デング熱
8月27日、28日に厚生労働省および東京都より、海外渡航歴がないデング熱患者を計3名確認したと発表がありました。
調査の結果、3名とも同じ場所(都立代々木公園)において蚊に刺されたことが確認されています。デング熱の国内感染は極めてまれなこと、また、3名とも同じ場所において蚊に刺されたことが確認されていることから、どちらも同じ場所でデングウイルスを保有している蚊に刺されて感染した可能性が疑われます。
デング熱は、デングウイルスに感染した蚊(ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ※)に刺されることによって生じるウイルス感染症で、ヒトからヒトに直接感染することはありません。また、感染しても発症しないこと(不顕性感染)も多くみられます。
【9月5日(金曜日)まで専用相談電話が都庁内に設置されます】
電話番号:03-5320-4179
対応時間:平日午前9時から午後7時まで
デング熱について・・・デング熱は、蚊が媒介するウイルス性の感染症で、アジア、中南米、アフリカなど、世界の広範な地域で流行がみられ、全世界で年間約1億人の患者が発生していると推測されています。
日本では1940年代前半に第二次世界大戦中に戦地から持ち帰られたウイルスにより流行がみられた時期があります。その後、日本国内での流行はありませんが、海外の流行地で感染し帰国後に発症する例(輸入症例)は毎年、200例前後報告されています。
症状・・・典型的には、蚊に刺されてから2日から15日(多くは3から7日)の潜伏期間の後、高熱(38から40度)・頭痛・眼窩痛・関節痛・筋肉痛・発疹などを呈します。1週間ほどで解熱し、予後は良好な疾患ですが、このような症状が出たときは、すぐに医療機関を受診してください。
予防のポイント・・・ デング熱に対する予防接種はありません。予防のポイントとして、蚊に刺されない工夫をする必要があります。
【蚊の繁殖や虫刺されを防ぐ工夫】
(1)蚊の繁殖を防ぐため、雨水タンクに蓋をしたり、タイヤに溜まった水・ペット用の水・鉢植えの皿の水を放置しない
(2)室内の花瓶の水などは最低週1回は交換する
(3)戸外に出るときは肌の露出をできるだけ避ける
(4)虫除けスプレー等を適切に使用する
(5)網戸やエアコンを使用する
(6)渡航の際は設備が整った(網戸の設置や必要な清掃が行われている等)宿泊施設を利用する
2014年8月29日付練馬区ホームページより掲載