12月定例会での会派代表質問
12月3日、奈良市議会12月定例会にて、公明党奈良市議会議員団を代表して質問に立たせていただきました。その質問の概要について書かせていただきます。
「新型コロナウイルス感染症対策について」の質問要旨
12月1日に奈良労働局が発表した令和2年10月の「就業地別有効求人倍率は1.21倍、有効求人倍率は1.10倍」であった。
前年同月の「就業地別有効求人倍率は1.63倍、有効求人倍率は1.42倍」でありましたので、前年度同月比較は「就業地別有効求人倍率で0.42倍の低下、有効求人倍率は0.32倍と大幅に低下している状況。
現在の雇用状況は、おおよそ平成28年度までさかのぼらなければならない。
その当時の経済状況は、大胆な金融政策と機動的な経済政策、民間投資を喚起する成長戦略を柱とする政府による経済政策の効果などに伴い、平成28年1月~3月期の実質経済成長率は2四半期ぶりにプラス成長に転じている状況であった。
一方、現在の我が国の経済状況のベクトルは、決して右肩上がりではなく、守り重視の状況ではないか。
このことから、経済活動が縮小されると、令和3年以降の雇用環境の悪化が強く懸念されると考える。
しかし一方で、新型コロナウイルスの感染拡大がみられることから、念入りな感染防止対策も決して怠ることはできない。
こういった状況から、市民や地域の事業者は、「最適な解」が得られないで見極められない状況も聞き及んでいる。
質問1
市としても市民の生活と地域経済を守るために、経済活動と感染予防対策の両立について、市民への啓発や情報提供などについての市の考えを伺う。
答弁1(要旨)
市民の命と安全を守ることが最優先であることは当然のことではあるが、経済活動を停滞させることは別の意味で市民生活の維持に支障をもたらす要因ともなる。
市では、国が提言・注意喚起している「感染リスクが高まる5つの場面」に基づき、感染状況 傾向を分析して注意すべき項目を独自にまとめて公表し、飲食事業者に向けては感染予防のガイドラインの提示や飲食店等への訪問啓発を行っているところ。
ウィズコロナにおいて、市民の皆様には一人一人が自らのそして他人の命を守る意識を持って行動いただくこと、そして事業者には、安全安心な経済活動を併せて推進していただくよう啓発していきたい。
質問2
新型コロナウイルス感染拡大に起因する雇用危機の懸念から、令和3年4月以降の新卒の大学生及び高校生の就職支援として、市職員採用の機動的な採用拡大についての考えを伺う。
答弁2(要旨)
令和3年4月入庁の新卒の大学生及び高校生を対象とした採用試験については、職員数の適正化を進める中においても継続的実施する。コロナ禍においても受験生を不安にさせることのないよう採用試験のスケジュールを大きく変えることなく実施する。
また、新卒者の採用活動のみならず、職務経験者、いわゆる中途採用について、例年の募集のほか、受験資格の年齢制限の引き上げを行ったうえで追加募集をする。幅広い採用活動の実施に努める。
就職支援としての市職員の採用拡大については、次年度の採用活動において、議員ご指摘の社会情勢を踏まえ、学生等の雇用情勢に留意しながら、本市に貢献いただける意欲、能力のある人材の確保に努めてまいる。
質問3
新型コロナウイルスが、三度、感染拡大している様相の中、保健所業務の一部を外部委託しているものの、これまで以上の感染が拡大している状況に伴い、保健所職員の負担増が懸念される。
そこで、保健所の体制強化として、一度退職した元職や元専門職を一時的にも任用し活用する考えについて伺う。
答弁3(要旨)
保健所業務の体制強化策として、即戦力となる人材確保を可能とするよう募集の際に職務の遂行上、真に必要な資格要件を定め、元職員に限定することなく優秀な人材確保が可能となるよう、スピード感を持って募集をしていく。
また、正規職員の保健師の採用活動につきましては、例年実施しているところですが、次年度以降につきましては、コロナの状況を注視しながら、保健所の体制のあり方を踏まえて採用活動をおこなう。
まとめ
令和3年は、特に地域経済の落ち込みが大きな問題となり、雇用環境の悪化が懸念されます。マクロ・ミクロの経済対策は、政府の役割であるものの、地域の消費生活活動は、ある程度の地域社会の努力も必要となります。
住民の皆さんと接するなかで、例えば、「テレビを見ていると、外食に出てはいけないような雰囲気があり控えた方がいいのでは」、また、「最近、繁華街は人通りが多くて出るのに躊躇する」、「児童生徒にも感染者が出ているが休校に市内で大丈夫だろうか」など、このような感想を言われる方がおられました。
