9月定例会での個人質問(1)
9月11日、9月定例会において個人質問に立ち、コロナ禍における秋以降の観光施策についての課題を取り上げ市の姿勢を質しましたので報告します。
それは、7月臨時議会において、県外からの修学旅行に対する3密対策として、観光バスの増車や宿泊部屋の追加等に支援する予算が成立し、市内観光事業者からは歓迎する声が伝わっている。
しかし、一方で、県外の教育委員会や旅行事業者から奈良市内の観光事業者に対し秋以降の修学旅行の事前調査として問い合わせがある中で、観光バスを増車することにより、奈良市内の観光バス駐車スペースの確保も課題になるのではないかと指摘を受けるケースがあると聞き及ぶ。
それは、それぞれの一団体の移動の効率を考えると、たとえ車両数が増えても分散駐車できないのが原因である。これを放置すれば昨年より以前から問題になっていた奈良市内の公道に観光バスが縦列駐車する懸念が再燃するからである。
そこで、より良い秋の観光対策とするために、奈良県の登大路バスターミナルや他の駐車場と連携を取らなければならないと考えることから奈良市の見解を問いただした。
観光経済部の答弁では、
①奈良県旅館ホテル生活衛生同業組合奈良支部に直近の修学旅行の予約状況を確認したところ、9月以降来年3月までの予約人数は約5万8千人になっている現状。
②観光バスの利用について、一般の団体観光客や修学旅行生が来県する際に、新型コロナウイルス感染症の影響を懸念し、移動手段として公共交通機関に代えて貸切バスを利用する割合が増えることが予想される。
③現在は、奈良県が運営する奈良公園バスターミナルを利用する際、バスの回送先は県営の高畑駐車場と上三橋駐車場となっており、身体障がい者、要介護者、未就学児などを含む団体や奈良県内に宿泊する団体が利用する場合には、特別予約枠として大仏殿前駐車場も運用されている現状。
こういった現状認識を整理したことを踏まえ、「今後は、観光バスの増加への対応について、これらの駐車場を所管する県と調整を図る必要があることから担当部署と連携を取って対処していきたい。」と質問の趣旨に対応する考えを示されました。
この質問は、ある現場からの声をいただき市の姿勢を質すきっかけとなりました。
答弁でもあったように、9月以降来年3月までの旅館・ホテル予約人数は約5万8千人になっている現状であること。
また、奈良市内に宿泊する団体だけでなく、他市に宿泊はするものの奈良市内観光に訪れ食事をとる団体も多くあり、こういった団体も地域経済を支えています。
9月現在では、観光バスの駐車場の一部は休止されている。時を逃せば他の観光地に観光客が移る可能性もある。大打撃を受けている奈良市の観光経済再興のために、旅館・ホテルだけでなく、いわゆるお食事処という施設にも機敏に状況の確認が取られるようアンテナを張って機動的な対応を要望しました。