一般質問を行いました
6月議会の一般質問が始まり、6月8日午後2時頃から大倉が一般質問しました。質問項目は、人口ビジョンとひと・まち・しごと創生総合戦略など4項目についてです。質問は以下のとおりです。
議席番号29番、公明党の大倉富重雄でございます。
私は、市民の代弁者として人口ビジョンとまち・ひと・しごと創生総合戦略など4項目について質問をさせていただきます。
初めに、人口ビジョンとまち・ひと・しごと創生総合戦略について、伺います。
日本の総人口は、2004年をピークに今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていく可能性があり、この変化は千年単位でみても類を見ない極めて急激な減少であると推計されています。国は、人口減少問題を、国家として危機的な課題であるとの認識から、地方公共団体へ人口ビジョンとまち、ひと、しごと創生総合戦略を策定するよう指示しました。
これを受け、本市は、昨年10月に、成田市人口ビジョンと成田市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定しました。この戦略はとても重要なものであり、市民の理解と協力が必要であります。
また、国は戦略の中で先駆性のある取り組みを行う地域を後押しするために、財政的な支援を行います。この支援を受けるためには、地域再生法の地域再生計画を作成し、国の承認を受けることになっています。この対象となる政策メニューは、日本版DMOや日本版CCRCなど具体的に提案しています。
日本版DMOとは、観光地域づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人のことです。国は、これを観光振興の政策メニューの1つとして進めています。現在、せとうちDMO、など様々な形態がありますが、広域連携DMO45件、地域連携DMO39件、地域DMO38件、計81件の日本版DMOが承認されています。
この度、県下唯一の日本遺産の認定を受けた成田にとって絶好のチャンスではないでしょうか。
日本版CCRCは、東京圏をはじめとする地域の高齢者が、希望に応じ地方や「まちなか」に移り住み、地域住民や多世代と交流しながら健康でアクティブな生活を送り、必要に応じて医療・介護を受けることができるような地域づくりをめざすものです。日本版CCRCは「生涯活躍のまち」構想として、必要な法制を含め制度化を目指すとしています。検討に値するものだと考えます。
また、地方創生応援税制の創設もうちだされております。志のある企業が地方創生を応援する税制を創設し、地方公共団体による地方創生のプロジェクトに対し寄附をした企業に、税額控除の措置を新設し、企業が寄付しやすいように、税負担の軽減効果を2倍にするなどとしています。
そこで、人口ビジョンとまち・ひと・しごと創生総合戦略について、以下3点伺います。
1.本市の人口ビジョンからみえる課題に対し、どのような戦略を策定したのか、伺います。
2.将来のために注目すべき政策の日本版DMO、日本版CCRCについて、見解を伺います。
3.地方創生プロジェクトに対する企業の寄附「企業版ふるさと納税」について見解を伺います。
次に、立地適正化計画と公共施設等総合管理計画について、伺います。
国は、都市再生特別措置法の一部を改正し、都市計画法を中心とした従来の土地利用の計画に加えて、居住機能や都市機能の誘導によりコンパクトなまちづくりを推進するための「立地適正化計画」を制度化しました。この立地適正化計画は、中心市街地や公共交通沿線の拠点地区に都市機能を集約し、都市型居住の創出や民間活力の誘導により持続可能なまちづくりを促進していくことを目的とした制度であります。本市の総合計画にも立地適正化計画策定を位置付けています。
一方、全国の公共施設等がこれから大量の更新時期を迎えることや人口減少等により利用需要の変化そして合併後の施設全体の適正化の必要性が問われています。、国は公共施設等の全体を把握し、長期的な視点をもって更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担を軽減・平準化するとともに公共施設等の最適な配置の実現が必要との判断から地方公共団体に対し公共施設等総合管理計画策定を要請しました。この計画の対象は、公用財産と公共用財産を合わせた行政財産と普通財産であり、地方公共団体が所有する建築物だけでなく、道路・橋りょう等のインフラ施設や公営企業の施設等も含むものとしています。