日々、マスメディアが東京や大阪、北海道の深刻な感染状況を報道し続けると、潜在意識に影響しストレスが蓄積され、おのずと行動面が縮小される懸念があります。
家庭や身の回りで正しく丁寧な感染予防対策をし続け、また、感染予防対策を施した飲食店やモールをあえて選択すれば感染リスクはかなり低く抑えられるのではないかと考えます。
市におかれては、感染経路などの調査で感染される要因についてある程度の知見が得られているところもあるのではないかと推察します。
このことから、現在の市の感染状況の発表内容から、できる限りもう少し感染経路の分析を踏まえた発表をされてはどうかと考えます。
それは、市民生活において、少しでも安心できる情報の発信に努めていただきたいと考えることから市へ要望しました。
また、令和3年度中、又は、それ以降においては、就職氷河期の再来を強く懸念し、新卒者の就職難により、ニートやひきこもりに陥らないよう、市においても高校・大学の新卒者に対する機動的な採用拡大支援の姿勢を取られたいと、代表質問の中で第一項目目に取り上げ要望しました。
11月5日の厚生消防委員会での質疑
2020年11月5日の奈良市議会厚生消防委員会での奈良市の児童虐待対応の状況とソフト支援について質疑しましたので、その概要をお伝えします。
質問①
私が、9月定例会での厚生消防分科会において要求させていただいた資料「児童虐待相談対応件数の推移」でも、令和元年度主な虐待者の推移では「実母」が全体の66%を超えている現状。
また、私が、8月26日の厚生消防委員会で、コロナ禍における児童虐待現状について質問したところ、6月以降の学校再開後の相談対応件数は、前年同時期を大きく上回る現状と答弁があったところである。
私が、子どもの朝の登校の見守りを行わせていただいている中で、お母さんの声として、「このコロナ禍において母親の頑張りによる精神的負担が重たい。これから問題になるのでは・・・」と、対話の中であげられていた。
11月は児童虐待防止推進月間であることから、8月以降において児童虐待相談対応の状況について伺う。
子育て相談課 答弁①
・ 令和2年8月~9月の児童虐待相談対応件数は179件で、昨年同時期が182件であったことから、ほぼ横ばいに推移しているが、4月~9月の上半期で比較したところ、令和2年は650件で、昨年同時期の569件を大きく上回る結果となっている。
・ コロナ禍において当課が家庭状況の聞き取りや相談業務を行うなかで、母親からは父親が在宅勤務で家事や育児を手伝ってくれるので助かっているといった声が聞かれる一方で、在宅勤務・学校等の休業により、父親や子どもが家庭にいることで食事準備等の家事負担が増大し、かえって自分のペースで家事等をすることが出来ず、ストレスが溜まるといった相談がある。それ以外にも、コロナ禍の影響による失業等のストレスから、イライラして子どもに暴力を振るうといった事案も確認されている。
・ 当課としては、そういった相談があった際には、相談者を労い寄り添いつつ、丁寧な聞き取りと適切な助言を行い、必要に応じて関係機関と連携して相談支援に努めているところ。
質問②
児童虐待に直接的対応とともに子どもの家庭に対する「総合的な支援」も重要です。いくつかの「施策による重層的なソフト支援」の展開が求められると考えることから、本市の状況を伺う。
子ども未来部長 答弁②
・ 本市では、当課に子ども家庭総合支援拠点を設置し、子どもと家庭のあらゆる問題に対して、ワンストップでの対応を行っている。
・ 個々の相談内容に応じて、関係機関と連携し、課題解決に向け、支援を行っている。
・ 具体的には、子ども家庭総合支援拠点、奈良市要保護児童対策地域協議会、子育て支援センター、母子保健課、社会福祉協議会などと継続的な支援に取り組んでいる。
・ しかし、子どもや家庭が抱える貧困、ひとり親、DV等の複雑化・複合化した課題を解決するためには、さらなる重層的支援体制の整備を進める必要を認識しており、子どもセンター整備により、相談支援体制の充実が図れるものと考えている。
11月の児童虐待防止推進月間は施策の点検を行う意義もあることから、児童虐待相談対応の現状とともに、重層的なソフト支援について質疑した。複雑化・複合化した課題に対しより一層の子どもとその家庭支援施策を重ねて体制整備を行わなければならない認識を共有できた。
