歯止めをかけることなどを盛り込んだ修正案を立憲民主党と共同で参院に提出した。他会派にも賛同を呼び掛け、政府案に最後まで反対した。

8月の引き上げ後も、その影響を厳しく検証し、必要な治療の中断を招くことのない制度設計を求め続ける。

公明新聞2026/07/29 2面転載

医療的ケア児 成人後も切れ目のない支援を

2026年7月28日

 たんの吸引や人工呼吸器などの使用が日常的に必要な医療的ケア児が、大人になっても医療・福祉サービスを切れ目なく受けられる環境を確実に整えたい。

医療的ケア児や家族への支援を拡充するための改正支援法が24日に成立した。18歳以上の医療的ケア者と、重度の身体・知的障がいのある「重症心身障害児・者」を新たに支援対象に加えることなどが柱だ。2027年4月に施行される。

超党派の議員連盟がまとめた議員立法であり、公明党は家族会など関係団体の声を受け止め、21年の支援法制定以前から、当事者や家族を支える施策の充実に一貫して尽力してきた。今回の法改正で、また一歩前進したことを評価したい。

医療的ケア児の支援を巡っては、支援法の制定によって保育所や学校などに通う機会が保障されるよう、国や自治体による体制整備が進んだ一方、成人後や高校卒業を機に、それまで利用していた支援が途切れる「18歳の壁」と呼ばれる課題が指摘されてきた。

また、主にケアを担う家族の負担の重さも深刻で、「全国医療的ケア児者支援協議会 親の部会」の25年調査によると、母親の約6割が1日当たり「10~24時間」をケアに費やしていた。休息が取りにくく、睡眠不足が慢性化している実情が浮き彫りになっている。

そこで改正法では、18歳以降における切れ目のない医療や就労の支援、住居の確保、生涯学習の推進などを国や自治体が担う規定を新設。家族の休息時間を確保するための一時預かりの充実や、在宅での夜間ケアを支える医療・福祉サービスの提供など幅広い施策も盛り込んでいる。

一方、居住地域によって支援の内容に格差があるのも課題だ。改正法には公明党が訴えた地域格差の是正も明記されている。当事者と家族が安心して生活できるよう、サービスや受け皿の拡充を急ぐ必要がある。

公明党は引き続き全国の議員ネットワークを生かして、現場のニーズに応じた支援体制の構築を各地域で力強く進めていく。

公明新聞2026/07/28 2面転載

特別国会が閉幕

2026年7月27日

目に余る高市政権の強硬姿勢
 異例ずくめの特別国会が閉幕した。高市早苗政権の目に余る強硬な姿勢は到底容認できるものではない。

与野党の激しい攻防の末に浮き彫りになったのは、議論の深化ではなく、高市首相の国会軽視と、与党が「数の力」で押し切った審議の形骸化だ。身勝手で一方的な運営である。

首相の国会軽視は、当初予算案の審議から明らかになっていた。通常1カ月をかけて議論する衆院での予算審議を2週間ほどで切り上げたのだ。衆参予算委員会への首相の出席の少なさも国会軽視を物語る。

さらに批判や疑問も含めた多様な意見を受け止め、丁寧に説明し、合意を得ようとする真摯な姿勢も見られなかった。中傷動画疑惑に対しては、関与したとされる秘書の陳述書で済ませようとしたが、国会答弁に代替できるものではない。

与党が「数の力」で強引に審議を進めた最たる例は、自民党と日本維新の会が提出し、成立した「副首都」創設法(議員立法)である。

そもそも副首都の定義や必要な予算規模が不明確であり、「日本維新の会の姿勢が露骨すぎて問題の多い法律」(26日付「読売」)だ。会期を延長してまで慌てて成立させなければならない法律だったとは言えまい。

今国会では審議を見送ることになったが、中小政党を直撃する衆院比例定数削減法案を成立させようとしたことも看過できない。まさに「民主主義の危機」(西田実仁・公明党幹事長)である。

国民が今国会で何よりも期待していたのは、物価高から生活を守る政策をまとめることであり、政府が迅速に実行することだった。

ところが、今国会における高市政権の物価高への対応は無策と言わざるを得ない。公明党などからの追及を受けて、ようやく補正予算が編成されたのを見ても、現政権は国民生活に対する危機意識が薄い。しかも、その補正予算は成立から50日以上たった今も、1円も執行されていない。

