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公明党奈良市議会議員 宮池 明      

9月定例会に問責決議を提案し可決する

2026年10月2日

奈良市議会9月定例会が30日に閉会しました。
今定例会は、令和7年度の決算審査が大きな案件の一つです。

令和7年度決算は、実質収支として33億5683万4188円の黒字決算となったものの、その事業の予算である「税金の使われ方」に疑義が問われた審査となりました。
予算の審査時に税金の使い道としての福祉や教育への予算配分について問題提起していたが、その結果として十分な予算配分になっていなかったのではないかや、議会に提案された当初予算に計上されていなかった空調の設計業務を、議会が補正予算として審査する前に、説明もなく予算の流用という手法を用いて先行して執行していたことは、議会による予算審査の形骸化につながる重大なことと問題提起されたことなどから決算を採決したところ承認する議員が少数となり、結果令和7年度決算は不承認となりました。

奈良市議会では令和5年度決算も不承認としています。
その要因も、令和7年度決算と共通する「流用問題」が影響しています。その令和5年度決算において、監査委員の意見書では、この流用について「やむを得ないものに限り、必要最小限とし、金額・内容・理由等を踏まえて慎重かつ適切に判断するように」と特段の意見が付けられていました。
にもかかわらず、令和7年度中に予算執行時においても議会による予算審査と予算統制の形骸化につながる、「議会に提案された当初予算に計上されていなかった空調の設計業務を、議会が補正予算として審査する前に、説明もなく予算の流用という手法を用いて先行して執行していたこと」という行政執行が行われていたことが発覚しました。

このことから、問題の争点として、『議会がまだ審査していない新たな仕事を、行政が先に進めていいのか』ということがあり、再発防止を求め問責決議を提出に至りました。
議会の予算審査は、市民の税金を何に、どう使うのかをチェックする大切な仕事です。だから、なぜ先行執行したのか、どんな基準で判断したのか、庁内のチェックは機能していたのかを明らかにし、今後のルールとチェック体制をつくってほしい。その行政運営上の責任を市長と副市長に問い、改善を求めたのが今回の問責決議の趣旨です。
また、もう一つの趣旨は、流用できたかどうかではなく「流用できるという制度」を使って、議会が当初予算で審査していない業務を先行執行することについて、議会による予算統制権や執行機関の内部統制上、どこまで市議会は許容するのかを決議を通して明確化することです。

提出した結果は、多数をもって議決されました。

議会議案第6号 議会の予算統制を踏まえた予算執行及び内部統制に関する市長及び副市長の責任を問う決議についてと、そのQ&Aを作りましたのでご参考に参照ください。

議会議案第6号 議会の予算統制を踏まえた予算執行及び内部統制に関する市長及び副市長の責任を問う決議について

【Q&A】議会の予算統制を踏まえた予算執行及び内部統制に関する市長及び副市長の責任を問う決議について

戦後81回目終戦記念日の街頭演説

2026年8月15日

戦後81回目の終戦記念日の本日、公明党奈良支部の 大国県議 藤田県議 九里・田畑・早田・真鍋・山口市議とともに街頭演説に立たせていただきました。
先の大戦の戦没者様や戦争被害者様などへの哀悼とお見舞いを申し上げます。また、反戦平和を強く誓い国民の暮らしの向上とわが国の発展を心より願うものです。
この日を迎えるにあたり先の大戦の反省とともに再評価し、列強国の政治から過度な影響を及ぼされないよう国際協調力をさらに強くするためにあくなき国連の機能権能の強化や外交の強化、そして、世界や日本のインフレのなか経済格差や国民の暮らしの格差も是正しなければなりません。
決して我が国の安全保障を蔑ろにしている立場ではありません。外交と防衛は両輪のような関係で、一方が強すぎても真っすぐに安定して前には進めません。
また、国内政治に目を向けると国民のなかにフラストレーションが過度に蓄積するとポピュリズムの台頭で政治の不安定化の要因になる恐れがあります。今、世界でも起こっている自国ファーストや外国人排斥のチカラが増している現象です。
先の大戦の前では世界恐慌でしたが、この経済的不安定も先の世界大戦が起こってしまった一つの要因です。
戦争経験者が少なくなる時代に先人たちの犠牲を無駄にしてはならないと思います。
戦争を知らない我々の世代が先人に学び正視眼で洞察し、希望の未来を切り開いて希望の世紀として いきたいと決意します。

令和8年8月7日市民環境委員会での質疑の備忘録

2026年8月8日

行政における施策の変更形成過程(プロセス)について

【概 要】
令和8年6月1日から新たに分別区分の草木類の収集が開始されました。
これは、奈良市清掃工場の大規模改修による焼却炉が全炉停止することから一般廃棄物の家庭系可燃物の削減が求められるために収集体制が変更になったものです。

可燃ごみのなかで、これまで排出できた「落ち葉・雑草、花壇や家庭菜園等で育てた植物や栽培クズ、観葉植物」が新たに分別区分として草木類に分類されました。また、燃やせないごみが月2回収集されたものが草木類が新たにできたことから月1回とし、燃やせないごみの収集が月1回に減ることとなりました。