答弁でもあった児童相談所及び一時保護所機能を含む「子どもセンター」整備を奈良市で進められている。ここでは、新たに「ペアレント・トレーニング」の施策も予定されている。
子どもと、その子育て家庭に、子ども家庭総合支援拠点や子育て支援センター、奈良市要保護児童対策地域協議会及び母子保健課、社会福祉協議会などと、重層的なソフト支援と児童虐待相談対応が機能的に連携がとれたならば、一層、住民福祉の増進に寄与できる。
このことから、私は一貫して子どもセンター整備計画に推進の立場であります。残念ながら市議会では、これまで市長との政局で異を唱える主張も少なからずあった。
市長及び執行機関とは適切な緊張関係を保ちつつ、住民福祉の増進の責任を果たすため、執行機関とは協調し、政局よりも政策に重点を置く姿勢です。
※子ども家庭総合支援拠点は、児童福祉法に基づく、すべての子どもとその家庭(妊産婦等を含みます)を対象に、相談全般から専門的な支援までをおこなう拠点で、さまざまな専門職が、子どもが成長していく中で家庭が抱える悩みごとを聞き、一緒に考えながら、それぞれの家庭にあったサポートを行う。
※ペアレントトレーニングは、子育てに取り組むご両親(養育者)が、一人一人の個性に応じた子育ての方法を見つけていき、その役割を積極的に引き受けていくことができるよう、親(養育者)と子どもを支援するためのプログラム。
9月定例会の予算決算委員会厚生消防分科会での質疑(2)
9月18日、予算決算委員会厚生消防分科会が開催され、令和元年度決算関係と令和2年度補正予算案第5号の質疑に立たせていただきましたので続報いたします。
このブログ記事においての補正予算案関係質疑では、「住居確保給付金の拡充の補正予算案」と「生活困窮相談等の対応強化の補正予算案」についてです。
1.住居確保給付金の拡充の補正予算案について
質問①
住居確保給付金の拡充として1億円の補正予算が提案されている。直近までの実績を伺う。
答弁①
住居確保給付金の支給については、これまで65歳未満の方で、離職、廃業や休業等により収入が減少し、住居を失った又は失うおそれのある方が対象となっていたが、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、年齢要件が撤廃され、その他の要件も緩和されたところ。このことを受け、各メディアで報道され、また、市のホームページやしみんだよりでの広報により、4月以降の住居確保給付金に関する相談が急激に増えている。
直近の実績としては、昨年度一年間で4件の支給であったのに対し、今年度はすでに4月から8月末までで175件となっています。
質問②
国において、住居確保給付金の給付要件の一部が緩和されたことにより、奈良市はどの程度の増加件数を見込んでいるのか伺う。
答弁②
住居確保給付金の増加件数につきましては、令和2年4月から6月の申請実績をもとに算出したところ、年間にして約600件程度と見込んでいる。
今回の新型コロナウイルス感染症の拡大は、市民の日常生活に大きく影響を与えている状況にあり、住居を失うおそれのある方が増え続ける可能性があると想定される。今後も引き続き、支援が必要な方への支給につながるよう努めてまいる。
※まとめ
この質疑で明らかとなった住居確保給付金の給付件数は、令和2年度が始まって5か月間で175件の実績。
今後、1年間を通して600件程度の給付見込みであるとされた。まだまだ、経済の復興が見通せない中で、生活に困窮をきたす市民が心配されることから、例えば、市民から相談を受ける中で、生活保護制度が必要な方には、本人の意思を確認した上であるが適切につないでいかなければならない。
このことから、福祉部に対し万全な備えを要望し、また、子ども未来部に対しても、貧困で生活に困難をきたしている子育て家庭があったならば、速やかに福祉部と連携を取り生活支援に繋いでいただきたいと要望した。
これからが福祉を必要とする世帯が増えると想像します。
2.生活困窮相談等の対応強化の補正予算案について
質問①
生活困窮相談等の対応強化として、495万8千円が提案されている。この会計年度任用職員が予定している業務内容をお聞かせください。
答弁②
採用予定の会計年度任用職員の業務内容について、コロナ禍において今後増加が予想される生活保護申請に対応するため、ケース・ワーカーの事務補助として各種書類の発送や整理などの業務を考えている。
質問②
ケースワーカーの増員はしないのか伺う。
答弁②