こうした政権に対し公明党は国民の声が届く政治の実現に全力を挙げていく。

公明新聞2026/07/27 2面転載

物価高対策こそ最優先で実行を 西田幹事長に聞く

2026年7月26日

西田幹事長に聞く
■3党連携し巨大与党に対峙/現場発の論戦、政治動かす

第221特別国会は25日に閉幕しました。高市早苗政権、巨大与党に対し、野党・公明党はどう臨んだのか。西田実仁幹事長に聞きました。

――国会論戦に公明党はどのように臨みましたか。

先の衆院選で、公明党が全面的に支援した中道改革連合は、比例区で約1043万票を獲得しました。国民の中道政治への期待を重く受け止め、特別国会では中道、立憲民主、公明の3党で緊密に連携。毎週のように幹事長会談を開催するほか、政策決定の仕組みとして「合同政調審議会」を作り、法案への対応を協議するなど、国民生活を最優先にする政治を貫き、政府・与党に対峙しました。

■家計支援として給付の実施迫る

――最大の焦点は物価高対策でした。

特に大きかったのが2月末、米イスラエルによるイラン攻撃以降の中東情勢の緊迫化です。この影響で原油高・物価高が進行。国民の暮らしを直撃し、中小企業の経営を圧迫しています。

政府が2月20日、国会に提出した2026年度予算案は昨年末に取りまとめられたもので、中東情勢を踏まえた対応が盛り込まれていませんでした。そのため、衆院では中道が予算案の組み替え動議を、参院では公明、立憲両党で修正案をそれぞれ提出しましたが、いずれも否決。政府・与党は同予算を強硬に成立させました。

■(最大の政治課題、物価高への対応)中立公で個人・企業に原油高影響調査を実施。1.2万件超の声を集め、具体策を政府に提示。補正予算を編成させた

そこで中立公3党は、中東情勢に伴う原油高影響調査を全国の地方議員と共に実施。1万2000件超の声を基に、政府に対し、電気・ガス代、医療支援などの具体策を求める緊急提言を申し入れ。国会論戦を通じ、家計・企業支援として即効性ある給付の実施とともに、補正予算の編成を強く訴えました。

政府は当初「補正は必要ない」と繰り返していましたが、ついに重い腰を上げ、補正予算を編成させたことは大きな成果です。ただ、その中身は歳出の大半が予備費の積み増しにとどまる代物。さらに、成立から50日以上たった今なお、物価高対策として1円も使われていません。物価高への危機感があまりにも希薄と言わざるを得ません。予備費を活用した迅速な給付など、物価高対策を求めていきます。

■防災庁設置法など公明推進の法整備

――公明党が与党時代から取り組んできた施策の法整備が進みました。

例えば、大規模災害が頻発化する中、防災・災害対応の司令塔となる「防災庁」設置関連法の成立は、公明党が長年にわたり政府に対し、早期実現を働き掛けてきたものです。また、頼れる身寄りのない高齢者らへの支援強化などを盛り込んだ社会福祉法等改正法は、福祉の党・公明党として現場の切実な声を受け、より実効性ある制度構築へ法整備に取り組んできました。

このほか、公明党が強く訴え、昨年の国会で約20年ぶりの改正が実現した中小受託取引適正化法(旧下請法)が今年1月に施行。中小企業が価格転嫁しやすい環境整備をさらに進めてまいります。

現場で聴いた声を国政に届け、政策として実現する公明党の姿勢は、野党になっても一切変わりません。

■法案修正協議など活躍した新人議員

――公明党の新人議員の活躍も光りました。

改正刑事訴訟法、改正個人情報保護法、健康保険法等改正法といった政府提出の重要法案に対し、公明党は国民目線で論戦を展開。法案修正や各党との協議にも真摯に取り組みました。とりわけ、佐々木雅文、川村雄大、司隆史、原田大二郎の4人の新人議員の活躍は目覚ましいものがありました。新人議員でありながら本会議で複数回の質問に立ち、足らざる部分のある法案に対して修正案を練り、各党との調整にも汗をかいてくれました。今後のさらなる活躍に大いに期待しています。

――高市政権では急激な円安も進んでいます。

高市政権は「責任ある積極財政」を掲げていますが、金融市場は冷ややかです。経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」から「財政健全化」の文言が消えたことに市場が反応し、長期金利は一時2・9%と約30年ぶりの高さに。為替相場は1ドル=163円台と、高市政権になって以来、対ドルで10%以上も下落しています。まさに「高市円安」です。総理は「日本列島を、強く豊かに」と言いますが、円は「弱く」、国民の暮らしは「苦しい」のが今の日本です。

