中小企業成長加速化補助金 売上高100億円めざし大胆な設備投資を支援/上限5億円、2分の1補助

■5月8日受付開始
中小企業庁は14日、売上高100億円をめざす中小企業の設備投資や海外への販路拡大などを支援する「中小企業成長加速化補助金」について、公募要領を公表した。中小企業が賃上げ原資を確保し、“稼ぐ力”を強化するため、公明党が政府への提言などで推進し、2024年度補正予算で新設された。
売上高が100億円に及ぶ中小企業は、一般的に賃金水準が高く、輸出による外需獲得やサプライチェーン(供給網)への波及効果が大きいため、地域経済に与えるインパクトも大きい。
同補助金は、100億円企業を創出していくため、成長意欲が高く大胆な投資を進めようとする中小企業を支援することが目的。工場の整備などにかかる費用について、5億円を上限に2分の1を補助する。
補助金の対象は、売上高が10億円以上100億円未満の中小企業約9万社で、受け付けは5月8日から開始し、期間は6月9日まで。9月上旬以降に採択結果が公表され、事業期間は交付決定から2年以内。
同補助金は、中企庁が25年度から始める、売上高100億円以上をめざす中小企業が「100億宣言」を行うことが事業要件の一つになっている。このほか①補助対象経費の投資額が1億円以上②一定の賃上げ要件を満たす5年程度の事業計画策定③国内での事業実施――を全て満たすことが求められる。
「100億宣言」は、企業概要や経営者の意気込み、実現の目標と課題、具体的取り組みなどを記載して申請することが必要で、5月ごろから募集を始める予定。宣言企業は、宣言の公式ロゴマークを活用して自社PRができるほか、同補助金や税制優遇などの支援策を受けることができる。
公明新聞2025/03/18 2面転載