ケースワーカーの人材不足については、認識しています。円滑な保護行政の維持には、人員の確保が重要であることから、計画的な社会福祉職の採用と人員配置については、人事当局と協議してまいる。
※まとめ
この質疑で明らかとなったことは、補正予算案での任用する職員の業務は、「ケース・ワーカーの事務補助として各種書類の発送や整理などの業務」であることが明らかになりました。
国が定めるケース・ワーカー一人当たりの基準は、正規職員1人当たり被受給者80名で、奈良市の直近の正規職員一人当たりの受給者割合は140名で、会計年度任用職員を含めると、担当職員一人当たり120名程度になる現状です。
住居確保給付金の拡充として1億円の補正予算の計上の要因を鑑み、加えて、コロナ禍の経済的影響がじわじわと市民生活に影響を与え、今後、生活保護制度を必要とする市民も増えると想定されることから、こういった被保護世帯を支援するケース・ワーカの増員を強く要望した。
9月定例会の予算決算委員会厚生消防分科会での質疑(1)
9月18日、予算決算委員会厚生消防分科会が開催され、令和元年度決算関係と令和2年度補正予算案第5号の質疑に立たせていただきましたので報告いたします。
このブログ記事においての決算関係質疑では、令和元年度の「子ども発達センター運営管理」についてです。
私は、平成30年12月定例会での代表質問において、市民の声をお聞きして「子ども発達センター」の相談待ち時間が2ヵ月に及んでいることを問題提起しました。市長答弁で、『最初の電話相談から初回の来所相談までに2カ月程度を要する状況につきまして御指摘をいただいた。この点につきましては、療育相談を希望される保護者が年々増加傾向にあり、現在市では、その解消のために相談員の増員や相談枠の拡大を図るなどの対策を講じており、一時的には待ち時間の短縮も図れたところでありますが、再び同様の待ち時間を要するような状況となっています。個々の家庭の状況に応じて、今後速やかに相談がお受けできるよう、さらなる待ち時間の解消策につきましては、体制の整備なども含めてしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。』 と答弁をいただいています。
このことから、令和元年度(平成31年度)の子ども発達センターの取り組みについて質しました。
質問①
令和元年度2月以降は新型コロナ禍の影響があると伺えるものの、年々、療育相談が増加傾向にあります。

令和元年度における、最初の電話相談から来所相談に至るまでの最大の待ち日数はどの程度か、また、最短では何日か問う。
答弁①
令和元年度に電話相談から来所相談につながった件数は延べ348件でした。
発達に関するご相談は、幼児の健康診査や所属するこども園等から勧められて利用を希望されるご家庭が多く、こども園等で行事や個人懇談が行われる6月、7月、10月、11月に集中します。しかし、現状、相談室は2室しかなく、工夫してやりくりしているものの、最初の電話相談から来所相談までに、最大で4か月お待ちいただきました。
そのため、来所相談までの間に保護者の皆様に、少しでも不安を軽減していただくため、初回の電話相談時に保護者の主訴やお子さんの様子などを詳しく聴取し、ご家庭でお子さんと一緒に楽しめる親子遊びや、育児についての助言等させていただいた。
次に、最短の状況につきましては、最初にお電話をいただいたときに、お子さんの年齢が5歳を超えている場合は、就学に向けての準備期間を確保する観点から、概ね1ヵ月で来所相談をさせていただいております。また、母が妊娠し、出産時期と来所時期が重なるなどの場合にも、急遽相談枠を設けるなどして、個々のご家庭の事情を踏まえ、早期の来所日設定に努めております。
令和3年度に開設を目指しております、(仮称)奈良市子どもセンターが完成をいたしますと、相談室が今まで以上に確保できることから、待ち日数の短縮を図ることができるものと考えている。
質問②
平成30年12月定例会での市長答弁を受けて、令和元年度で平成30年度より改善した取り組み及び拡充した取り組みはあるのか伺う。
答弁②
来所相談と並行して西部会館において出張相談を行っています。令和元年度は、出張相談に専従する専門職を1名増やし人員体制を強化するなどの改善を図りました。
また、出張相談は、平成30年度は月1回の実施でしたが、令和元年度は毎週1回の実施に拡充したことで、出張相談件数は延べ20件から、延べ100件に増加しました。
今後も、新型コロナウイルス感染症の感染拡大予防を図りながら、安心して利用できる施設運営と相談員の健康管理に努め、お子さんの発達支援と保護者の不安軽減につながる療育相談を行ってまいります。