こういった中で、市民の暮らしの中で混乱が生じています。
市民からの苦情の一つに、「可燃ごみの日に家庭菜園で発生した野菜ゴミを入れて出したところ収集されず、再度、これは野菜ゴミで有り、生ゴミ。落ち葉雑草の類ではありません。と張り紙し再度出しても収集されなかった。市に確認したが、「家庭菜園ゴミは燃やせるゴミでは回収できない」との回答。今回の変更の案内に関しては月一回の収集の対象は「落ち葉・雑草、せん定枝木」とあり、家庭菜園で発生したものに関しては記載されてない。市は、スーパーで購入したものは燃やせるゴミであり、家庭菜園で発生したものは落ち葉雑草に含まれると。しかし、その区分に関しては全く論理性がなく一般の方に判断するのは無理で、市民として協力はするが今回のように改定するのであればもっとわかりやすく詳細な情報を提供が必要。」とこういった内容でした。

今般の質疑の中で明らかとなったことは、「6月1日から7月末までの間で、草木類の収集に関するお問い合わせは、1,012件で、うち苦情に関することは103件の現状でした。

 

【論点の整理】
委員会質疑の目的は、家庭系ごみの分別区分の変更、分別分類の変更、収集回収の変更などの収集体制の変更にいて市民の暮らしに混乱を及ぼさない政策決定とは?でありその課題の論点整理です。
また、奈良市市民参画及び協働によるまちづくり条例では、市政に対し市民が主体的に参加し、意思形成にかかわることを保証することを基本原則に規程しています。しかし、現実的には市民暮らしの中で混乱が起きていることから条例規程が遵守されていない政策変更プロセスが行われている可能性があり質して確かめることを目的としました。

 

【質疑で明らかとなった問題点】
今般の質疑で明らかとなった対立点は、市民参画について奈良市清掃業務審議会で「説明した」ことが市民参画という答弁であった。
また、混乱が起きた要因は「周知」が丁寧に出来ていなかったことという論点でありました。

 

【考察】
令和8年3月に施策変更が決定され6月から全市的に実施されるという拙速であったため「周知」が丁寧でなかったことは事実で深刻な状態と考えます。

しかし、公共政策として事例をとらえる必要があります。
例えば、今般の施策変更の決定過程について模範的な市民参画プロセスは以下のようにあると考えます。

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宮池の市の政策変更過程(プロセス)における市民参画(モニタリング)
① なぜ、「変更したいのか」を明確にするために客観的かつ論理的に市民に対して説明責任ができるように企画しなければならない。

② 現状の家庭系ごみを徹底的に現状調査(地域別・世帯構成別の排出状況、ごみ出しに困っている高齢者・障害者等の状況)する。

③ 複数の政策案を比較する。例えば、家庭系可燃ごみを減らす場合は、政策効果、市民負担、行政コスト、分別強化、収集回数変更というように、一つの政策ありきにしないこと。

④ 市民・自治会・専門家・事業者を政策形成段階から参画する。「行政が決めて説明するだけ」の施策変更から「模範的」な政策変更へ。検討会議(自治会代表・市民公募・環境審議会委員・廃棄物処理の専門家・収集現場職員・収集委託事業者・高齢者団体・障害者団体・子育て世帯・外国人住民など参画)で協議。今般の事例のように制度設計時で想定した分別方法の変更と、実際の家庭・収集現場で可能な分別方法にはしばしば乖離があることから課題解決を図る。

⑤ パブリックコメントを「最後」ではなく「途中」で実施する。

⑥ 可能な地域で「実証実験」の実施。市全域でいきなり「令和8年6月から生ごみを分別してください」、「草木類を新設し月1回の回収します」、「燃やせないごみは月1回になります」とするのではなくモデル地区を選定して6か月程度実施する。

⑦ 審議会で「協議」する。

⑧ 市民生活に直接影響することから市議会に現状報告し十分に議論する。「行政内部で決定して、議会には結果だけ報告」ではない。

現状 → 課題 → 複数の政策案 → 市民意見 → 実証実験 → 効果検証 → 最終案 → 議会審議 → 決定 という政策変更過程が望ましいのではないか。

⑨ 決定後の周知は「説明」ではなく「支援」という位置づけにする。

HP・ごみ分別アプリ・市民だより・動画で周知、高齢者世帯・外国人・自治会等単位で説明会などの取り組みを実施する。

⑩ 実施後に必ず「政策評価」をする。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

上記のようなプロセスでの市民参画は、「④・⑤・⑥番」です。また、周知については、「⑧・⑨番」です。
このようなプロセスを経ると約1年間費やさなければなりません。今般の政策決定から実施までは3か月しかないことは市民参画(モニタリング)はできていないと捉えるべきでしょう。
また、奈良市清掃業務審議会に「説明した」ことだけでは不十分ということが明らかです。

加えて、「周知」にしては、期間と内容も丁寧さというにはほど遠いものと指摘をしなければならないと考えます。

 

