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公明党奈良市議会議員 宮池 明      

令和7年度一般会計予算案に係る佐保小学校校舎建設事業並びに佐保小学校校舎改築その他工事の工事請負契約の締結案に対する附帯決議を提案する

2025年5月3日

私は令和7年3月議会において、令和7年度一般会計予算案に係る佐保小学校校舎建設事業並びに佐保小学校校舎改築その他工事の工事請負契約の締結案に対する附帯決議案を提案し、3月28日の本会議で採決が行われ、賛成27人、反対8人の結果で可決されました。
以下、提案趣旨の説明と内容です。

 

私より、令和7年度一般会計予算案に係る佐保小学校校舎建設事業並びに佐保小学校校舎改築その他工事の工事請負契約の締結に対する附帯決議について提案の趣旨を申し上げます。

只今、可決した議案第12号令和7年度奈良市一般会計予算に係る佐保小学校校舎建設事業及び議案第47号工事請負契約の締結について可決いたしました。

しかし、昨年から継続されている議会審査において鼓阪小学校の統廃合における政策形成過程と、当事者である児童と保護者、地域住民への双方向の合意形成に問題が有ったことが明らかとなり、また、今般、佐保小学校保護者の有志からも奈良市及び市教育委員会が進める校舎建設と統廃合について疑義を訴える手紙が議員に寄せられました。

こういったことからも奈良市及び市教育委員会が進めてきた校舎建設と統廃合の行政事務が両小学校の児童と保護者、地域住民への双方向の合意形成ができていなかったのではないかと深く憂慮するものであります。

そこで、奈良市及び市教育委員会は、議会への議案提案と執行責任として、本事業の執行に当たり次の諸点について適切な措置を講ずるよう強く求めるものであります。

1.佐保小学校校舎改築その他工事の執行に当たり、アスベスト、騒音、粉塵、振動及び安全対策について、保護者及び児童並びに地域住民に対し情報提供を質、量ともに適切に行い、双方向の意見交換を幾度でも行い理解を求め工事期間と公立学校施設整備費国庫負担金等の財源期限を理由にし、保護者及び児童並びに地域住民の納得を得ないままに拙速に工事を執行しないこと。

2.佐保小学校校舎改築その他工事の執行に当たり、工事期間の変更や国庫支出金の期限に不測の事態が発生するおそれがある場合は速やかに議会に報告し同意を得て見直しも辞さないこと。

3.鼓阪小学校の保護者及び児童から相次いで請願が提出され審査が議会で継続しており請願内容の諸問題の解決に至っていないことに留意し、鼓阪小学校保護者及び児童並びに地域住民に対し双方向の意見交換を幾度でも行い納得を得られる話し合いを怠らないこと。

4.上記事項の奈良市及び奈良市教育委員会の対応状況及び保護者及び児童並びに地域住民の理解状況において、今後に想定される学校設置条例一部改正案の検討事項となることに留意すること。

以上の点を奈良市及び市教育委員会は留意し、児童と保護者、地域住民、議会に対し適切な措置を講ずるよう強く求めるものであります。

議会審議で佐保小学校校舎建設に係る建設費用を約12億円を節約

2025年5月3日

佐保小学校校舎建設においては、令和6年3月定例会において建設に係る今後の工事費用の支出予定見込み額として約51億円が認められていました。

しかし、その後様々な問題が発生して紆余曲折(下図参照)しながら令和7年3月定例会で工事請負業者が決定しました。
この経緯の中で、議会による慎重審査により市民や国民がご負担いただいた約12億円の税金が節約されました。

以下に経緯の概要を書きました。

 

令和7年2月、市は入札を実施したところ、契約金額約51億円で請負業者が仮決定し、3月議会において工事請負業者(村本・三和特定建設工事共同企業体)を本決定しました!

この佐保小学校新校舎建設については、令和6年3月議会において市から提案があった新校舎本体建設工事の予算の枠取りとして約51億円が決定していました。

しかし、その後の請負業者を決めるために市が入札を実施したところ応札する業者が無く不落となりました。

市は、業者への聞き取りで物価高騰のため様々な経費が上がっているという理由があり、令和6年9月議会で当初の51億円から追加の予算枠12億円増の予算案を提案してきました。

議会で審議の結果、総工費が約72億円に上ることが明らかとなり、余りに高額であることから市議会は見直しを求め追加分は否決しました。

市は経費を見直し、12月議会に改めて追加枠9億円増の予算案を提案してきたものの、周辺の自治体では総額約40億円で新築の校舎が建設している事例もあり、市議会は更なる見直しを求めて否決しました。

その後市は、更に見直し令和7年2月に入札を実施したところ約51億円で入札が成立し請負業者が仮決定し、3月議会において決定するという経緯を辿りました。

建設工事は1年遅れとなり児童と保護者や地域住民の皆様には大変にご心配とご迷惑をおかけしましたが、4月に入り児童の保護者や地域住民に対し工事内容などを説明する場を開催し始めています。

 

☆あとがき

これまでの経過の中で、物価高騰の要因で51億円では校舎建設はできないと主張してきた市と教育委員会の真実性が問われる事案でした。

国民と市民の税金の「使い道」として学校の校舎建設は賛同するものですが、税金の「使い方」としては適正に見積もって適正額を執行しなければならないと考えます。

昨年から続いた議会での慎重な審議の結果、約12億円の税金を節約できました。しかし、市の学校の老朽化は待った無しの状況で、しかも他の自治体の事例と比較しても建設費用約51億円はかなり高額なため、今後の校舎建設にどのような影響があるのか予断が許さない懸念もあり市の行政姿勢を質さなければなりません。

また、この校舎建設は鼓阪小学校との統合を計画していますが、鼓阪小の児童と保護者、住民の合意という観点においても問題が浮き彫りになり、今後においても市議会で引き続き議論していかなくてはなりません。

 