※まとめ
奈良市においても年々増える療育相談に対し、現在の奈良市子ども発達センターでは施設の狭隘化もあり拡充が難しい状況であります。今回の質疑でも明らかになりましたが、「奈良市西部会館において出張相談」を行っています。また、令和元年度は、「出張相談に専従する専門職を1名増やし人員体制を強化」するなどの改善を図りましたが、一時的には相談待ちが4か月待ちの状況がありました。
このことから、私はかねてより仮称子どもセンター建設計画において、この子ども発達センターを併設し、抜本的に拡充できるように主張し、奈良市もそのように計画を立てています。
市民の不安を少しでも払拭して、安心して暮らしていただくために、たとえ一時的にも対処療法的な対応しながらも、(仮称)子どもセンターの速やかな開設を目指してい行きます。
9月定例会での個人質問(2)
9月11日、9月定例会本会議で個人質問しましたので報告(続報)します。テーマは、奈良市のデジタル化についてで難しい話題ですが自分の勉強のために取り上げました。
令和2年度奈良市一般会計補正予算案第5号において、電子決裁文書管理及び在宅勤務に係る文書管理システムの導入経費として、1億2,500万円が提案されています。私は、かねてより行政庁のデジタル化の推進を求めておりました。
それは、行政機関は公文書管理の原則から一定期間の文書類等の管理と保管による執務スペースの占用が庁舎大規模化の要因でもあり、また、通路から職員の執務スペースを見ると、ファイルの山が積まれ書棚が並んでいる状況に個人情報の適切な管理の観点からも課題があることから求めていました。
今回の補正予算案は、これまでなかなか進まなかった行政庁内における意思決定過程のデジタル化であり、第一歩と捉えることができることから以下の質問をしました。
質問①
この補正予算案は、具体的にどのような事務の効率化になるのか。
答弁①
文書管理システムは、文書管理を電子化し、収受や起案の文書の発生から廃棄までの文書の流れ全体を一元管理するもので、「奈良市文書取扱規程」などに基づいて文書管理を順守し、適正な文書の取扱いを実現しようとするものである。さらに、電子決裁を活用すれば、ペーパーレス化による意思決定の迅速化や保管スペースの削減を実現できると考えている。
質問②
電子決裁されたデジタル文書はどのように保管されるのか。
答弁②
紙文書のデジタル化は、文書管理システムで電子決裁するために必要な手続であると同時に、執務室や書庫のペーパーレス化に資するものである。電子決裁によるデジタル化した文書は、文書管理システムを構成する記憶装置内で保管していくこととなる。なお、既に保存や保管している文書のデジタル化については、それぞれ文書の実情などを踏まえ、個別具体的に判断することとしたい。
質問③
公文書管理の原則から一定期間、書類等の管理と保管により占用されているスペース(㎡数)はどの程度か。
答弁③
保存期間が永年及び10年の文書は、本庁舎北棟地下階の書庫で保存しており、その占用面積は、約265平方メートルである。保存期間が3年及び5年の文書は、本庁舎中央棟地下階の書庫で保存しており、その占用面積は、約370平方メートルであり、2箇所合わせた占用面積は、約635平方メートルである。
質問④
今後、こういった保管と保存する行政書類等の管理と保管のデジタル化の取り組みの見解を問う。
答弁④
まず、文書管理システムの導入後は、原則としてすべての決裁は電子決裁で運用することになるため、文書の電子化が前提であり、起案文書やそれに伴う資料などを電子化することとなる。このことを踏まえ、今後、文書の管理と保管はデジタル化を基本としたいと考えている。ただし、すべての文書をデジタル化できるかどうかについては、文書管理システムや文書管理の運用方法、個々の文書の実情、デジタル化に伴う経費、情報管理やセキュリティの確保などの観点を踏まえながら取り組んでいくことになると考えている。
質問⑤
今後、奈良市の行政書類等の保管と管理のデジタル化については、サーバーもしくはクラウドといった技術面の方法があるが、どのように保管するのか見解を伺う。
答弁⑤
現在、行政書類等の管理と保管に関連して稼働している庁内の内部情報(庶務事務、財務会計)システムは自庁内にサーバを設置し、データを保管している。今後導入予定の文書管理システムも、内部情報という位置付けから、他のシステムとの親和性も考慮し、自庁にサーバを設置することが望ましいと考えているが、コスト面やセキュリティ面等を総合的に評価した上で、検討していきたいと考えている。
