病床確保に万全期せ 自宅療養への対応、方針明確に/記者会見で山口代表
公明党の山口那津男代表は25日午前、衆院第2議員会館で記者会見し、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」対策の課題について、病床の逼迫を挙げ、「軽症で重症化リスクの低い人は自宅療養に切り替え、パルスオキシメーターなどで健康観察ができるようにして、中等症・重症者の病床を確保する対応が求められる」と力説した。
山口代表は、オミクロン株について「軽症や無症状の人が多く、中等症から重症に至る人は比較的少ないとされているが、感染者の激増によって徐々に中等症・重症者も増えてきている」と指摘。その上で「病床の適切な確保と自宅療養への対応について、政府はオミクロン株の特性に応じた方針を明確にしてもらいたい」と求めた。
■濃厚接触者の待機期間さらに短縮を
また、濃厚接触者の増加により社会経済の機能が低下する事態に懸念を示し、「全般的にオミクロン株の潜伏期間や感染力など、専門的な見地を踏まえた上で、さらに待機期間が短縮できないか政府は検討してほしい」と強調。中でも、これから確定申告を行う個人事業主などに対しては「濃厚接触者として待機が必要になると申告手続きにも支障が出てくる恐れがあり、場合によっては、手続きの延長など柔軟な対応も必要だ」との考えを示した。
感染拡大を踏まえ、16都県に適用されている「まん延防止等重点措置」の効果に関しては「一番先に適用した沖縄、山口、広島県では、一定の効果は表れつつある。沖縄ではピークを越え、少し減ってきているようだ」との認識を表明した。
一方、2022年度予算案で政府の関連資料に複数のミスが見つかった問題では、「政府は厳しく顧みて、速やかに是正することはもちろん、こうしたことが起きないように事前にしっかりチェックした上で、正確を期して国会での議論に臨むことを強く要求したい」と強調。国会審議で説明に当たる人に対しても「正しく伝えられるよう事前の準備をしっかりと行っていくべきだ」と述べた。
公明新聞2022/01/26 1面転載