奈良県の県域水道一体化の議論に対する私の考え

2022年10月4日

令和2年度後半から始まった奈良県の県域水道一体化について私の考えです。

いよいよ、令和4年10月には統一化に参加不参加の態度を奈良市は決定しなければならない時期となりました。

先ずはこれを参照ください。
総括原価とは、水道水をつくるのに必要な費用を算定する方法で、営業費用(人件費、動力費、修繕費、受水費、減価償却費等) +営業外費用(支払利息+資産維持費等) - 営業収益の額から給水収益を控除した額。この算定方法を用いて給水原価(水1㎥つくる経費)と給水単価(卸売単価)、供給原価(水道水の仕入れや供給するために必要な原価)と供給単価(使用者が負担する1㎥あたりの平均小売単価)に区分され、水道料金の基礎となる。

現在、県内自治体で進められている県域水道一体化について、9月28日、予算決算委員会総括質疑において県域水道一体化についての最終の質疑を行いました。
そもそもの県域水道一体化の主旨は、人口減少とともに水需要の減少で県民1人の1㎥あたりが負担する供給原価(仕入等含む原価)と供給単価(小売単価)が増加し、加えて老朽化が進むことにより水道施設の維持が厳しくなる。そのために、各市町村の地下水や河川による取水源を止めて奈良県用水(卸売り)を供給するという事で、当面の県用水事業を守ることが主眼です。

奈良市の県用水の受水率は市水道供給全体の約12%程度しかなく、特に防災の観点が大きいです。奈良市の水道行政の特徴は、市のダム独自水源(卸売り)から市民への給水(小売り)までの一体経営と上下水道の一体経営です。一体化そのものの考え方には理解するところもありますが奈良県の県域水道一体化議論については合理的経営の観点が必要となることから、これまで市議会でも積極的に議論を展開してきました。

総括質疑で明らかにした問題点の一つは、9月21日、県から新たなシミュレーションも示されましたが、市長が求めていた垂直補完に対する支援を更に146億円を奈良県が強化する内容である一方で、老朽化に対する補完であるとも。
そもそも論として、給水装置等の水道関係資産の老朽化対策として修繕費・工事費に集中的に費用を投入することで水道料金(総括原価の上記を参照)を下げられるというより、供給原価の増加要因(修繕費・減価償却費・支払利息)を低減させるという方が正しいと考えることから市の認識を質しました。
すると、垂直補完による給水原価と料金の低減効果について、県の垂直補完を長期前受金(営業総収益区分に相当)に計上し、資産の減価償却と併せて収益化すれば、実質的に減価償却費を圧縮することになり給水原価の増加要因を低減させることができると答弁。また、仮に、各年度において更新投資費用を当初の計画どおり執行できなければ、県の垂直補完額も減少しますので、結果的に当該補完による料金低減効果は小さくなることが明らかになった。

そうなると、老朽化対策に多額の費用を予算化しても執行できる現実性が問題となります。例えば、市の令和3年度決算から明らかとなる更新投資や修繕費、耐震化予算として見積もる額とその執行額との差や執行できない要因については、
令和3年度修繕費予算額1億2千2百万円。
決算額5千8百万円。
修繕費の見積もり額と執行額の差は、過去の実績の修繕件数などを予算化し、決算では不意の故障に対して執行しており、修繕発生件数が見込みより減少した要因による。
更新投資・建設改良費の予算と決算は、
令和3年度予算額54億3千1百万円。
決算額26億9千1百万円。
次年度への繰越額10億2千5百万円。
不用額17億1千5百万円。
更新投資の見積もり額と執行額の差については、大半は管路工事であり、すでに供用されている道路部での更新工事になりますので、他の地下埋設物事業者との協議や調整、地元住民や道路規制など準備や設計に時間を要したのが要因であります。
そうなると、更新投資費用を満額執行できる策を考えないといけないが、そのような提案や補足説明は奈良県からありません。結果的に低減効果はかなり薄まることとなります。

次に、総括質疑で明らかにした2つ目の問題点は、水道法第14条第2項。
「水道事業者は、料金、給水装置工事の費用の負担区分その他の供給条件について、供給規程を定めなければならない。次の各号に掲げる要件に適合するものでなければならない。
一、料金が、能率的な経営の下における適正な原価に照らし公正妥当なものであること。」とされている。
例えば、政治的な財源対策で集中的に営業外収益に繰入し水道料金を恣意的に下げることについて、公営企業経営の観点から、また県域水道一体化の根本主旨から適正かつ適格な「原価」による料金を設定している事となるのか。また、それで本当に抜本的に経営改善として供給原価や給水単価を下げることになり、布いては県民市民の水道料金を低廉化できるのかという問題を質したところ、市の答弁で明らかとなったのは、県が提案している垂直補完は、総務省の操出基準に定められた繰入れで、公営企業会計の独立採算原則から大きく逸脱するものでは無いものの、当該繰入れは企業団の事業開始後「10年間の期間限定」であり、また、「事業統合による相乗効果」とは直接関連しないので、抜本的な経営改善策とはならないと答弁しています。
要は、県の用水事業の「給水原価(卸売原価)」は1㎥あたり83~85円前後の水準であったとされているが、「給水単価(卸売り単価)」は、はるかに高い金額になっていることで県内市町村の水道料金が奈良市より高い要因となっているのが現状です。

問題を整理すると、奈良県の県域水道一体化シミュレーションは、県内統一料金が前提となっていることから、奈良市民が負担する水道料金が上がることが前提で、そもそも県内市町村の高い水道料金水準を、35万人の人口が密集している奈良市民が相対的に負担することとなります。

2つ目は、政治的に10年間の期間限定で財源対策して更新投資費用を増額しメリット感を醸し出し、結果、奈良県の用水事業の高コスト体質について焦点が当たらず、しかも財務会計情報が非公開であること。また、10年以降も水道施設管路の更新投資が続くと、企業債(借金)を活用することとなるので、修繕費とともに元金償還の減価償却費(償還金費用を各年度に平準化する手法)と支払利息がのしかかってきます。このことから水道料金が高額要因となります。(上記総括原価参照)10年以降の経営の見通しが立っていない。