※私は、奈良市の各種基幹システムは、以前からカスタマイズされていることから、今後、デジタルガバメントを推進するうえでの課題の一つとして、ベンダーロックイン(特定メーカーによる囲い込み)の解消ではないかと考えています。
また、これまで税、住民基本台帳等、それぞれの基幹系システムが構築されていることから集中監視が課題であり、システム間のインターフェースや、クラウド化への対応の課題ではないかとも考えています。
自治体のデジタル化の課題を更にあげると、デジタルディバイト(情報格差)の問題、行政庁から市民に対する交付の問題、対面調査及び審査とデバイスの問題、総務部内に新技術の理解と対応できる職員の問題、総務系の庁内コミュニケーションなど人の問題、そして、そのコストが課題であると思います。
システムデザインとして、市民起点とするか、行政起点とするかなど、グランドデザインの最適化も今後求められ、今後、デジタル庁の動向も見据え、例えば全国共通様式の導入など、国の動向も見据えなくてはならないことでしょう。
そこで、人件費や人材不足の問題はあるものの、デジタル・ガバメント(電子自治体)を推進するうえで総務部署の拡充は必要であると主張しました。
9月定例会での個人質問(1)
9月11日、9月定例会において個人質問に立ち、コロナ禍における秋以降の観光施策についての課題を取り上げ市の姿勢を質しましたので報告します。
それは、7月臨時議会において、県外からの修学旅行に対する3密対策として、観光バスの増車や宿泊部屋の追加等に支援する予算が成立し、市内観光事業者からは歓迎する声が伝わっている。
しかし、一方で、県外の教育委員会や旅行事業者から奈良市内の観光事業者に対し秋以降の修学旅行の事前調査として問い合わせがある中で、観光バスを増車することにより、奈良市内の観光バス駐車スペースの確保も課題になるのではないかと指摘を受けるケースがあると聞き及ぶ。
それは、それぞれの一団体の移動の効率を考えると、たとえ車両数が増えても分散駐車できないのが原因である。これを放置すれば昨年より以前から問題になっていた奈良市内の公道に観光バスが縦列駐車する懸念が再燃するからである。
そこで、より良い秋の観光対策とするために、奈良県の登大路バスターミナルや他の駐車場と連携を取らなければならないと考えることから奈良市の見解を問いただした。
観光経済部の答弁では、
①奈良県旅館ホテル生活衛生同業組合奈良支部に直近の修学旅行の予約状況を確認したところ、9月以降来年3月までの予約人数は約5万8千人になっている現状。
②観光バスの利用について、一般の団体観光客や修学旅行生が来県する際に、新型コロナウイルス感染症の影響を懸念し、移動手段として公共交通機関に代えて貸切バスを利用する割合が増えることが予想される。
③現在は、奈良県が運営する奈良公園バスターミナルを利用する際、バスの回送先は県営の高畑駐車場と上三橋駐車場となっており、身体障がい者、要介護者、未就学児などを含む団体や奈良県内に宿泊する団体が利用する場合には、特別予約枠として大仏殿前駐車場も運用されている現状。
こういった現状認識を整理したことを踏まえ、「今後は、観光バスの増加への対応について、これらの駐車場を所管する県と調整を図る必要があることから担当部署と連携を取って対処していきたい。」と質問の趣旨に対応する考えを示されました。
この質問は、ある現場からの声をいただき市の姿勢を質すきっかけとなりました。
答弁でもあったように、9月以降来年3月までの旅館・ホテル予約人数は約5万8千人になっている現状であること。
また、奈良市内に宿泊する団体だけでなく、他市に宿泊はするものの奈良市内観光に訪れ食事をとる団体も多くあり、こういった団体も地域経済を支えています。
9月現在では、観光バスの駐車場の一部は休止されている。時を逃せば他の観光地に観光客が移る可能性もある。大打撃を受けている奈良市の観光経済再興のために、旅館・ホテルだけでなく、いわゆるお食事処という施設にも機敏に状況の確認が取られるようアンテナを張って機動的な対応を要望しました。
厚生消防委員会での質疑3(抜粋)
8月26日、奈良市議会厚生消防委員会で質疑した内容を報告。
次期奈良市障害者福祉基本計画への当事者参画を求め、優先調達による策定の推進について質疑。