【今後の取り組み】
条例に規程されているような市民参画が担保されていたならば、このような深刻な問題化になっていなかったと考えます。
今後は、市の施策変更や施策形成過程におけるプロセスの改善を求めてまいりたいと思います。
他の施策変更や形成過程の結果で、市民の暮らしの中でこれ以上の混乱が起きないように取り組んでまいりたいと考えます。

奈良市学校規模適正化における統廃合のプロセスに関する政策提言

2026年5月20日

わが国では、人口減少と少子社会が一層進むにつれ学校教育においては学齢期の児童生徒の減少が地域社会の問題となり、同時に教員においても人材不足も深刻化しています。

行政分野において行政サービスの適正な維持が問われるなか、学校統廃合の流れが加速しているが、そのプロセスが地域社会において大きな摩擦を生む事例も少なくありません。

その中で、特に学校の統廃合は児童の教育を受ける環境及び地域コミュニティーに重大な影響を及ぼす行政判断の一つであります。
第一当事者である児童及び保護者の意見を適切に反映し、住民自治の理念に基づき透明かつ検証可能な手続の下で進められなければなりません。
学校の統廃合は、地域から学校がなくなる議論ではなく、地域の未来を住民と行政が共に創る出発点でなければならない。また、希望を創りだす契機とならなければならないと考えます。
学校の統廃合は、行政効率化の手段ではなく、子どもの最善の利益と地域自治の成熟を両立させる公共政策です。

現在、奈良市で発生している鼓阪小学校の統廃合における混乱は深く憂慮するものです。
そこで、奈良市において学校規模適正化に係るプロセスの見直し及びガイドラインの制度整備を速やかに進めることを求めるため、市執行部と市教育委員会に対し政策提言を行いました。
令和8年5月11日

☆奈良市学校規模適正化における統廃合のプロセスに関する政策提言

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新たな陣容で新出発!

2025年8月22日

令和7年7月20日に執行された奈良市議会議員選挙において、公明党公認の宮池明、九里雄二、田畑日佐恵、早田哲郎、真鍋弘美、山口寛の6人全員が当選させていただきました。
ありがとうございました。

令和7年奈良市議会8月臨時会が8月12日に召集告示され、8月22日までの11日間の臨時議会が開かれました。
臨時議会では、本会議場の議席の決定、正副議長の選挙、常任委員会等の委員の選任と正副委員長の選挙などが行われ、これから9月定例会に向けた体制が整えられました。
いよいよ、4年間の任期のスタートです。

市民の皆様から頂いた負託にこたえるため、市政発展のために全力で働いてまいります。
※着席している画像↓は、本会議場での6人の議席です。

令和7年度一般会計予算案に係る佐保小学校校舎建設事業並びに佐保小学校校舎改築その他工事の工事請負契約の締結案に対する附帯決議を提案する

2025年5月3日

私は令和7年3月議会において、令和7年度一般会計予算案に係る佐保小学校校舎建設事業並びに佐保小学校校舎改築その他工事の工事請負契約の締結案に対する附帯決議案を提案し、3月28日の本会議で採決が行われ、賛成27人、反対8人の結果で可決されました。
以下、提案趣旨の説明と内容です。

 

私より、令和7年度一般会計予算案に係る佐保小学校校舎建設事業並びに佐保小学校校舎改築その他工事の工事請負契約の締結に対する附帯決議について提案の趣旨を申し上げます。

只今、可決した議案第12号令和7年度奈良市一般会計予算に係る佐保小学校校舎建設事業及び議案第47号工事請負契約の締結について可決いたしました。

しかし、昨年から継続されている議会審査において鼓阪小学校の統廃合における政策形成過程と、当事者である児童と保護者、地域住民への双方向の合意形成に問題が有ったことが明らかとなり、また、今般、佐保小学校保護者の有志からも奈良市及び市教育委員会が進める校舎建設と統廃合について疑義を訴える手紙が議員に寄せられました。

こういったことからも奈良市及び市教育委員会が進めてきた校舎建設と統廃合の行政事務が両小学校の児童と保護者、地域住民への双方向の合意形成ができていなかったのではないかと深く憂慮するものであります。

そこで、奈良市及び市教育委員会は、議会への議案提案と執行責任として、本事業の執行に当たり次の諸点について適切な措置を講ずるよう強く求めるものであります。

1.佐保小学校校舎改築その他工事の執行に当たり、アスベスト、騒音、粉塵、振動及び安全対策について、保護者及び児童並びに地域住民に対し情報提供を質、量ともに適切に行い、双方向の意見交換を幾度でも行い理解を求め工事期間と公立学校施設整備費国庫負担金等の財源期限を理由にし、保護者及び児童並びに地域住民の納得を得ないままに拙速に工事を執行しないこと。

2.佐保小学校校舎改築その他工事の執行に当たり、工事期間の変更や国庫支出金の期限に不測の事態が発生するおそれがある場合は速やかに議会に報告し同意を得て見直しも辞さないこと。

3.鼓阪小学校の保護者及び児童から相次いで請願が提出され審査が議会で継続しており請願内容の諸問題の解決に至っていないことに留意し、鼓阪小学校保護者及び児童並びに地域住民に対し双方向の意見交換を幾度でも行い納得を得られる話し合いを怠らないこと。

