どう選ぶ?おいしい水 特徴知り自分に合ったものを
今回の講座では、①水道水②浄水器③ミネラルウオーター――の三つの特徴を解説しながら、水の選び方が紹介されました。水道水をそのまま飲む人や飲まない人、浄水器を使う人など飲み方はさまざまです。担当講師は「それぞれの特徴を把握し、自分に合ったものを選びましょう」と語り、講座が始まりました。
■(水道水)国、都の基準で管理
まずは水道水です。国は水質に関する数多くの基準を設けています。例えば、水道水には消毒のための塩素が入っています。国はこの塩素の濃度(残留塩素)を、0・1~1ミリグラム/リットルに保つように定めています。一方、塩素臭を気にする人もいるため、都は独自基準(0・1~0・4ミリグラム/リットル)を設け、より多くの人が臭いを感じないように管理されています。
ほかにも、発がん性の恐れがある「トリハロメタン」には健康に影響しない数値の基準が設けられ、その基準をクリアした安全でおいしい水が供給されていることが強調されました。
■(浄水器)塩素などを除去・減少
続いて浄水器です。水道水に含まれる残留塩素などを除去、減少させる機器を指します。法律や規格基準によって定められていて、泥水や川の水を飲めるようにするものではありません。講師は「体に良いなど、基準以上の効果をうたうものには注意を」と呼び掛けるとともに、購入前には家族など他の人に相談するよう促しました。
■(ミネラルウオーター)災害備蓄用にも
最後はミネラルウオーターです。水の硬度の違いで商品を選ぶ人も多いかもしれません。硬度とは、ミネラル分の含有量を表したものです。硬度の低い水を軟水、硬度の高い水は硬水といいます。一般に料理やお茶には、硬度の低い軟水が良いとされています。
このほかのポイントとして①水道水=安価で水質基準が確保されているが、断水時には使用できない②浄水器=設置に費用がかかる。塩素が除去されて臭いが軽減される一方、浄水は早めに使用するなど衛生管理には注意が必要③ミネラルウオーター=災害備蓄用に買い置きできるが、ペットボトルがゴミになる――なども解説されました。
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講座の後半には、参加者による水道水の残留塩素やミネラルウオーター硬度の測定、活性炭を入れて塩素を除去する実験も行われました。実験キットに水を入れると濃度に応じて変色するなど、結果がひと目で分かる興味深い内容となりました。
公明新聞2022/11/29 4面転載