それは、令和元年5月の厚生消防委員会で、次期奈良市障害者福祉基本計画への当事者参画を求め、計画に障がい者の意見を反映するとともに、課題の一つであった「優先調達」の達成を求め質疑していた。
その時の担当課答弁で、「次期障害者福祉基本計画策定時には、障害者福祉の現場や当事者の方々の御意見をこれまで以上に取り入れられるよう、従来の計画策定の手法や枠組みを見直しまして、よりよい計画の策定につながるよう取り組んでまいりたい。」と答弁を得ていた。そこで、進捗を確認するためにその後の取り組みについて質疑した。
以下答弁です。
従来、計画策定にあたっては専門業者と契約を結び、原案の作成を委託し、有識者による策定委員会に諮ってご意見をいただきながら進めてきた。
今回は、「優先調達」の制度を活用し、計画策定にかかわる郵送、集計、印刷などの作業だけでなく、関係者からの意見収集、原案作成までを障害福祉サービス事業者等からなる事業組合に委託する方向で、関係者との調整を進めている。
これにより、障がいのある方の就労機会を拡大するとともに、障害当事者、障害福祉関係者の現状やご意見を反映した計画として参りたい。
※ 自治体には、様々な計画が策定されている。そのほとんどが専門業者による原案策定で、他の自治体の計画書と同じ作り込みになっている。これでは、たとえ隣の自治体であっても何一つ同じ地域がないといっても過言でない。多様性があるのが自治体であるにも関わらず、その自治体が策定する計画の類はよく似た計画書になっているのは如何なものかと疑念を抱いていた。このことから、次期奈良市障害者福祉基本計画は障がい者の参画と意見の反映を求めていたことから「優先調達」の制度を活用して策定されることは、奈良市にとっては画期的なことと考える。
厚生消防委員会での質疑2(抜粋)
8月26日、奈良市議会厚生消防委員会が開催され、新型コロナウイルス感染症に関する奈良市のPCR検査等の体制について、数点の質疑し明らかとなった事項を報告。
◎奈良市において新型コロナウイルス感染症の患者が発生後、保健所におけるこの半年間の相談対応の状況は、
3月1,687件
4月4,537件
5月1,548件
6月1,008件
7月2,715件
8月16日現在で1,326件
6月にはいったん相談数は減少し、再び6月末以降、相談数が増加。
◎帰国者・接触者相談センターからの連絡、検査を必要と判断した場合の情報提供書による医師からの連絡、また市民からの直接の電話により保健所が受診調整を行った数は、7月は計580件、8月は8月16日現在で279件。
◎新型コロナウイルス感染症業務体制について、相談、受診調整、積極的疫学調査などについては、保健予防課感染症係を中心に課内の保健師が従事し、事務職も協力するほか、部内の他課からも休日、夜間を含め保健師3~4名の応援体制を構築。
◎第二波が疑われる現状において、業務も繁忙を極めており、7月の保健予防課の時間外勤務の実績は1,089時間。うち、積極的疫学調査、濃厚接触者への健康観察など専門性の高い業務に携わっている感染症係については、係員8名で941時間であり1人当たりの時間外勤務の平均は117時間の現状。
※ 質疑をとおして問題提起と要望したことは、PCR検査体制が順次拡大されていることについては、市民の命と健康を守る体制強化は大変評価できることである。しかし、特に保健所の積極的疫学調査、濃厚接触者への健康観察など専門性の高い業務に携わっている感染症係1人当たりの時間外勤務の平均117時間は過労死ラインをはるかに超えている現状である。これまで人員体制を強化しているが、これ以上の体制強化は厳しい状況でもあることから問題提起した。9月8日から9月定例議会である。こういった事態に対応する補正予算案が提案されるのかどうかしっかり審議に臨みたい。
厚生消防委員会での質疑(抜粋)
8月26日、所属する奈良市議会厚生消防委員会が開かれ質疑しました。特にコロナ禍でもあり市民から相談やお声を伺った事項を質疑に織り交ぜながら、6テーマについて取り上げ、市政の現状を認識し、課題に対しはより良い方向へと導く内容としました。このパラグラフでは、児童虐待について書きました。少し長い記事であるが、重要な内容なので全文書いたことをご理解ください。
質疑テーマ:奈良市のコロナ禍における児童虐待の現状
質疑内容①
本市でも新型コロナウイルス感染症の影響で、幼保・小中学校・バンビーホームが基本的に休業となり、一時的にも児童の安全安心が危ぶまれているのではないかと危惧する。
コロナ禍が発生して半年が経つが、虐待通報件数の推移や対応件数の現状はどうか?
