コロナワクチン そこが知りたい 20日からの秋開始接種
新型コロナウイルスワクチンの新たな追加接種(秋開始接種)が、20日から各自治体で順次実施されます。政府は2024年3月末まで、希望する全ての人に無料の接種機会を確保するとしていますが、高齢者(65歳以上)や基礎疾患のある人(5~64歳)らを対象とした今月19日までの春開始接種とは何が変わるのでしょうか。
秋開始接種では、追加接種の対象年齢が「生後6カ月以上」に拡大。前回の接種から3カ月以上の間隔を空けてワクチンを1回打ちます。また、初回接種(5歳以上は2回、6カ月~4歳は3回で完了)も引き続き受けることができます。
一方で、予防接種法に基づく接種の「努力義務」や、自治体が積極的に呼び掛ける「接種勧奨」といった公的関与の対象は、初回接種も含めて、高齢者や基礎疾患のある人など重症化リスクの高い人に限定します。オミクロン株流行下では感染による重症化率や致死率が低下しているものの、高齢者らについては感染すると重症化をもたらす恐れがあるためです。
■拡大する「EG・5」にも効果
使用するワクチンは、オミクロン株「XBB・1・5」系統に対応した米ファイザー製(対象年齢6カ月以上、初回・追加で使用)と米モデルナ製(同6歳以上、追加で使用)の1価ワクチン(mRNAワクチン)に替わります。
国内では現在、XBBから枝分かれしたオミクロン株「EG・5」系統の割合が増加していますが、ファイザー、モデルナ両社の発表によると、XBB対応ワクチンによる中和抗体は、EG・5に対しても同程度に効果があることが確認されています。
アレルギーや副反応などの問題でmRNAワクチンを打てない人は、米ノババックス製の「組み換えタンパクワクチン」(対象年齢12歳以上)を選択できます。同社製の追加接種の接種間隔は6カ月以上です。
公明新聞2023/09/19 2面転載