3つ目は、老朽化対策等の更新投資額の満額執行の実効性が担保されていないことから、シミュレーションにある営業総費用の低減効果は不透明であり、そもそも建設改良や修繕費等の原資である企業債(借金)の元金償還にかかる減価償却費(費用の平準化)、その支払利息の増額が前提のシミュレーションとなっていることから、将来的に県民がその負担に耐えられるのかが問題である。もし、事業途中で県民負担の軽減から更新投資水準を下げるとして、その意思決定の民主的統制の在り方と経営体制の構築問題が議論されていない。それは県内管工事等執行の不均衡を残す問題を抱えています。

4つ目は、奈良市下水道事業と上水道事業の一体経営が失われることから、事業分離による費用の増大が発生するため、結果的に下水道料金が上がることとなります。

総括すると、これまでの議論をゼロベースに戻し見せかけのメリット感より、実質的な「給水・供給原価」に議論の柱を据えることが肝要と考えます。
一方で、10年先のことはわからないので政治判断が優先されるという意見もあるかもしれません。しかし、企業の経営は厳しく原価を測定することは当然のことであると思います。その上で経営判断しなければ、それこそ放漫経営との誹りを免れません。
公営とはいえインフラ設備の企業経営と、水道費用の回収は受益者負担が原則なので、先ずは営業総費用、特に固定費の縮減を議論し高コスト体質を改善されなければ県民市民は納得できませんし、私も奈良市民に説明ができるものではありません。

奈良県及び他の市町村は、卸売りと小売りが別々の事業形態であり、奈良市は卸売りから小売りまで一体経営で水道事業を行っており、一体化の議論においての比較検討する「ものさし」が違います。

そこで、奈良市以外の自治体で企業団を設立していただくと、その経営成績である、給水原価と単価及び供給単価、営業利益等を奈良市と比較検討し切磋琢磨できるメリットがあります。
県民市民の暮らしを守るためにある意味の競争相手をつくことは有効な事と考えることから、現在の県域水道一体化の議論から距離を置く考えです。

奈良県域水道一体化構想についての私感

2022年5月24日

奈良県内の県・市町村が住民にたいし行っている上水道事業を一体化し、事業実施を図る検討がされています。

この上水道一体化の趣旨は、人口減少・少子高齢社会の進展とともに行政職員さんも少なくなります。また、自治体税収も厳しくなりますが、水道使用料の改定もままならない現状があります。
ダムや浄水場、いわゆる「本管」といわれる導水・配水管や各家庭までの給水管の老朽化は大きな問題となっています。
こういった事情から、各自治体が経営している水道事業を県一体化し、広域的に事業を経営することで、「スケールメリット」を働かして「効率化」するという趣旨です。

一方で、県内自治体による水道経営の実態は様々であります。
1㎥当たりの給水原価(給水することに係る費用)や水道管路1㎞当たりの維持管理経費も地域によりバラバラです。
一部自治体で赤字経営している、また、一般会計から繰り入れして経営を維持している自治体もあるといわれているのが実態です。
こういったことから、水道施設・管路のインフラ(資産)を経営するという感覚がとても重要となります。
このように多様に経営している自治体の水道を一体化するということは、これまでの自治体合併ではなくて、M&A(民間企業の吸収・統合)という感覚が必要となるのではないかと考えます。

こういった考えから、現在に県から示されている経営シミュレーションについて、以下の課題があるものと考えています。
今後、このような課題を解消するような議論が展開されることを強く求め期待もすることから、自分なりの考えを市民の皆様に示したいと思います。

① 損益が健全か

現在の県内自治体の水道料金水準から、一体化による水道料金(収益)水準を下げて、県内自治体が希望する建設改良費(費用)を積み上げることによる影響で収益と費用のバランスが崩れているのではないか。

 

② キャッシュフローが健全か

①による低い収益で建設改良の費用が嵩むと、当然に費用を補う現金支出が伴うことからキャッシュ(資金)・フローはショートしないのか。また、奈良市が布目ダムの借金払いが終わってから本格的に建設改良に充てようとしていた留保資金の取り崩しや、水道一体化による国からの交付金(10年間交付)を当てることで維持するようなこととなると健全な経営と言えるのか。

 

③ 経営見通し

一体化による10年間にわたる国及び県交付金が切れた以降の経営見通しが不透明

 

④ 基礎自治体住民の使用量負担総額と建設改良費の割合

県内水道料金統一化と従量料金制により、「奈良市民」の使用料負担総額と、「奈良市域」の建設改良費のバランスが取れていないのではないか。県内の各市町村住民の各使用料負担総額と当該自治体が希望する建設改良費の割合を比較考量して“割り勘負け”しているのではないか。

 

⑤ 下水道事業との一体的経営

奈良市の上下水道の一体的経営により「スケールメリット」が働き、令和3年度決算見込みで黒字化を達成する。企業団に移行しても上下水道の一体的経営が維持できないのであるならば業務の共有や人件費の圧縮等の「スケールメリット効果」が失われ赤字に転落する可能性が強まる。この問題により下水道使用料が上がってしまう。

 

⑥ 設備関係事業者の視点

そもそも、建設改良が進まない要因の一つに職員数の減少とスキルの低下がある。一体化の議論で検討されている県内自治体が計画し、希望している建設改良費分を進めていくとなると、企業団の組織力(人員とスキル)の実態に伴っているのか。また、工事発注ロッド(発注総額)が大きくなる懸念があり、他の府県のAクラス事業者(経営と事業力のある企業)が奈良県に入り込み県内事業者の経営に影響が及ぼされる懸念がある。
県内事業者は、どちらかというと中小・小規模事業者が多い実態があり、こういった事業者が育たない懸念が強まる。下請け・孫請け事業者からの脱却ができない懸念が強まる。

⑦ 県域水道一体化協議会の議論の変化

初期の県域水道一体化構想では、奈良県のダム用水事業を県内自治体による企業団設立により用水事業を移管するというシンプルな話であったと認識しています。
しかし、県内統一料金と建設改良費の増大、及び、5市町村の水道事業赤字に対する一般会計からの補てんは2年を経過すると免除する、ということになったことから、従量料金制により奈良市民の負担感は増すことになる。
このために奈良市側は議論をゼロベースに戻すことを要望してきたと認識しているが聞き入れられない。また、経営感覚でシミュレーションするために詳細資料の提供を申し入れているが対応されていない。
奈良市以外の自治体は、これまで独自では出来なかった建設改良を実施してもらえる、水道料金を下げてもらえる、厳しい経営を強いられている上水道事業を手放せる等のメリットが多く賛成しかなく、反対意見も比較的出ないために、奈良市は一体化協議会の会議を欠席せざるおえなくなった。