答弁内容
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、本年3月~5月まで学校等が休業となった。この間、本課に寄せられた児童虐待相談対応件数は256件で、昨年の同時期が261件であったことから、ほぼ同数。しかし、学校再開後の6月~7月は268件で、昨年同時期の197件を大きく上回る結果となる。
休業期間中の3月~5月に学校等から本課に寄せられた虐待関連の相談件数は39件で、昨年同時期の60件を大きく下回る結果となり学校再開後の6月~7月の相談件数は105件で、昨年同時期の56件を大きく上回る結果となっている現状。
この要因は、学校の休業により、子どもを「見守る機会」が大きく減少したことが起因していると考えられることから、いかに普段の学校生活での「見守り」が、児童虐待の早期発見に繋がる重要な情報源となっていることを再認識している。
☆やはり学校が子どもを見守る大きな役割を果たしていることが明らかとなり、コロナ禍において学校の休業が子どもたちのリスクが高まる懸念も明らかとなる。
質問②
児童虐待への対応が求められる場合の具体的な対応状況についてはどうか?
答弁内容
奈良市としては、本年4月27日付けで厚労省より示された「子どもの見守り強化アクションプラン」に基づき、奈良市要保護児童対策地域協議会の構成機関をはじめ、関係機関と連携しつつ、支援が必要な子どもの情報把握・共有及び、支援方策等の検討・強化に努めてまいった。
今後もコロナ渦において、その影響による子どもたちや保護者のストレスが起因となった児童虐待の増加を危惧しており、関係機関がそれぞれ持っている特性を生かしつつ、迅速かつ柔軟に、子どもとその保護者の支援にあたることが必要であると考えている。
☆ここでの答弁から、児童虐待から子どもたちを守るため、親へのサポートの重要性が確認できた。今後、長期の学校の休業がある場合には、子ども家庭支援のあり方が問われることから、今後の議論が必要であることが確認できた。
質問③
奈良市でも設置予定の一時保護所について、現在の県の一時保護所の感染対策について伺う。
答弁内容
奈良県の担当者によると、まず児童の一時保護を開始する際に、体調や行動経過等の聞き取りと検温をおこない、健康状況を確認する。一定期間個室対応することとし、その後集団での対応となってからは、毎日の検温・体調管理と食事、入浴、就寝時以外のマスク着用、さらに手洗いの徹底をおこなっている。
施設については、手すりやドアノブ等の定期的な消毒と換気をおこない対応している。また、職員については、出勤時の検温と健康チェックの徹底、さらには職員だけでなく同居家族を含めた体調不良時には、休暇等の早期対応を求めているとのこと。
今回の新型コロナウイルス感染症の感染予防対策は、なら市が設置する一時保護所についても必要になることから、奈良県の対策を参考に関係機関とも協議し、対応方法を検討したい。
☆例えばコロナ禍であろうと、児童相談所を一旦設置したならば、特に一時保護所を持つ児童相談所は絶対に閉鎖できない施設である。今後、奈良市においても仮称子どもセンター建設に係る計画や運営要領等を慎重に検討し、より良い対応方法を構築するよう市に求めた。