このように立地適正化計画と公共施設等総合管理計画とは整合性のある計画でなければなりません。また、市民に見える形で策定することに意義があります。私は、将来のためには、とても重要な計画の1つであると受け止めております。本市にあっては、よりよい計画を策定していただきたいと期待しているところであります。
そこで、立地適正化計画と公共施設等総合管理計画について、以下3点伺います。
1.立地適正化計画の策定を、どのように推進していくのか伺います。
2.コンパクトシティ・プラス・ネットワークについての市の見解を伺います。
3.本年度中に策定予定の公共施設等総合管理計画の進捗状況をお知らせください。
次に、「民生委員協力員制度」について、伺います。
民生委員は、厚生労働省から委託された任期3年の非常勤特別職の地方公務員で、児童福祉法により児童委員も兼ねています。高齢者の見守り活動や子育て家庭への相談支援など、地域住民と福祉行政の橋渡し役を担っておりますが、交通費や通信費として活動費は支給されるが、報酬はありません。こうした献身的な活動をされている民生委員に対し深く感謝を申し上げます。
こうした活動の中、近年増え続ける独り暮らしの高齢者の家庭訪問や児童虐待の早期発見など、民生委員に期待される役割は多様化しており、業務量は増加しています。負担感の重さもあって、民生委員を引き受ける人が少なくなっています。こうした課題に対し先進自治体では、民生委員の活動を補助する民生委員協力員制度を創設しているところもあります。負担軽減を図る1つの取り組みであると私は考えます。
そこで、本市も「民生委員協力員制度」を創設してはどうでしょうか。
最後に、多胎妊婦の健診助成の拡充について、伺います。
子育て支援の1つとして、双子や三つ子などを妊娠している多胎妊婦を対象に、妊婦健診費の助成回数を14回から19回へと拡充してほしいとの声が寄せられました。富田林市では、多胎妊婦を市単独で19回への拡充をしているとのことであります。本市の双子の出産は、毎年11組でありますが、その方々には助かると思います。そこで、双子を出産した方から、是非富田林市のように、19回へ拡充してほしいとの要望について、市の見解を伺います。
以上、わかりやすい答弁を求め、壇上からの質問を終わります。
(市長答弁)
人口ビジョンとまち・ひと・しごと創生総合戦略についてのご質問にお答えいたします。
まず、人口ビジョンからみえる課題と戦略についてでありますが、本市におきましては、昨年度、国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計をベースとし、本市が目指していく人口推計をまとめた「成田市人口ビジョン」を策定いたしました。
すでに、全国的に少子高齢化が進み、ほとんどの自治体において人口減少が始まっておりますが、本市は人口増加が見込まれる数少ない自治体であります。しかしながら、長期的に見れば、人口減少や少子高齢化の進行は避けられない状況でありますことから、これらの影響を緩和することが、今後の本市の人口政策において重要であると考えております。
「成田市人口ビジョン」の策定にあたっては、市民や、市内に事業所を有する企業を対象としたアンケートを実施したほか、本市の人口動向を分析することで、課題を抽出し、将来的に確実に訪れるであろう人口減少や少子高齢化に対応するため、「市民の希望がかなった場合の出生(しゅっしょう)率」である「希望出生(しゅっしょう)率」の実現や、「市民の転出入の差による人口増加」である「社会増のペース」を維持するものとして将来人口を推計しました。
この、本市が目指していく人口を実現するため、「雇用のミスマッチ」、「若者や子育て世代の減少」、「出産や子育ての希望を阻む障害」、「災害に対する不安」などの課題の解消を目指し、「成田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定したところであります。同戦略では、「生き生きと長く働くことができるまち」、「住む人が誇れる、訪れる人が笑顔になるまち」、「出産や子育ての希望や理想がかなうまち」、「地域と地域がつながり、誰もが安心して暮らせるまち」の、4つの基本目標を設定し、これらの基本目標に基づいた施策に取り組んでおります。