社会教育における「青年」教育について

2021年3月28日

私は、平成26年6月定例会において、「本市において一体何人のニートやひきこもりの実態があるのかを調査し、カウンセリングやアウトリーチ等の実績のある諸団体と連携して支援する体制整備の必要性があるのではないか」と初めて質問で取り上げ問題提起してきました。
その後、具体的には、平成28年に子ども・若者の切れ目ない支援の構築を求め奈良市及び奈良市教育委員会に政策提言を行ってきました。

それは、ニート、ひきこもり、不登校、発達障がいなどの子ども・若者 の抱える問題が深刻化しており、社会的孤立を防ぐことができていない現状がある。従来の行政の個別分野における縦割り的な対応では限界があり、個別施策分野によるターゲット支援から、ライフステージに寄り添った支援の再構築や適切にアセスメントして支援を繋げていくことが必要である。
住民に近い基礎自治体である奈良市は、学校教育法や児童福祉法、障害者総合支援法などにより、学齢期や18歳までの子ども、障害児・者に対しては行政施策により支援と援助は強いが、その施策の対象や学齢期年齢以降になると直接的に支援や援助する力が極端に弱くなる。

子ども・若者の切れ目ない支援の構築を求めて調査研究を重ねていると、生活困窮の世代間連鎖が原因で貧困から抜け出せていないことが散見される。また、高校や大学を中途退学したことから、学び直しにより一般教養の修得が必要にも関わらず、その機会が喪失している自治体の現状が認識された。
「社会福祉」と「社会教育」の連携が強く求められると結論を得たところであります。また、SDGsの第4の目標 、「すべての人に包摂的 かつ公正な質の高い教育を確 保し、生涯学習の機会を促進 する」と提唱されていることに強く共感します。

 

具体的本論に入る前に、論点を明確にするため、社会教育の概観を、私なりに少しばかり整理させていただきたいと思います。(以下、青少年育成・援助と教育を参考文献として整理)

・1999年に、青年期15歳から20代半ば世代の教育の根拠法であった青年学級振興法が高校進学率の高まりとともに廃止されました。しかし一方で、高等学校を中途退学される生徒さんは後を絶っておらず、教育から離脱してからの一般教養を学ぶ機会も喪失しています。
・その根拠法の廃止以降、社会教育は、公民館活動と図書館行政、一定の年齢層以上の生涯学習に重点が移っていったといわれ、地方公共団体の社会教育行政における青年教育の力は弱くなりました。
・1990年代にバブルが崩壊し、2008年のリーマンショックなどの社会要因が重なり困難を抱える若者が増え、周縁社会へと追いやられていく。
・社会教育問題は、児童・青少年・成人等が新たな能力を獲得する際に社会の近代化から現代化の過程に起こる社会変化によって教育と学びの継承が困難になることからおこると指摘されており、この社会的条件により自らを陶冶する能力を獲得できずに社会的周縁に追いやられていきました。

先に取り上げた、青年学級振興法が1999年に廃止されてから、奇しくも10年後の2009年、子供・若者育成推進法が成立することにより、自治体において保健福祉・教育・就労施策などを「子ども・若者支援地域協議会」の設置において重層的に支援していく必要性とその気運が高まっています。こういった「子ども・若者支援地域協議会」を基軸に、子ども・若者支援の社会福祉援助とともに社会教育(一般教養)の習得も組み合わせて行う必要があるのではないかとも考えるとともに、奈良市においても子ども・若者育成支援において貧困の連鎖を断ち切る重層的な施策づくりが求められると考えます。

さて、こういった論点整理を行った上で、発議を令和3年3月定例会での個人質問において奈良市教育長に対し、この「社会青年教育」の必要性について質問を交わしましたのでご報告いたします。

 

質問1
上記の概観の整理を踏まえ、先ずは、奈良市教育委員会としてこれからの社会教育における15歳以上の青年教育の必要性の認識を教育長に伺う。

教育長答弁1
我が国においては、核家族化や地域の人間関係の希薄化、情報通信環境の急速な発達、雇用や就業の情勢の変化といった社会・経済状況の急激な変化に伴い、様々な困難を抱え、生きづらいと感じている子ども・若者が増加していると認識しています。
また、近年は15歳から39歳の死因の上位を自殺が占め、コロナ禍の影響も懸念される中で、極めて重大な問題となっています。
子ども・若者は、その家族にとっても、社会にとっても、大きな可能性を秘めたかけがえのない存在であり、その健やかな成長は、社会や地域の発展の基礎をなすものですが、ニート、引きこもり、不登校、発達障がい等の子ども・若者の抱える問題が深刻化しております。
特に学校という大きな拠り所がなくなってしまうことになる義務教育終了後の若者への支援や青年教育は、全ての子ども・若者を人生100年時代に絶え間ない変化の時代を自立して生き抜くことができるよう育成するためにも必要であると認識しております。

 

質問2
これまで、私が政策提言してきた「奈良市子ども・若者支援地域協議会」が2020年4月に設置され、教育委員会も参画していただいています。そこで、教育委員会として、この「子ども・若者支援地域協議会」への参画について、どのようなスタンスで臨まれるのか伺う。

