補正予算成立 予備費の使途決め実行を急げ

政府は物価高に苦しむ国民の暮らしや企業の現場にもっと目を向け、具体的な支援策を講じるべきだ。
長期化する中東情勢に伴う原油高、物価高の影響に対応するための2026年度補正予算が5日、成立した。公明党と中道改革連合、立憲民主の3党は、内容が不十分であることから反対した。
補正予算は一般会計の歳出総額が3兆1135億円で、財源は全て赤字国債で賄う。特に問題なのは、使い道が決められていない予備費が、全体の実に97%を占めていることだ。
本来、政府は予算の使い道を通じて政策の優先順位を明らかにすべき立場だ。国の予算は、国会で事前に使途の承認を得る「財政民主主義」の原則に基づくことが定められており、政府が後から使い道を決める予備費は、例外的に認められているものである。
今回のような政府の姿勢は「白紙委任」を求めるものと言わざるを得ず、到底容認できない。
政府は、不透明な中東情勢に備えるためと説明するが、影響は既に多方面で顕在化しており、具体的に対処すべき点は多い。
公明と中道、立憲の3党は、国会審議で低所得者や子育て世帯への速やかな給付のほか、原材料費などの値上がり分を価格転嫁できない医療、介護、障がい者福祉施設への支援などを訴えた。しかし政府は補正予算に何ら盛り込まず「ゼロ回答」に終始した。
衆院では、中道が政府案に対し予備費を廃止して具体策を盛り込んだ2兆5000億円の組み替えを求める動議を提出。参院では公明、立憲両党が同じ内容の修正案を共同提出したが、いずれも否決された。政府は予備費の使途を具体化させ早急に実行すべきだ。
石油関連製品の原料となる「ナフサ」の供給不安にも迅速な対応が不可欠だ。政府は必要な総量は確保できていると繰り返すが、製造や生活の現場からは「物が入らない」「事業が継続できない」といった声が後を絶たない。3党で協力し政府に対策を求めていく。
公明新聞2026/06/08 2面転載
