公共工事の労務単価 引き上げを賃金に波及させよ

国土交通省は、国や自治体が公共工事の予定価格を積算する際に用いる「公共工事設計労務単価」について、全国・全職種平均で前年度比6・0%増の大幅な引き上げを決めた。あす3月1日以降に契約する工事に適用される。
これにより、建設労働者1人当たりの基準賃金は日額2万4852円(8時間労働)となり、過去最高額を更新した。引き上げは労務単価の算定方法を見直した2013年度以降13年連続で、同年度と比べると約1・6倍の水準となった。
今回の単価改定では、最近の建設労働者の賃上げ状況を反映するとともに、昨年4月に始まった建設業における時間外労働の上限規制への対応に必要な費用も考慮した。労務単価の引き上げは公明党が一貫して推進してきたもので、今回の改定を高く評価したい。
大事なのは、労務単価の引き上げを現場で働く建設労働者の賃金に着実に波及させていくことだ。
建設業界には仕事の一部を1次下請け、2次下請けへと発注していく特有の構造があり、下請けになるほど現場の労働者に支払われる賃金が削られやすい。このため、労務単価の引き上げが現場の労働者の賃金に十分反映されない実態が指摘されてきた。
そこで、中野洋昌国交相(公明党)は労務単価の引き上げを発表した14日、建設業界団体の代表者らと意見交換し、建設労働者の賃金について「おおむね6%の上昇」を目標とすることを申し合わせた。さらに、各団体が目標の達成状況をフォローアップし、その結果を来年報告することも確認した。
業界の生産性向上や働き方改革なども併せて進め、官民一体で建設労働者の賃上げに取り組みたい。