教育長答弁2
子ども・若者育成支援施策の総合的推進のための枠組みやネットワーク整備のため、「子ども・若者育成支援推進法」が平成22年度より施行されました。
当該法においては、地方公共団体は、子ども・若者育成支援に関し、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その区域内における子ども・若者の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有することとしています。
また、地方公共団体は、教育、福祉、保健、医療、雇用等に関連する分野の事務に従事する関係機関等が行う支援を適切に組み合わせて効果的かつ円滑に実施するため、子ども・若者支援地域協議会を置くよう努めることとしております。
本市においては、令和2年度より福祉部や教育部をはじめとする本市の関係部局に加え、奈良県の担当課、奈良市社会福祉協議会等の関係機関や学識経験者等で構成する「奈良市子ども・若者支援地域協議会」を設置しております。
本市の小中学校における不登校児童数は、増加傾向にありますが、教育は学校でのみ行われるものではありません。
そのため、教育委員会といたしましても、幼少期から青年期まで途切れることなく継続した支援を行う「縦のネットワーク」と、情報共有を行いながら関係機関がともに支援を行う「横のネットワーク」が、効率的かつ円滑に機能する、この子ども・若者支援地域協議会を通じてさらに連携を深めてまいりたいと考えております。

 

質問3
2月の厚生消防委員会で私が質疑した内容の一つに、子ども未来部においた貧困家庭への支援事業で、中学校3生を対とした学習支援事業が、市内3か所において実施されています。
その内、2会場において地区の社会福祉協議会さんが、この事業を受託していただいて実施されています。
質疑答弁のなかで、元教師の方や学生さんなどの地域の市民の方が、この学習支援事業を支え、参加される生徒さんの学びに参画されているようです。また、参加されている生徒さんも、地域の行事に参加もするという文字通りの社会教育活動を展開されている良い事例です。
こういったことを踏まえながら、奈良市の社会教育に目を向けてみると、本市においては「奈良市生涯学習財団」というユニークな財団があることから、この財団を活用する方法もあります。
加えて、地区の社会福祉協議会などと連携して、公民館や公民館分館、図書館などにおいて、先ずは10代の青年の社会教育を展開してはどうかとも考えますが、その認識について伺う。

教育長答弁3
奈良市生涯学習財団は、本市の公民館及び児童館の指定管理者として、生涯学習・社会教育及び児童福祉に関する各種の事業を行うことで、市民の学習機会の提供と学習活動の支援を行い、地域の生活・文化の振興及び福祉の増進に寄与しています。
財団では、青年の社会教育の一貫として、また、若者から高齢者まで幅広く参加していただく新たな事業として「奈良ひとまち大学」や、子どもたちの社会参画をめざし、子どもが社会のしくみを楽しく学ぶイベント「子ども奈良CITY」などの魅力ある事業も展開しています。
奈良市生涯学習財団が、今後も公民館等において、青年の社会教育を展開していくことについては、教育委員会においても検討を行いながら、一層充実を図って参りたいと考えております。

 

【まとめ】
これまでの質問を通して議論してきましたが、基礎自治体における社会教育施策については、その根拠となる法律が廃止され施策の力が弱くなりました。
しかし、人の成長の過程には学びと成長が欠かせません。こういったことから学校教育だけに頼るのではなく、奈良市の社会教育と青年教育について、強化し、その質も変えなければならないと考えます。
教育長との質疑応答でも、私の認識に沿う答弁であり、その課題認識は共有できたと認識しました。
今後は、令和2年4月に設置した「子ども・若者支援地域協議会」のプラットフォームにおいても多様な機関と連携しながら奈良市ならではの社会青年教育を構築していただきたいと求めました次第です。

私は、奈良市の社会教育と社会福祉、地域福祉の重層的連携を模索していくために、今後もこのテーマについて調査研究し、議論を重ね、そして政策提案し、奈良市の質の高い社会青年教育を構築していきたいと考えています。

このことにより、今後の私の政策課題となりました。

地域福祉を向上させる重曹的支援体制整備事業について

2021年3月28日

高齢者が、人生をできる限り住み慣れた地域で暮らすことを実現するために、保健医療・福祉(生活支援)・介護(予防)・住まいを切れ目なく一体的に提供する「地域包括ケアシステム」という概念論が提唱されている。その内容は、「医療と介護の連携の強化」という制度改革が進み、また、介護予防・日常生活支援総合事業の展開及び、総合事業B型の創設についても焦点があてられた。
しかし、「地域包括ケアシステム」は高齢者に限ったことではない。
それは、地域住民がかかえる課題は、介護、障がい、児童虐待、 生活困窮、地域社会からの孤立など複雑化、複合化している。
住民側からの視点に立つと、世代や属性を超えた相談を 受け止め、必要な機関につ なぐ「ワンストップ」で、「なんでも相談」を持ち込める「断らない」相談窓口が必要となる。
それが、2020年9月議会で質問し奈良市でもプロジェクトチームが立ち上がった「重曹的支援体制整備事業」です。
それは、他機関共同体制が整備できてこそ成り立つ「断らない相談支援」と、社会との繋がりが希薄化している相談者が社会とつながる「参加支援」、地域での孤立化を防ぐための「地域づくり支援」の3つ。
この論点は既存行政施策(介護・障がい・子ども・困窮など)のターゲット支援からライフステージに寄り添い、また、多様化する地域に添った支援の構築とともに出口支援の整備がカギとなる。
それは、断らない相談支援の整備は伴走型相談支援が基本であり、出口支援(参加支援)が整備されないと、結局のところ「聞くだけ」になってしまう。極め細やかな支援は、地域の資源である社会福祉協議会やNPO、民間活動団体との連携が求められる。法律別、政策別、制度別の縦割り行政施策の壁を乗り越える術を生み出す必要があります。
行政庁は、トップダウンとは別に、横断的に各部を動かそうとすると計画に位置付けられているかどうかも求められます。
そこで、社会福祉法に基づく行政計画である地域福祉計画と、民間計画である地域福祉活動計画の一体的整備を提起したところ、平成29年に奈良市及び奈良市社会福祉協議会などが一体となって地域福祉計画「ひとりぼっち”0”プロジェクト」が策定された。これにより、行政と民間とが計画レベルでも紐付けることが可能となりました。
また、奈良市の福祉の考え方は、社会福祉(公的扶助制度を中心に、医療、介護、障がい、困窮、住宅、就労、教育などによる援助)から、奈良市内の各地区社会福祉協議会が地域福祉活動計画の策定が進み、地域福祉(自分たちのまちの福祉を、そこに暮らす住民自らがつくり出し、地域の問題を共有し、協働して解決していく取り組み。住民が主体であり、一方で対象ともなる)への考え方についても徐々に備わってきた感があります(地域づくり支援)。
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令和3年3月議会での一般質問で取り上げた「子ども医療費助成に係る現物給付の拡大」について