――政府・与党の国会運営については。

自分たちがやりたい政策や法律の成立を最優先し、野党との国会日程の運びに支障を来した場面が目立ちました。通常1カ月ほどかけてしっかり審議する衆院の予算審議を2週間ほどで切り上げたことや、首相の国会出席の少なさがその代表例で、まさに異例ずくめ、国会軽視も甚だしい。与党の一部議員が“野党が審議拒否しているのは時代遅れ”と発言したようですが、相次ぐ出席拒否、答弁回避を続けていたのは政府・与党、高市首相の方です。

また高市首相は、中小政党を直撃する衆院比例定数の削減を強引に推し進める法案の成立を与党に指示し審議を強硬。野党の結束した対応に与党が折れ、同法案の特別国会での審議は見送られましたが、まだ諦めたわけではありません。権力を維持するためだけに都合のよい法案を無理やり通そうとする姿勢は、まさに民主主義の危機です。

マスコミも、自民・維新の姿勢は「到底許されるものではない」「自民が、維新の極端な主張に振り回される姿は異常と言うほかない」(6月18日付 読売「社説」)と酷評しています。

■中立公3党の協議
■政策や組織課題、近く中間整理へ

――3党の合流に向けた協議の状況は。

1月に結成された中道改革連合は、当時の立憲・野田佳彦代表と公明・斉藤鉄夫代表が、衆参がそろって新たな中道政治を実現する政党を立ち上げようと合意し、スタートしました。衆院選後から、さまざまな機会を通じ、約半年間にわたり議論を重ねてきました。

6月26日の3党党首会談以降は、各党幹事長を中心とする組織課題協議会を毎週開催。「組織」「選挙」「政策」のテーマごとに課題を整理して議論しています。特に、安全保障やエネルギー分野など基本的政策の一致が重要であり、3党の政務調査会長間でぎりぎりの調整を加速化させています。

これまでの議論の中間的な整理を近く示します。次の臨時国会には新しい体制でスタートすべく、詰めるべき点について、さらに詰めてまいります。

公明新聞2026/07/26 1面転載

高齢者医療費の見直し 受診抑制につながらぬ配慮を

2026年7月25日

 70歳以上の高齢者が支払う医療費の窓口負担を巡る議論が本格化している。持続可能な制度に向けた改革と同時に、受診抑制につながらぬよう配慮が必要だ。

自民党と日本維新の会は7日にまとめた社会保障制度改革の骨子で「年齢によらない公平な応能負担実現の観点から見直す」とし、21日に政府が決定した経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)にも同様に明記された。

社会保障費が膨らみ続ける中、現役世代の保険料負担を抑える改革は急務だ。年齢にかかわらず経済力に応じて負担する「応能負担」をめざす方針を打ち出したことは妥当だろう。

高齢者だけに負担増を求めるような制度は世代間の対立をあおり、高齢期における生活の安心も揺るがしかねない。現役世代と同じく70歳以上も「原則3割」とする維新の主張を見送った判断は当然であり、全世代で支え合う制度の構築こそ重要ではないか。

政府は今後、負担割合の判断基準となる所得額や年齢の見直しなどを検討し、年末までに工程表を策定する。公平な応能負担の実現には、資産を把握できる仕組みを整えることが欠かせない。政府・超党派による「社会保障国民会議」でも積極的に議論してほしい。

一方、高齢者ほど病気になるリスクは高く、医療費負担が重くなりやすい状況に十分留意すべきだ。

自維両党の骨子では、70歳以上の外来受診費を一定額に抑える「外来特例」の見直しも検討するとしたが、受診控えによる病状悪化などの懸念は拭えない。

政府は生活実態に配慮した負担軽減策の検討など、経済的に困窮する高齢者や治療継続が不可欠な患者が安心して通院できる環境へ丁寧な議論が求められる。

医療費の抑制には健康を保つ予防医療の拡充も大切だ。発症そのものを防ぐことや早期発見・治療による重症化の回避につながり、病気になってから治療を進めるよりも、生活の質向上と財政の負担軽減の両立が期待できる。政府は取り組みを強化してほしい。