次に、日本版DMO、日本版CCRCについてとのことでありますが、まず、日本版DMOは、地域経済の活性化を図りつつ、観光地経営の視点に立った観光地域づくりのかじ取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、その戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人であるとされております。当該法人が効果的に機能することにより、観光客を呼び込み、地方創生につながることが期待されます。
本市の総合戦略においても、観光を重要な柱と位置付けており、これまでも、成田国際空港と成田山新勝寺という地域の核となる観光資源を中心に、事業者、市民、行政が一体となって、成田ブランドの確立や、その推進を行うなど、成田の魅力を発信してまいりました。さらに、今年度、百万都市江戸を支えた江戸近郊の代表的な町並みを残す、成田市、佐倉市、香取市及び銚子市を舞台とした「北総四都市江戸紀行」が、千葉県で初の日本遺産に認定されたことを積極的に活用しながら、今後も引き続き観光振興を図ってまいります。
日本版DMOにつきましては、その対象エリアは、単独市町村の区域のみの場合や、複数の自治体にまたがる区域の場合など様々であり、関係者や関係業種も多種多様であることから、相当の調整が必要となると想定されます。このようなことから、今後、他市での事例を研究しながら、本市での実現の可能性について検討してまいりたいと考えております。
次に、日本版CCRCにつきましては、東京圏をはじめとする地域の高齢者が、自らの希望に応じて地方に移り住み、地域住民や多様な世代と交流しながら健康でアクティブな生活を送り、必要に応じて医療、介護を受けることができるような地域づくりを目指すものであります。
全国的に見れば、東京圏の高齢者が地方に移住することで、東京圏の高齢化の抑制や、移住先の人口減少の緩和が図られることから、国としては日本版CCRCを推進しているところであります。しかしながら、本市は人口増加が続くことが見込まれている自治体であり、また、高齢化問題の解消を目指す東京圏に位置づけられておりますことから、国の動向を注視しながら、先進事例について調査研究してまいりたいと考えております。
次に、「企業版ふるさと納税について」でありますが、本制度は、企業の本社が所在する地方公共団体以外の地方公共団体が策定した地域再生計画に基づく「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」に対し、企業が寄附を行った場合、これまでの地方公共団体に対する企業の寄附に係る約3割の税軽減効果に加え、新たに寄付金額の3割に相当する税額について控除することで、税負担の軽減効果を2倍にし、企業が地方創生を応援しやすいようにするものであります。
このような税制度は、人口減少を克服し、地方の活性化を図るため、様々な分野において官民協働でまちづくりに取り組む地方創生の実効性をより高めるとともに、地方創生事業に対する民間資金の新たな流れをつくり、民間の活力を取り入れることが可能となることで、地方創生に寄与するものと考えております。
なお、本市における「企業版ふるさと納税」の活用につきましては、地方創生事業において有効に活用してまいりたいと考えておりますが、対象となる事業につきましては、新規事業に限られており、さらに、地方創生の観点から効果の高い事業が求められております。このため、対象事業の創設には十分な検討が必要なことから、先進事例や諸課題などについて調査研究してまいりたいと考えております。
次に、立地適正化計画と公共施設等総合管理計画についてのご質問にお答えいたします。
まず、立地適正化計画の策定についてでありますが、立地適正化計画は、住宅及び医療、福祉、商業などの都市の生活を支える施設の立地や公共交通の充実などを図るための包括的なマスタープランであり、コンパクトなまちづくりを進めるための計画であります。
本市の総合計画である「NARITAみらいプラン」のなかでも、秩序ある効率的なまちづくりを推進するため、立地適正化計画の策定を進めることとしており、現在策定中の「次期都市計画マスタープラン」でも、将来都市構造を具体化するための計画として立地適正化計画を位置づけしております。
本市では、本年度に都市機能誘導区域を定めた立地適正化計画を策定し、来年度に居住誘導区域を加えた計画を策定する予定であります。