2021年3月25日

奈良市のホームページでも広報されていますが、全国及び奈良市においても、なかなか合計特殊出生率の改善が見られず、少子化の歯止めが掛かっていません。

自公政権において、政府が労使の間に立って賃上げの機運を高め、また、最低賃金については、1000円を目標として少しづつでありますが上がっているものの、若者・青年世代など現役の可処分所得が劇的に向上していません。こういった経済的なことは、複数の子どもさんを生むことができ難くなる要因の一つであるとも考えられます。

これまで、私たち公明党は、国・地方全党あげて少子化の克服のため、すべての施策を総動員するべく様々な対策を推進してきました。幼児教育保育の無償化、返済不要の給付型奨学金の創設などによる高等教育の無償化、保育の受け皿の拡大、子ども医療費助成、出産育児一時金の拡充、不妊治療費助成の拡充など、子ども・若者に政策の重点を置きながら取り組みを進めてまいりました。

この政策は、若者世代の負担を軽減し、生きづらさの解消とともに、子どもを産み、育てやすい環境整備にもなります。

我々公明党奈良市議団も、保育の受け皿の拡大やこども園化を推進し、また、荒井奈良県知事や仲川奈良市長に子ども医療費の現物給付化の拡大を要望しながら、少子化の克服を目指して施策の提案を重ねております。

なかでも子ども医療費の現物給付化の現状は、国の政策推進もあり0歳児から6歳就学前までの児童に対して、令和元年8月より現物給付化を実施しています。
しかし、6歳の小学1年生から中学3年生までの学齢期にある子どもが受ける子どもの医療費については、自動償還払いである。

この現物給付化については、そもそも医療費の増大が懸念されるという理由から、これまで行政側としても一歩踏み出せない理由の一つとされてきました。

このように、0歳児から6歳就学前までに止まっている現状から、子どもを、生み、育てやすい環境整備は、私の政策課題の一つでもあることからこの度の個人質問で現物給付の拡大を取り上げた次第です。

質問1
令和元年8月より、0歳児から6歳就学前までの子ども医療費に係る現物給付の取り組みを進めてきた。奈良市の医療費の増加などの現状について、どのように変化しているのか伺う。

子ども未来部長の答弁1
導入前の1年間と導入後の1年間の就学前児童への医療費助成額を比較したところ、制度導入前は約3億6千1百万円であったものが、導入後は13.3%減の約3億1千3百万円となっており、新型コロナウイルス感染症による影響により単純な比較はできませんが、奈良市の医療費負担は減少しています。

 

質問2
コロナ禍で単純比較はできないものの、場合によっては下がることもあることが確認できた。
中学校3年生までの学齢期に対する子ども医療費の現物給付を拡大することについて、県内市町村の動向を伺う。

子ども未来部長の答弁2
子ども医療費等の現物給付方式の対象年齢の拡大については、県内12市で構成する奈良県福祉医療都市協議会においても協議を重ねている。
また、令和元年度及び令和2年度に、奈良県市長会及び町村会より県に対し、現物給付方式の対象年齢について、県下一律で中学卒業まで拡大するよう、要望書を提出した。

 

質問3
県内市町村が統一して奈良県に対して現物給付の拡大を要望していることを確認できた。
なかなか奈良県の動きが鈍い現状から、奈良市だけも子ども医療費の現物給付の拡大を行った場合について、その課題について伺う。

子ども未来部長の答弁3
本市が単独で実施するとなれば国民健康保険国庫負担金の減額調整措置が課されるという課題があり、試算では約708万円となっております。
また、本市や国保連合会等の関係機関のシステム改修や医師会等との調整が必要となってまいります。
その他、どのような課題があるか他市の状況等も調査してまいる。

 

質問4
この質問の最後に仲川市長に伺う。
少子化を克服するために施策を総動員しなければならないことは市長も同じ認識と考える。
子どもさんを、生み、育てやすい環境整備のため、例えば、本市だけでも現物給付の拡大を実施するとなると、様々課題があるとは推察する。
しかし、子どもさんを、生み、育てやすい環境づくりを進めないと奈良市の少子化対策の強化はままならないとも考える。
そこで、仲川市長として、子ども医療費現物給付の拡大について考えを伺う。

仲川市長の答弁4
子どもの医療費助成制度は、自治体間で認定基準や助成範囲が異なり、住む地域によってサービスに格差が生じている。
どこに住んでも、安心して子どもを産み育てることができるよう、国の責務として子どもの医療費助成制度の創設が望まれる。
一方、県単位で中学生までを対象に現物給付方式を導入している自治体もあることから、これまでも本市といたしましても現物給付の中学生までの対象年齢の拡大について、奈良県市長会を主導し県に強く働きかけ、早期の実現に向け取り組んできたが、残念ながら実現に至っていない。
今後は、本市単独で実施できるよう様々な課題認識はあるものの検討していく。

 

まとめ
この度の質問で、市長から踏み込んだ答弁を初めて得ることができました。これまでは、県統一で進める立場に立っていたために慎重な姿勢でした。
部長答弁の中で、奈良市単独で中学3年生まで拡大すると、「国民健康保険国庫負担金の減額調整措置が課され試算では約708万円である。」ことが明らかになり、加えてその他のシステム改修費も必要となります。また、今後の医療費の推移も検証し続けなければなりません。
しかし、私の捉え方はできなくもないという感じがしています。
例えば、毎年度に発生している10億円を優に超える税の未収債権や、学校給食費の800万円程度の未収分などを積極的に解消を推進する行政改革すると、その財源が捻出できる可能性があります。
この子ども医療費の現物給付の拡大は、子育て世帯の支援でもあることから、私の積み残された政策課題と位置づけて、財源の問題を含め、これからも積極的に取り組んでまいりたい。

 