4.上記事項の奈良市及び奈良市教育委員会の対応状況及び保護者及び児童並びに地域住民の理解状況において、今後に想定される学校設置条例一部改正案の検討事項となることに留意すること。

以上の点を奈良市及び市教育委員会は留意し、児童と保護者、地域住民、議会に対し適切な措置を講ずるよう強く求めるものであります。

議会審議で佐保小学校校舎建設に係る建設費用を約12億円を節約

2025年5月3日

佐保小学校校舎建設においては、令和6年3月定例会において建設に係る今後の工事費用の支出予定見込み額として約51億円が認められていました。

しかし、その後様々な問題が発生して紆余曲折(下図参照)しながら令和7年3月定例会で工事請負業者が決定しました。
この経緯の中で、議会による慎重審査により市民や国民がご負担いただいた約12億円の税金が節約されました。

以下に経緯の概要を書きました。

 

令和7年2月、市は入札を実施したところ、契約金額約51億円で請負業者が仮決定し、3月議会において工事請負業者(村本・三和特定建設工事共同企業体)を本決定しました!

この佐保小学校新校舎建設については、令和6年3月議会において市から提案があった新校舎本体建設工事の予算の枠取りとして約51億円が決定していました。

しかし、その後の請負業者を決めるために市が入札を実施したところ応札する業者が無く不落となりました。

市は、業者への聞き取りで物価高騰のため様々な経費が上がっているという理由があり、令和6年9月議会で当初の51億円から追加の予算枠12億円増の予算案を提案してきました。

議会で審議の結果、総工費が約72億円に上ることが明らかとなり、余りに高額であることから市議会は見直しを求め追加分は否決しました。

市は経費を見直し、12月議会に改めて追加枠9億円増の予算案を提案してきたものの、周辺の自治体では総額約40億円で新築の校舎が建設している事例もあり、市議会は更なる見直しを求めて否決しました。

その後市は、更に見直し令和7年2月に入札を実施したところ約51億円で入札が成立し請負業者が仮決定し、3月議会において決定するという経緯を辿りました。

建設工事は1年遅れとなり児童と保護者や地域住民の皆様には大変にご心配とご迷惑をおかけしましたが、4月に入り児童の保護者や地域住民に対し工事内容などを説明する場を開催し始めています。

 

☆あとがき

これまでの経過の中で、物価高騰の要因で51億円では校舎建設はできないと主張してきた市と教育委員会の真実性が問われる事案でした。

国民と市民の税金の「使い道」として学校の校舎建設は賛同するものですが、税金の「使い方」としては適正に見積もって適正額を執行しなければならないと考えます。

昨年から続いた議会での慎重な審議の結果、約12億円の税金を節約できました。しかし、市の学校の老朽化は待った無しの状況で、しかも他の自治体の事例と比較しても建設費用約51億円はかなり高額なため、今後の校舎建設にどのような影響があるのか予断が許さない懸念もあり市の行政姿勢を質さなければなりません。

また、この校舎建設は鼓阪小学校との統合を計画していますが、鼓阪小の児童と保護者、住民の合意という観点においても問題が浮き彫りになり、今後においても市議会で引き続き議論していかなくてはなりません。

 

奈良県の県域水道一体化の議論に対する私の考え

2022年10月4日

令和2年度後半から始まった奈良県の県域水道一体化について私の考えです。

いよいよ、令和4年10月には統一化に参加不参加の態度を奈良市は決定しなければならない時期となりました。

先ずはこれを参照ください。
総括原価とは、水道水をつくるのに必要な費用を算定する方法で、営業費用(人件費、動力費、修繕費、受水費、減価償却費等) +営業外費用(支払利息+資産維持費等) - 営業収益の額から給水収益を控除した額。この算定方法を用いて給水原価(水1㎥つくる経費)と給水単価(卸売単価)、供給原価(水道水の仕入れや供給するために必要な原価)と供給単価(使用者が負担する1㎥あたりの平均小売単価)に区分され、水道料金の基礎となる。

現在、県内自治体で進められている県域水道一体化について、9月28日、予算決算委員会総括質疑において県域水道一体化についての最終の質疑を行いました。
そもそもの県域水道一体化の主旨は、人口減少とともに水需要の減少で県民1人の1㎥あたりが負担する供給原価(仕入等含む原価)と供給単価(小売単価)が増加し、加えて老朽化が進むことにより水道施設の維持が厳しくなる。そのために、各市町村の地下水や河川による取水源を止めて奈良県用水(卸売り)を供給するという事で、当面の県用水事業を守ることが主眼です。

奈良市の県用水の受水率は市水道供給全体の約12%程度しかなく、特に防災の観点が大きいです。奈良市の水道行政の特徴は、市のダム独自水源(卸売り)から市民への給水(小売り)までの一体経営と上下水道の一体経営です。一体化そのものの考え方には理解するところもありますが奈良県の県域水道一体化議論については合理的経営の観点が必要となることから、これまで市議会でも積極的に議論を展開してきました。