策定にあたりましては、パブリックコメントを実施するなど、市民の皆様の意向を把握しながら進めてまいりますが、都市計画マスタープランをはじめとする関連計画との整合を図りながら、市の将来のあるべき姿と、それに向けた取り組みについて、市民の皆様の理解が得られるような内容としてまいります。
次に、コンパクトシティ・プラス・ネットワークについてでありますが、高齢者や子育て世代が安心して暮らせる生活環境の実現や、財政面及び経済面において持続可能な都市経営を確保するためには、都市の「コンパクト化」と公共交通の「ネットワーク化」が必要となります。
都市の拠点となる地域に各種サービス機能を集約化し、都市のコンパクト化を進めるとともに、拠点と周辺地域を公共交通ネットワークで接続することで、市全体としてのサービス水準の向上を図っていくことが重要となります。
今後は、公共交通のネットワーク化をさらに進めるため、立地適正化計画の策定にあわせて、「地域公共交通網形成計画」などの公共交通の充実のための計画の策定を進めることで、「NARITAみらいプラン」で掲げる、地域間が連携した、「相互補完型のまちづくり」の実現が図られるものと考えております。
次に、公共施設等総合管理計画策定の進捗状況についてお答えいたします。
行政需要に応じて順次整備してきた公共施設等が大量に更新時期を迎えるとともに、少子高齢化社会の到来による市民ニーズの変化へも対応する必要があることから、その更新、統廃合、長寿命化などを計画的に進めていくための公共施設等総合管理計画を平成27年度と28年度の2か年をかけて策定しております。
現在までの取組状況でありますが、平成27年度については、公共施設の延べ床面積や構造などの基礎的データ整理や光熱水費等の維持管理に関する経費情報の収集を行い、インフラ施設については、年度毎の整備状況や投資的経費情報の収集などを行いました。また、市民アンケート調査の実施と分析、更には計画策定の趣旨説明や資産経営に関する意識醸成を目的とした職員研修会も行っており、本年3月定例会の総務常任委員会において、計画の概要と市民アンケート調査の速報値をご報告したところであります。
今年度につきましては、施設類型ごとの現状と課題の整理を行い、すでに策定済みの長寿命化計画との整合を図りながら基本方針の策定、情報管理と共有方策やフォローアップ体制などの構築に関する協議を踏まえ、パブリックコメントの実施や議会報告を行い、計画策定に向けて取り組んでまいります。
次に「民生委員協力員制度」の創設に関するご質問についてお答えいたします。
近年の社会問題の複雑化に伴い、民生委員の役割はますます重要なものとなっており、今後の担い手を確保するうえでは、その負担の軽減も大きな課題であると認識しております。
このようなことから、まずは欠員が生じている地区での民生委員の確保、及び、世帯数の多い地区における定数増員等の負担軽減が必要であると考えております。
このため本市では、一斉改選の都度、厚生労働大臣の定める基準の範囲で県に対し定数増員の要望を行っており、平成25年度の一斉改選時には7人を増員し、本年度の一斉改選においては10人の増員を予定しているところであります。
今後も各地区の民生委員の実情に応じて適正な配置がなされるよう状況の把握に努め、民生委員児童委員協議会と協議の上、必要に応じて増員を要望するなど、民生委員の負担軽減を図ってまいります。
次に、多胎(たたい)妊婦の健診助成の拡充についてのご質問にお答えいたします。
現在、本市では「成田市 妊婦及び乳児 健康診査費助成規則」に基づき、母子健康手帳の配布を通じて、国が示している「望ましい健診基準」である14回分の妊婦健診の受診票を交付しており、受診票を使用してもなお自己負担が生じたときは、健診1回あたり1,780円を限度として助成しております。
妊婦健診の公費負担額は、市町村間(かん)で異なっており、本市の公費負担の水準は、厚生労働省による「妊婦健康診査の公費負担の状況にかかる調査結果」によりますと、県内では最も高く、全国的に見ましても上位に位置するものと考えております。
しかしながら、多胎(たたい)妊娠は単胎(たんたい)妊娠に比べて出産のリスクが高く、必要な健診回数が増える傾向にあることから、今後、多胎(たたい)妊婦に対する上乗せ助成を行っている他市の事例を踏まえ、助成拡充について前向きに検討してまいります。