令和3年3月議会での個人質問した「防災施策における感染症対策」について

2021年3月25日

令和3年もまた、新型コロナウイルス感染症が感染拡大している。奈良市は新型コロナウイルス感染症対策を様々に対応している。一方で、地域防災に目を向けると、指定避難所の開設と運営については、各地区の自主防災組織の市民ボランティアである。
その自主防災組織の市民ボランティアの中には、一定程度の高齢化もみられることから、自身が感染する危機感を感じられている声を伺ってもいる。
また、奈良市行政として地域防災計画を見直し感染症対策を強化しなければならないとされており、各自主防災組織や市の防災備蓄倉庫に消毒液やマスク、間仕切りテント等の備蓄品が順次拡充中であります。

こういったことを認識して、奈良市の防災施策及び地域防災における感染症対策等を取り上げ質問しました。

質問1
感染症対策は、そもそも東日本大震災でも感染症予防対策の必要性が認識されていたと記憶するが、これまでの奈良市の感染症予防対策の現状について、コロナ前後での意識の比較も含めその認識を危機管理監に伺う。

危機管理監の答弁1
東日本大震災や熊本地震の際に避難所においてインフルエンザの流行やノロウイルスの感染、集団食中毒が起こったケースや、令和元年10月11日の台風19号により、甚大な被害を受けた長野県長野市へ職員を派遣した際も、現地で避難所入所の消毒など衛生管理が徹底されていた報告から、コロナ禍以前も避難所における感染症対策の重要性は認識しておりましたが、「奈良市避難所運営ガイドライン」における感染症対策の記載については、「感染症予防対策を始めとして衛生的な環境を確保する」旨の記載はあるものの、具体的な手順、手法等にまでは至っておりませんでした。今般の新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、感染症、特に未知のウイルスへの対策の重要性が改めて認識され、本市も含め、避難所における感染症対策が具体化されるなど、非常に大きな変化をもたらしたと考えている。

 

質問2
感染症には、5分類と、新型インフルエンザや指定感染症などの分類があると認識している。こういった分類がある感染症の予防対策について、基本型はあるのか、それとも、その類型によって予防対策が違ってくるのか伺う。

危機管理監の答弁2
感染症につきましては、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」、いわゆる感染症法におきまして1類から5類及び指定感染症、新感染症、新型インフルエンザ等感染症に分類されていると認識しており、これらの感染症につきましては、症状の重さ、感染力の強さから特に感染予防策への取組が重要であると考えております。
新型コロナ対策を講じる中で、他の感染症の予防策につきましても「他の感染症におきましてもコロナ対策と同様、マスク等による飛沫防止、手指消毒の徹底といった対策が基本である」との保健所のご意見もいただいており、今般の新型コロナウイルス感染症対策については、他の感染症についても効果があるものと認識をしております。

 

質問3
自主防災組織で活動される市民からは、こういった感染症への対応が強化されることが必要となることを考えると、自主防災組織も一定の高齢化が進んでいることから、自身が感染することへの危機感を持たれている方もいる。
こういった声やこの危機意識について、奈良市は自主防災組織に対する感染症予防対策の展開をどのようにサポートするのか伺う。

危機管理監の答弁3
避難所の開設、運営に大きな役割を担っていただく地区自主防災組織に対する感染予防対策の展開へのサポートといたしましては、避難所での新型コロナウイルス感染症対策として、消毒液やマスクの備蓄、テント型間仕切りといった感染症対策のための物資を指定避難所へ配備したほか、新型コロナウイルス感染症対策を講じた避難所設営ができるマニュアルを同梱した「避難所開設キット」の配備も行ったところでございます。また、こういったコロナ対策物資やテント型間仕切り等を有効にご活用いただけるよう、本年1月13日には地区自主防災組織の会長会議において説明、展示を行ったところである。
今後も地区自主防災組織とから様々なご意見を頂戴しながら、より活動していただきやすい環境づくりなど、サポートに努めてまいる。

 

質問4
奈良市によって消毒液やマスクの備蓄、テントの間仕切りなど、新型コロナウイルス感染症対策のための備蓄品の指定避難所への配備が進められている。
この公助の取り組みが進められている過程で見えてきた課題の一つには指定避難所の収容人員が減ることである。
これらを考えると公助の部分だけで大規模災害時などの甚大な被害に対応できるのか疑問であることから市の認識を伺う。

危機管理監の答弁4
今般のコロナ禍において見えてきた大きな課題は、先に答弁した「感染症対策」とともに「指定避難所収容人員」につきましてもソーシャルディスタンスを確保しながらの避難生活となることから、特に大きな課題であると認識している。
本市としては、指定避難所以外での避難スペースを確保するための方策として、「旅館・ホテルの避難施設としての利用支援」制度や「届出避難所」制度を始め、また令和元年9月に作成した「奈良市災害時受援計画」におきましても「広域避難の受援」についての記載もしておりますが、併せて市民の皆様には、親類や知人宅、車中泊など、分散避難の呼びかけも行っているところである。
市で行う物資の備蓄、指定避難所といった、いわゆる「公助」だけで、奈良盆地東縁断層帯地震などの大規模災害に対応することは、現実困難であると言わざるを得ず、地域による「共助」とともに、「自助」への取組の重要性はさらに増していると考えている。

 

質問5
こういった指定避難所の収容人員が少なくなると、住民が避難しづらくなることが問題だ。しかしながら感染症対策によるキャパシティーの限りがあることから、できる限り住民自らの自助の取り組みを更に強化しなければならない必要性も強くなると思う。
住民、市民への啓蒙について市の考えを伺う。

危機管理監の答弁5
先に答弁したとおり、「自助」への取組は重要であると認識をしており、各家庭における備蓄等につきましては非常食や飲料水などに加え、新型コロナウイルス感染症を受け、マスクや消毒液について備蓄とともに非常用持ち出しの物品にも加えることなどの啓発をしているところであり、分散避難も同様、「自助」への取組のひとつとして啓発を行っているところである。
コロナ禍において、行政だけでなく、市民の感染症に対する意識は高まったと考えておりますが、一方で新型コロナウイルス感染症の拡大が止まり、収束を迎えたときに、現在のようなマスクが必須の生活様式が維持されないということも考えられ、家庭において継続して感染症対策の衛生物品の備蓄を行っていただく必要があると認識しており、今後も引き続き、防災訓練や防災講話の機会、奈良しみんだよりへの記事掲載などによる周知、啓発に努めてまいりたいと考えている。