総括質疑で明らかにした問題点の一つは、9月21日、県から新たなシミュレーションも示されましたが、市長が求めていた垂直補完に対する支援を更に146億円を奈良県が強化する内容である一方で、老朽化に対する補完であるとも。
そもそも論として、給水装置等の水道関係資産の老朽化対策として修繕費・工事費に集中的に費用を投入することで水道料金(総括原価の上記を参照)を下げられるというより、供給原価の増加要因(修繕費・減価償却費・支払利息)を低減させるという方が正しいと考えることから市の認識を質しました。
すると、垂直補完による給水原価と料金の低減効果について、県の垂直補完を長期前受金(営業総収益区分に相当)に計上し、資産の減価償却と併せて収益化すれば、実質的に減価償却費を圧縮することになり給水原価の増加要因を低減させることができると答弁。また、仮に、各年度において更新投資費用を当初の計画どおり執行できなければ、県の垂直補完額も減少しますので、結果的に当該補完による料金低減効果は小さくなることが明らかになった。

そうなると、老朽化対策に多額の費用を予算化しても執行できる現実性が問題となります。例えば、市の令和3年度決算から明らかとなる更新投資や修繕費、耐震化予算として見積もる額とその執行額との差や執行できない要因については、
令和3年度修繕費予算額1億2千2百万円。
決算額5千8百万円。
修繕費の見積もり額と執行額の差は、過去の実績の修繕件数などを予算化し、決算では不意の故障に対して執行しており、修繕発生件数が見込みより減少した要因による。
更新投資・建設改良費の予算と決算は、
令和3年度予算額54億3千1百万円。
決算額26億9千1百万円。
次年度への繰越額10億2千5百万円。
不用額17億1千5百万円。
更新投資の見積もり額と執行額の差については、大半は管路工事であり、すでに供用されている道路部での更新工事になりますので、他の地下埋設物事業者との協議や調整、地元住民や道路規制など準備や設計に時間を要したのが要因であります。
そうなると、更新投資費用を満額執行できる策を考えないといけないが、そのような提案や補足説明は奈良県からありません。結果的に低減効果はかなり薄まることとなります。

次に、総括質疑で明らかにした2つ目の問題点は、水道法第14条第2項。
「水道事業者は、料金、給水装置工事の費用の負担区分その他の供給条件について、供給規程を定めなければならない。次の各号に掲げる要件に適合するものでなければならない。
一、料金が、能率的な経営の下における適正な原価に照らし公正妥当なものであること。」とされている。
例えば、政治的な財源対策で集中的に営業外収益に繰入し水道料金を恣意的に下げることについて、公営企業経営の観点から、また県域水道一体化の根本主旨から適正かつ適格な「原価」による料金を設定している事となるのか。また、それで本当に抜本的に経営改善として供給原価や給水単価を下げることになり、布いては県民市民の水道料金を低廉化できるのかという問題を質したところ、市の答弁で明らかとなったのは、県が提案している垂直補完は、総務省の操出基準に定められた繰入れで、公営企業会計の独立採算原則から大きく逸脱するものでは無いものの、当該繰入れは企業団の事業開始後「10年間の期間限定」であり、また、「事業統合による相乗効果」とは直接関連しないので、抜本的な経営改善策とはならないと答弁しています。
要は、県の用水事業の「給水原価(卸売原価)」は1㎥あたり83~85円前後の水準であったとされているが、「給水単価(卸売り単価)」は、はるかに高い金額になっていることで県内市町村の水道料金が奈良市より高い要因となっているのが現状です。

問題を整理すると、奈良県の県域水道一体化シミュレーションは、県内統一料金が前提となっていることから、奈良市民が負担する水道料金が上がることが前提で、そもそも県内市町村の高い水道料金水準を、35万人の人口が密集している奈良市民が相対的に負担することとなります。

2つ目は、政治的に10年間の期間限定で財源対策して更新投資費用を増額しメリット感を醸し出し、結果、奈良県の用水事業の高コスト体質について焦点が当たらず、しかも財務会計情報が非公開であること。また、10年以降も水道施設管路の更新投資が続くと、企業債(借金)を活用することとなるので、修繕費とともに元金償還の減価償却費(償還金費用を各年度に平準化する手法)と支払利息がのしかかってきます。このことから水道料金が高額要因となります。(上記総括原価参照)10年以降の経営の見通しが立っていない。

3つ目は、老朽化対策等の更新投資額の満額執行の実効性が担保されていないことから、シミュレーションにある営業総費用の低減効果は不透明であり、そもそも建設改良や修繕費等の原資である企業債(借金)の元金償還にかかる減価償却費(費用の平準化)、その支払利息の増額が前提のシミュレーションとなっていることから、将来的に県民がその負担に耐えられるのかが問題である。もし、事業途中で県民負担の軽減から更新投資水準を下げるとして、その意思決定の民主的統制の在り方と経営体制の構築問題が議論されていない。それは県内管工事等執行の不均衡を残す問題を抱えています。