公明新聞2026/07/24 2面転載

夏場の災害避難 熱中症から命守る万全の備えを

2026年7月23日

 全国の広い範囲で危険な暑さとなる中、21日には岐阜県や愛知県で最高気温40度以上を観測し、全国で初めて「酷暑日」になった。夏場に地震や津波、豪雨などの災害が発生した場合、避難中の熱中症からも命を守れるよう、万全の備えを進めていかねばならない。

政府の中央防災会議は14日、国や自治体の災害対応の基礎となる防災基本計画を修正し、避難場所の熱中症対策の強化を明記した。

高台にある広場など、津波や洪水の危険から緊急的に逃れるための「指定緊急避難場所」について市町村に対し、熱中症や冬の寒さ対策として飲料水や日よけとなるテント、防寒具の備蓄に努めるよう求めた。避難が長引くことも想定し、市町村は必要な備えを整えてもらいたい。

背景には、昨年7月にロシア・カムチャツカ半島付近で発生した地震がある。津波警報・注意報の全面解除まで約32時間かかり、熱中症の疑いによる救急搬送も発生。避難先での暑さ対策が課題として浮き彫りになった。

この地震を受けて内閣府が行った調査では、自治体から回答があった約2万1000カ所の指定緊急避難場所のうち、飲料水などの備蓄がない場所が約6割を占めた。また、屋外に限ると日よけのない場所は約9割に上った。炎天下での避難を余儀なくされる事態を想定し対策を急ぎたい。

一方、公民館など被災者が一定期間過ごすことを前提とした「指定避難所」でも、停電でエアコンなどが使えなければ熱中症のリスクは高まる。自治体には非常用電源の確保など、停電時にも空調設備を稼働できる備えが求められる。

災害時、自宅にとどまる「在宅避難」を行う場合もある。備蓄では飲料水に加え、災害用トイレを用意しておくことが水分補給をためらわないようにする観点からも重要だ。断水に備えポリタンクなどに水をためておくほか、ペットボトルに水を入れて凍らせておけば体の冷却用としても使える。各家庭でも平時から備えておきたい。

公明新聞2026/07/23 2面転載

優先すべきは物価対策

2026年7月22日

予備費活用し生活守れ/奨学金減税、家賃補助で現役世帯の負担軽く
 公明党の竹谷とし子代表は21日午後、東京都新宿区の党本部で開かれた中央幹事会であいさつし、現下の経済情勢について、長期金利が上昇し、国民生活に深刻な影響を与えていると指摘し、「政府が最優先すべきは『副首都』創設法案ではなく、物価高にあえぐ国民生活をどう支え、経済をどう良くしていくかだ」と訴えた。

長期金利について竹谷代表は、高市政権下で上昇し、約30年ぶりに一時2・9%に達したことから「奨学金の返済や住宅ローン、中小企業の資金繰りなどの負担が増え続けている」と力説した。

また、政府が長期金利の上昇を抑えるため、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用に介入する案が検討されているとの報道に触れ、運用の独立性を担保するため「運用に政治は口出しをするべきではなく、プロに任せるべきだ」と強調した。

その上で、公明党は奨学金減税や家賃補助を公約に掲げ、現役世帯の負担軽減に取り組んできたと述べ「残念ながら現在の政権の対応は、公明党が提案し、めざしてきた方向とは逆であり、国民生活は苦しくなるばかりだ」と訴えた。

また竹谷代表は、直近の世論調査で高市早苗内閣の支持率が急落し、発足後最低を記録したことに触れ「『責任ある積極財政』『強い経済』と耳当たりの良いことだけを強調しながら、市場の不信感を払拭しようとせず、国民生活を支えるための補正予算、予備費を活用しようとしない。言っていることとやっていることが違うと国民が感じ始めたのではないか」との見解を表明。その上で「引き続き、現場の切実な声に基づいて、真に必要な支援策を強く求めていきたい」と力説した。

■「副首都」法案の充実審議、修正求める

一方、西田実仁幹事長は、日本維新の会が重視する「副首都」創設法案に関して「残された会期の中で、充実した審議を求めていく」と強調。住民投票と統一地方選挙が重なる「同日選挙」については、修正を求める考えを示した。平木大作国会対策委員長は、同法案の審議について野党側から参考人質疑の実施など審議入りのための条件を提示し、与党側が受け入れたと報告した。