 

まとめ
一連の質疑で明らかとなったのは、住民にとって身近な学校の体育館などが指定避難所になっていますが、感染症対策を施すと収容人員が極端に少なくなることが一つ目の課題であります。

また、自主防災組織の市民ボランティアさんもまた、感染リスクはゼロではないという事が二つ目の課題である。

今般の新型コロナウイルス感染症の拡大は、実に様々な方面に影響を及ぼしました。これまでの価値観が一変するほどであります。今回取り上げました防災行政における感染症対策については、多くの自主防災組織の市民の方もかかわる事であり、こういった活動される市民が感染の不安を覚えることは強く理解できます。
一方で、行政としては、住民の自助の取り組みを強く啓発すると、行政責任の付け替えかと非難も一方ではあるのではないかとも思います。
しかしながら、指定避難所における感染症対策を考えると、避難者もまた、感染リスクは”0”ではありません。
感染症対策を十分に取った上に指定避難所の収容人員と、どういった市民が避難できるのか。そして、市民お一人おひとりの自助の取り組みの強化は啓発していかなければならないのではないかと考えます。

また、質問でも取り上げましたが、これまでの大規模災害でも感染症が広がった経緯がありました。奈良市においても認識はしているものの、具体的な対応がなされていませんでした。
近い将来にコロナ禍が収束して、行政や市民の中で感染症予防の意識が薄れていくことも課題であります。

このことから、市民に対しては自助の取り組みの啓発をし続けるとともに、行政は地域防災計画の充実と遵守など更なる検討を要望しています。

 

 

 

 

令和3年2月の厚生消防委員会での質疑

2021年2月20日

令和3年2月17日、厚生消防委員会が開催され質疑をしましたので、質疑内容を報告します。

仮称奈良市子どもセンター建設について、いよいよ建設工事が始まりました。しかし、奈良市の財政が厳しい状況であることから、根強く財政的負担を懸念する指摘が議会議員のなかであります。このことから、国の地方交付税や国庫補助金等の財政支援について取り上げ、奈良市の財政的懸念が、思いのほか、かなりの部分が軽減されていることを確認するために質疑しました。

質問1
こどもセンター建設、運営等に係る地方交付税及び国庫補助金等の措置見込みについて、増額又は減額等の変化はあるのか。

答弁1

  • 令和2年度の国の財政支援ついて、「児童相談所整備」については、これまで整備費の約50%が、施設整備事業債の対象となり、その元利償還金について全額が地方交付税措置されていたが、これに加えて、整備費の残り50%の9割が一般単独事業債の対象となり、その50%にかかる元利償還金について、地方交付税措置されることになった。

「児童相談所整備」に係る経費の72.5%が地方交付税措置され、奈良市の財政負担は残りの27.5%分である。

  • また、「一時保護所整備」に際しては、次世代育成支援対策施設整備交付金の対象となっており、令和2年度は定員1人あたりの補助単価と個室等の整備に伴う個別対応加算単価が見直されるなど、補助額が増額された。
  • 本市としては、一時保護所整備費全体の約18%に国の財政支援が得られる見込みであったが、この拡充により約47%となった。
  • さらに、整備費の残り約53%について、地方債充当率が75%から90%に引き上げられるとともに、あらたにその50%にかかる元利償還金について地方交付税措置されることになった。

「一時保護所整備」に係る経費の約70.8%が交付税措置され、残りの約29.2%が奈良市の負担である。

  • 一方、運営経費についても、令和2年度は「児童虐待防止対策体制総合強化プラン」に基づく児童福祉司等の増員と児童福祉司等の処遇改善のため、地方交付税措置が拡充された。
  • さらに、国庫補助金等については、医師や弁護士等の子どもの安全を守るための児童相談所職員配置のための経費の拡充や社会的養育の充実・強化等のための補助が拡充されている。

以上のように、児童福祉法の改正により、中核市等が児童相談所を設置することができるよう、国は必要な措置を講ずるものとされていることから、国の財政支援は毎年増額されている。

 

質問2
提案していた児童相談所基金について、令和2年度末の積立額の見込みはどの程度か。

答弁2

  • 奈良市児童相談所基金の財源は、ふるさと納税の児童相談所整備応援とその他の寄附金によるもの。
  • 令和3年1月末現在のふるさと納税による寄附金は、1,587万5千円となっており、毎月の寄附が継続している状況から、令和2年度末には1,600万円を超える見込みである。
  • さらに、その他の寄附金4,663万円とあわせて、総額約6,200万円の寄附金をいただいている。
  • 引き続き、より多くの方々からの善意の寄附金をいただき、子どもの健やかな成長のために必要な児童相談所等の整備及び運用に活用していきたい。

この質疑をとおして、児童福祉法の一部改正に基づく措置により、建設や運営経費等に対し国の財政支援が確実に拡充されていることが明らかとなりました。やはり、財政措置は法的に担保されていることから今後も安定して措置されるものと考えています。
しかし私は、国の措置も永遠に続くと楽観視していないために、児童相談所基金の創設を政策提言し、このことにより少しでも安定した子どもセンターの運営ができるように深く考えた次第です。

新型コロナウイルス感染症予防ワクチン接種事業のヒアリング調査

2021年2月13日

令和3年2月13日、熊野正士参議員と山中益敏県議とともに、新型コロナウイルス感染症予防ワクチン接種事業の現状を仲川げん奈良市長はじめ、健康医療部、保健所、CIOの関係者にヒアリング調査。国からの予防ワクチン情報が日々更新されるなか、奈良市はその対応に迫られながらも住民の命と健康を守るため、尽力されていることを確認。加えて、国からのワクチン接種者管理システム構築等の情報も日々更新されるなかでの対応にも苦慮。また、ワクチンの配分状況などの課題も確認できました。
今後は、国・県・市の立場で連携しながら提言活動を行い、課題の解消に努力させていただきます。

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