4つ目は、奈良市下水道事業と上水道事業の一体経営が失われることから、事業分離による費用の増大が発生するため、結果的に下水道料金が上がることとなります。

総括すると、これまでの議論をゼロベースに戻し見せかけのメリット感より、実質的な「給水・供給原価」に議論の柱を据えることが肝要と考えます。
一方で、10年先のことはわからないので政治判断が優先されるという意見もあるかもしれません。しかし、企業の経営は厳しく原価を測定することは当然のことであると思います。その上で経営判断しなければ、それこそ放漫経営との誹りを免れません。
公営とはいえインフラ設備の企業経営と、水道費用の回収は受益者負担が原則なので、先ずは営業総費用、特に固定費の縮減を議論し高コスト体質を改善されなければ県民市民は納得できませんし、私も奈良市民に説明ができるものではありません。

奈良県及び他の市町村は、卸売りと小売りが別々の事業形態であり、奈良市は卸売りから小売りまで一体経営で水道事業を行っており、一体化の議論においての比較検討する「ものさし」が違います。

そこで、奈良市以外の自治体で企業団を設立していただくと、その経営成績である、給水原価と単価及び供給単価、営業利益等を奈良市と比較検討し切磋琢磨できるメリットがあります。
県民市民の暮らしを守るためにある意味の競争相手をつくことは有効な事と考えることから、現在の県域水道一体化の議論から距離を置く考えです。

奈良県域水道一体化構想についての私感

2022年5月24日

奈良県内の県・市町村が住民にたいし行っている上水道事業を一体化し、事業実施を図る検討がされています。

この上水道一体化の趣旨は、人口減少・少子高齢社会の進展とともに行政職員さんも少なくなります。また、自治体税収も厳しくなりますが、水道使用料の改定もままならない現状があります。
ダムや浄水場、いわゆる「本管」といわれる導水・配水管や各家庭までの給水管の老朽化は大きな問題となっています。
こういった事情から、各自治体が経営している水道事業を県一体化し、広域的に事業を経営することで、「スケールメリット」を働かして「効率化」するという趣旨です。

一方で、県内自治体による水道経営の実態は様々であります。
1㎥当たりの給水原価(給水することに係る費用)や水道管路1㎞当たりの維持管理経費も地域によりバラバラです。
一部自治体で赤字経営している、また、一般会計から繰り入れして経営を維持している自治体もあるといわれているのが実態です。
こういったことから、水道施設・管路のインフラ(資産)を経営するという感覚がとても重要となります。
このように多様に経営している自治体の水道を一体化するということは、これまでの自治体合併ではなくて、M&A(民間企業の吸収・統合)という感覚が必要となるのではないかと考えます。

こういった考えから、現在に県から示されている経営シミュレーションについて、以下の課題があるものと考えています。
今後、このような課題を解消するような議論が展開されることを強く求め期待もすることから、自分なりの考えを市民の皆様に示したいと思います。

① 損益が健全か

現在の県内自治体の水道料金水準から、一体化による水道料金(収益)水準を下げて、県内自治体が希望する建設改良費(費用)を積み上げることによる影響で収益と費用のバランスが崩れているのではないか。

 

② キャッシュフローが健全か

①による低い収益で建設改良の費用が嵩むと、当然に費用を補う現金支出が伴うことからキャッシュ(資金)・フローはショートしないのか。また、奈良市が布目ダムの借金払いが終わってから本格的に建設改良に充てようとしていた留保資金の取り崩しや、水道一体化による国からの交付金(10年間交付)を当てることで維持するようなこととなると健全な経営と言えるのか。

 

③ 経営見通し

一体化による10年間にわたる国及び県交付金が切れた以降の経営見通しが不透明

 

④ 基礎自治体住民の使用量負担総額と建設改良費の割合

県内水道料金統一化と従量料金制により、「奈良市民」の使用料負担総額と、「奈良市域」の建設改良費のバランスが取れていないのではないか。県内の各市町村住民の各使用料負担総額と当該自治体が希望する建設改良費の割合を比較考量して“割り勘負け”しているのではないか。

 

⑤ 下水道事業との一体的経営

奈良市の上下水道の一体的経営により「スケールメリット」が働き、令和3年度決算見込みで黒字化を達成する。企業団に移行しても上下水道の一体的経営が維持できないのであるならば業務の共有や人件費の圧縮等の「スケールメリット効果」が失われ赤字に転落する可能性が強まる。この問題により下水道使用料が上がってしまう。

 

⑥ 設備関係事業者の視点

そもそも、建設改良が進まない要因の一つに職員数の減少とスキルの低下がある。一体化の議論で検討されている県内自治体が計画し、希望している建設改良費分を進めていくとなると、企業団の組織力(人員とスキル)の実態に伴っているのか。また、工事発注ロッド(発注総額)が大きくなる懸念があり、他の府県のAクラス事業者(経営と事業力のある企業)が奈良県に入り込み県内事業者の経営に影響が及ぼされる懸念がある。
県内事業者は、どちらかというと中小・小規模事業者が多い実態があり、こういった事業者が育たない懸念が強まる。下請け・孫請け事業者からの脱却ができない懸念が強まる。