公明新聞2026/07/22 1面転載

皇室典範改正の意義 皇族数確保早急に対応

2026年7月21日

対応
養子の子への皇位継承など、将来の検討先取りせず/党検討委事務局長 谷合正明参院会長に聞く
 減少する皇族数を確保するための改正皇室典範が17日に成立しました。1947年の制定以来、初の実質的な改正です。改正の意義や経緯、公明党の考え方について、党皇室典範改正検討委員会の谷合正明事務局長(参院会長)に聞きました。

――改正の目的と経緯は。

今回の改正は、「女性天皇・女系天皇」の是非を決めるものではなく、皇族数の確保という先送りできない課題に対応するのが目的です。現在、悠仁親王殿下以外の未婚の皇族は女性で、将来的に皇族数が大きく減少する懸念があるからです。

この議論は、2017年の天皇退位特例法の付帯決議を受けて始まりました。立法府としては、21年の政府有識者会議の報告書を踏まえ、「皇族数の確保は喫緊の課題」「悠仁親王殿下までの皇位継承の流れをゆるがせにしない」「安定的な皇位継承の方策は、引き続き検討する」という大きな方向性を共有しながら、衆参正副議長の下、各党・各会派は熟議を重ね、「立法府の総意」の形成に努めてきました。

■政府答弁踏まえ公明は賛成

――改正の意義について、公明党の考えは。

公明党は、皇室制度を検討するに当たり、「国民の理解」「歴史と伝統の尊重」「皇族方のお気持ちへの深い配意」を大切にしながら、議論に参加してきました。

今回の改正は、総意に基づき、①女性皇族が結婚後も皇族の身分を保つ②旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える――ことを可能にするものです。総意に盛り込まれなかった、女性皇族の配偶者と子の身分や、養子の子の皇位継承資格のあり方を巡り、公明党は国会審議を通じ「立法府における将来の検討を先取りしたり、縛ったりするものではない」ことを政府に確認した上で賛成しました。

――なぜ養子制度が必要なのですか。

①と②は、政府有識者会議の報告書で示された確保策です。

養子の対象となる旧11宮家は、1947年の皇籍離脱後も皇室とつながりがあります。その上で、養子の対象を旧宮家の子孫に限定することが「門地による差別を禁止する憲法に反しない」ことを国会審議で確認。また、養子本人に皇位継承資格を認めないことに加え、養子本人や養親の意思の尊重、養親の範囲の限定、皇室会議の議を経るなど、慎重な制度設計が講じられたことを踏まえ、制度の創設を認めました。

■必要に応じた議論、付帯決議でも確認

――養子皇族男子の子は皇位継承資格を有することとなりました。

公明党は、皇位継承資格と継承順位は一体として将来、議論すべき課題だと考えています。総意でも、養子の子の皇位継承資格の有無については触れなかったため、「改正案は総意を踏み越えているのではないか」との懸念が広がりました。

そこで政府の考えをただしたところ、この規定を置いたのは、あくまで法的安定性上、現行法を適用したからであって、「将来の検討を縛るものではない」ことを明確にしました。付則の見直し規定や付帯決議においても、必要に応じた検討の対象となることを確認し、その付帯決議は「国会の意思を示す重い意味を持つ」との認識も示されました。

――女性皇族の配偶者と子は皇族となりません。

公明党は、配偶者となる方の職業選択の自由など、一般国民として保障されてきた自由は保持されるとすることが、女性皇族の婚姻の支障とならないのではないかと考えました。しかし、各党の意見が一致せず、総意では結論を示さなかったため、政府は現行法を適用し、配偶者と子は皇族としないこととなりました。

この点についても、将来の検討を縛る趣旨ではないことや、今後の検討事項に位置付けられることを国会審議で明確にしましたので、引き続き議論すべきです。

■政府・与党は国民理解へ努力せよ

―今後の議論は。

立法府の総意で確認された通り、悠仁親王殿下までの皇位継承の流れをゆるがせにしてはなりません。これは、皇位継承者がおられる中で、大きな制度変更を行うことには慎重であるべきとの考え方によるものです。その前提で、将来の安定的な皇位継承のあり方については、引き続き検討していく必要があると考えています。

今回の改正について、国民の理解が十分であるとは言えない状況です。だからこそ、今後の見直し議論を求める付帯決議には、各党・各会派から多くの賛同が集まりました。特に政府・与党は、こうした声を重く受け止め、国民の理解を得る努力を続けるべきです。

公明党は、各党・各会派の見解が分かれる課題についても、賛否の立場を超えて、引き続き議論を重ね、合意形成に努めてまいります。

公明新聞2026/07/21 1、2面
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