⑦ 県域水道一体化協議会の議論の変化

初期の県域水道一体化構想では、奈良県のダム用水事業を県内自治体による企業団設立により用水事業を移管するというシンプルな話であったと認識しています。
しかし、県内統一料金と建設改良費の増大、及び、5市町村の水道事業赤字に対する一般会計からの補てんは2年を経過すると免除する、ということになったことから、従量料金制により奈良市民の負担感は増すことになる。
このために奈良市側は議論をゼロベースに戻すことを要望してきたと認識しているが聞き入れられない。また、経営感覚でシミュレーションするために詳細資料の提供を申し入れているが対応されていない。
奈良市以外の自治体は、これまで独自では出来なかった建設改良を実施してもらえる、水道料金を下げてもらえる、厳しい経営を強いられている上水道事業を手放せる等のメリットが多く賛成しかなく、反対意見も比較的出ないために、奈良市は一体化協議会の会議を欠席せざるおえなくなった。

社会教育における「青年」教育について

2021年3月28日

私は、平成26年6月定例会において、「本市において一体何人のニートやひきこもりの実態があるのかを調査し、カウンセリングやアウトリーチ等の実績のある諸団体と連携して支援する体制整備の必要性があるのではないか」と初めて質問で取り上げ問題提起してきました。
その後、具体的には、平成28年に子ども・若者の切れ目ない支援の構築を求め奈良市及び奈良市教育委員会に政策提言を行ってきました。

それは、ニート、ひきこもり、不登校、発達障がいなどの子ども・若者 の抱える問題が深刻化しており、社会的孤立を防ぐことができていない現状がある。従来の行政の個別分野における縦割り的な対応では限界があり、個別施策分野によるターゲット支援から、ライフステージに寄り添った支援の再構築や適切にアセスメントして支援を繋げていくことが必要である。
住民に近い基礎自治体である奈良市は、学校教育法や児童福祉法、障害者総合支援法などにより、学齢期や18歳までの子ども、障害児・者に対しては行政施策により支援と援助は強いが、その施策の対象や学齢期年齢以降になると直接的に支援や援助する力が極端に弱くなる。

子ども・若者の切れ目ない支援の構築を求めて調査研究を重ねていると、生活困窮の世代間連鎖が原因で貧困から抜け出せていないことが散見される。また、高校や大学を中途退学したことから、学び直しにより一般教養の修得が必要にも関わらず、その機会が喪失している自治体の現状が認識された。
「社会福祉」と「社会教育」の連携が強く求められると結論を得たところであります。また、SDGsの第4の目標 、「すべての人に包摂的 かつ公正な質の高い教育を確 保し、生涯学習の機会を促進 する」と提唱されていることに強く共感します。

 

具体的本論に入る前に、論点を明確にするため、社会教育の概観を、私なりに少しばかり整理させていただきたいと思います。(以下、青少年育成・援助と教育を参考文献として整理)

・1999年に、青年期15歳から20代半ば世代の教育の根拠法であった青年学級振興法が高校進学率の高まりとともに廃止されました。しかし一方で、高等学校を中途退学される生徒さんは後を絶っておらず、教育から離脱してからの一般教養を学ぶ機会も喪失しています。
・その根拠法の廃止以降、社会教育は、公民館活動と図書館行政、一定の年齢層以上の生涯学習に重点が移っていったといわれ、地方公共団体の社会教育行政における青年教育の力は弱くなりました。
・1990年代にバブルが崩壊し、2008年のリーマンショックなどの社会要因が重なり困難を抱える若者が増え、周縁社会へと追いやられていく。
・社会教育問題は、児童・青少年・成人等が新たな能力を獲得する際に社会の近代化から現代化の過程に起こる社会変化によって教育と学びの継承が困難になることからおこると指摘されており、この社会的条件により自らを陶冶する能力を獲得できずに社会的周縁に追いやられていきました。

先に取り上げた、青年学級振興法が1999年に廃止されてから、奇しくも10年後の2009年、子供・若者育成推進法が成立することにより、自治体において保健福祉・教育・就労施策などを「子ども・若者支援地域協議会」の設置において重層的に支援していく必要性とその気運が高まっています。こういった「子ども・若者支援地域協議会」を基軸に、子ども・若者支援の社会福祉援助とともに社会教育(一般教養)の習得も組み合わせて行う必要があるのではないかとも考えるとともに、奈良市においても子ども・若者育成支援において貧困の連鎖を断ち切る重層的な施策づくりが求められると考えます。

さて、こういった論点整理を行った上で、発議を令和3年3月定例会での個人質問において奈良市教育長に対し、この「社会青年教育」の必要性について質問を交わしましたのでご報告いたします。

 

質問1
上記の概観の整理を踏まえ、先ずは、奈良市教育委員会としてこれからの社会教育における15歳以上の青年教育の必要性の認識を教育長に伺う。

教育長答弁1
我が国においては、核家族化や地域の人間関係の希薄化、情報通信環境の急速な発達、雇用や就業の情勢の変化といった社会・経済状況の急激な変化に伴い、様々な困難を抱え、生きづらいと感じている子ども・若者が増加していると認識しています。
また、近年は15歳から39歳の死因の上位を自殺が占め、コロナ禍の影響も懸念される中で、極めて重大な問題となっています。
子ども・若者は、その家族にとっても、社会にとっても、大きな可能性を秘めたかけがえのない存在であり、その健やかな成長は、社会や地域の発展の基礎をなすものですが、ニート、引きこもり、不登校、発達障がい等の子ども・若者の抱える問題が深刻化しております。
特に学校という大きな拠り所がなくなってしまうことになる義務教育終了後の若者への支援や青年教育は、全ての子ども・若者を人生100年時代に絶え間ない変化の時代を自立して生き抜くことができるよう育成するためにも必要であると認識しております。

 

質問2
これまで、私が政策提言してきた「奈良市子ども・若者支援地域協議会」が2020年4月に設置され、教育委員会も参画していただいています。そこで、教育委員会として、この「子ども・若者支援地域協議会」への参画について、どのようなスタンスで臨まれるのか伺う。

教育長答弁2
子ども・若者育成支援施策の総合的推進のための枠組みやネットワーク整備のため、「子ども・若者育成支援推進法」が平成22年度より施行されました。
当該法においては、地方公共団体は、子ども・若者育成支援に関し、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その区域内における子ども・若者の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有することとしています。
また、地方公共団体は、教育、福祉、保健、医療、雇用等に関連する分野の事務に従事する関係機関等が行う支援を適切に組み合わせて効果的かつ円滑に実施するため、子ども・若者支援地域協議会を置くよう努めることとしております。
本市においては、令和2年度より福祉部や教育部をはじめとする本市の関係部局に加え、奈良県の担当課、奈良市社会福祉協議会等の関係機関や学識経験者等で構成する「奈良市子ども・若者支援地域協議会」を設置しております。
本市の小中学校における不登校児童数は、増加傾向にありますが、教育は学校でのみ行われるものではありません。
そのため、教育委員会といたしましても、幼少期から青年期まで途切れることなく継続した支援を行う「縦のネットワーク」と、情報共有を行いながら関係機関がともに支援を行う「横のネットワーク」が、効率的かつ円滑に機能する、この子ども・若者支援地域協議会を通じてさらに連携を深めてまいりたいと考えております。

 

質問3
2月の厚生消防委員会で私が質疑した内容の一つに、子ども未来部においた貧困家庭への支援事業で、中学校3生を対とした学習支援事業が、市内3か所において実施されています。
その内、2会場において地区の社会福祉協議会さんが、この事業を受託していただいて実施されています。
質疑答弁のなかで、元教師の方や学生さんなどの地域の市民の方が、この学習支援事業を支え、参加される生徒さんの学びに参画されているようです。また、参加されている生徒さんも、地域の行事に参加もするという文字通りの社会教育活動を展開されている良い事例です。
こういったことを踏まえながら、奈良市の社会教育に目を向けてみると、本市においては「奈良市生涯学習財団」というユニークな財団があることから、この財団を活用する方法もあります。
加えて、地区の社会福祉協議会などと連携して、公民館や公民館分館、図書館などにおいて、先ずは10代の青年の社会教育を展開してはどうかとも考えますが、その認識について伺う。

教育長答弁3
奈良市生涯学習財団は、本市の公民館及び児童館の指定管理者として、生涯学習・社会教育及び児童福祉に関する各種の事業を行うことで、市民の学習機会の提供と学習活動の支援を行い、地域の生活・文化の振興及び福祉の増進に寄与しています。
財団では、青年の社会教育の一貫として、また、若者から高齢者まで幅広く参加していただく新たな事業として「奈良ひとまち大学」や、子どもたちの社会参画をめざし、子どもが社会のしくみを楽しく学ぶイベント「子ども奈良CITY」などの魅力ある事業も展開しています。
奈良市生涯学習財団が、今後も公民館等において、青年の社会教育を展開していくことについては、教育委員会においても検討を行いながら、一層充実を図って参りたいと考えております。

 

【まとめ】
これまでの質問を通して議論してきましたが、基礎自治体における社会教育施策については、その根拠となる法律が廃止され施策の力が弱くなりました。
しかし、人の成長の過程には学びと成長が欠かせません。こういったことから学校教育だけに頼るのではなく、奈良市の社会教育と青年教育について、強化し、その質も変えなければならないと考えます。
教育長との質疑応答でも、私の認識に沿う答弁であり、その課題認識は共有できたと認識しました。
今後は、令和2年4月に設置した「子ども・若者支援地域協議会」のプラットフォームにおいても多様な機関と連携しながら奈良市ならではの社会青年教育を構築していただきたいと求めました次第です。

私は、奈良市の社会教育と社会福祉、地域福祉の重層的連携を模索していくために、今後もこのテーマについて調査研究し、議論を重ね、そして政策提案し、奈良市の質の高い社会青年教育を構築していきたいと考えています。

このことにより、今後の私の政策課題となりました。

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