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[ 平成 27年(2015年)12月定例会-12月11日-06号 ]

大城幼子
ハイタイ、市民の皆様、議場の皆様、おはようございます。公明党の大城幼子でございます。
本日、我が会派は7人中5人が質問に立ちます。会派のトップバッターとして、頑張ってまいりたいと思います。
それでは通告書に従い、一般質問をさせていただきます。
1.福祉行政について。
難聴児への支援策を伺います。近年乳幼児の健康診断における聴力検査で、軽度な難聴などが早い段階で発見できるようになりましたが、その後の聴力を補うための支援はまだ十分ではありません。
両耳の聴力レベルが70db以上の判定基準に該当すると身体障害者手帳が交付され、補聴器を1割負担で購入することができますが、70db未満だと全額自己負担で購入をしなければなりません。
日常会話の音は65db程度といわれ、小さな声がやっと聞き取れる状態が軽度、普通の会話がやっと聞き取れる状態が中等度とされております。軽度、中等度の難聴は周りから聞こえているように見え、気づかれにくいために、音として聞こえていても、言葉として明瞭に聞こえていない場合があるそうです。
そのままにしておくと、言葉の遅れや発音の誤りなど、言語発達に支障をきたすと言われております。
したがって、早期に補聴器を装用することで、言語発達やコミュニケーション能力を高めることができます。
現行の制度では、聞こえに不便を感じていても、70dB未満の聴力では手帳を交付されない児童生徒が多数おり、補聴器購入の自己負担を余儀なくされております。
補聴器の値段は、片耳だけで数万円、高額なものになると数十万円にも及び、難聴児を抱える家庭にとっては、経済的に負担が大きいものであります。
こうした中、手帳を持つまでに至らない軽度・中等度の聴覚障がい児に補聴器購入費の助成をする自治体が全国で増えてきており、昨年の12月定例会で、那覇市でも早くこの助成事業が導入できないか取り上げてまいりました。
また、公明党那覇市議団として、平成27年度の予算要望書の中にも、軽度・中等度難聴児への補聴器購入の補助を講ずることを盛り込み、市長へ要望を提出していましたところ、このたび新規事業として、12月補正で予算が計上されたことに感謝をいたします。
さらにこの事業がスムーズに行われるために、以下お伺いします。
(1)聴覚障がい者として身体障害者手帳を受けている児童生徒は、市内にどれぐらいいるのか。
(2)軽度・中等度の難聴の児童生徒は、市内にどれくらいいるのか。また、その児童生徒への対応はどのようになっているのか。
(3)同事業の概要を伺います。
次に、道路行政について。
(1)市道久米若狭線と那覇港臨港道路の交差点の信号機について伺います。
市道久米若狭線は、久米交差点から龍柱が建設されている若狭海浜公園へ向かう道路で、うみそらトンネルと交差する大きな交差点において、安謝曙方面へ右折をする際、信号機に右折の指示表示があればと改善を求める声が以前からあり、平成26年2月定例会、ことしの2月定例会でも質問をさせていただき、今回の質問で3回目となります。
交差点で一番緊張するのは右折時です。現場は見通しはいいものの、空港方面からの直進車両が黄色信号でスピードを出して突っ込んできたりするので、右折をする際、ヒヤリ・ハットするドライバーが多いのではないかと指摘をさせていただいておりました。
周辺にはマックスバリュなどの商業施設もでき、大型クルーズ客船の寄港に伴い、観光道路としても交通量が増えていると思われます。
ことし2月の定例会において、信号機に右折表示の設置を要望したことに対し、交通量の状況を見ながら判断をしたい、との答弁がありましたが、その後の状況を伺いたいと思います。
次に、(2)那覇市スクールゾーン連絡協議会における曙小学校スクールゾーン委員会からの要請事項について伺います。
小学校周辺の通学路について、運転者の注意喚起を促すため、次の①~④までの4カ所の道路をカラー化などできないかという要請が上がっています。
①市道曙3号・臨海寺前ですが、この臨海寺前の道路は、近くに信号はありますが、大人も子どももお寺の前から車道を横断するケースが多く、地域からいつ事故が起きてもおかしくないという声が上がっております。あわせてこの市道に引かれた右折車線が長く、短くできないかという声もあります。
平成26年の2月定例会で、右折車線の件を私も取り上げましたが、地域の皆さんが対策を求めたところ、信号や標識看板の設置が困難との回答が警察や那覇市からあったとのことで、それにかわる対策として道路のカラー化ができないだろうかということであります。
②の安謝天久線、曙二丁目の大源たたみ店前ですが、こちらは五差路になっており交通量が多く、スピードを出す車両が多いため、横断歩道だけでは車がなかなかとまらないので、カラー化で運転手に注意を喚起できないか求められる箇所となっております。
続いて、③の市道曙9号の海邦銀行前。
この市道は曙小学校正門前に面しており、直線道路のためスピードを出す車両が多い箇所です。また、銀行前の路上駐車も多く、見通しの悪い危険な箇所になっております。
④の市道曙27号、曙公園前通りですが、こちらは公園で遊ぶ子どもの飛び出しが多い箇所で、車両やバイクと子どもが接触事故を起こし、最近も救急搬送をされたことがあったらしいです。道路のダイヤマークも薄く車両の原則を促す必要が感じられ、こちらもカラー化などの対応ができないか要望が出ております。
以上、①~④までの対応についてお伺いします。
最後に、一般質問の初日で屋良議員も取り上げておりましたが、飲酒運転について伺います。
先月18日未明に、那覇市安里の市道において、飲酒運転事故で現役のPTA会長が亡くなられました。坂井議員も昨日、所感で述べておりましたが、大変につらい事故でありました。亡くなられた故人の方に心から哀悼の意を捧げますとともに、ご遺族の方に心よりお悔やみを申し上げる次第でございます。
このような悲惨な事故を二度と起こさないためにも、地域や教育現場も含めて飲酒運転撲滅の機運を盛り上げる行政の取り組みが必要ではないかと思われます。市長の見解をお伺いしたいと思います。
以上、残りの時間で再質問、要望等を行ってまいりたいと思います。

■新里博一 福祉部長
ハイサイ。大城幼子議員の一般質問の1番目、福祉行政のうち(1)聴覚障害者として身体障害者手帳の交付を受けている市内における児童生徒数についてでございますが、平成27年11月30日現在33人となっております。

■田端一正 教育委員会学校教育部長
ハイサイ。大城幼子議員の一般質問の1番目、(2)軽度・中等度難聴児の数とその対応についてお答えいたします。
初めに、難聴児の数についてでありますが、平成27年度学校保健統計調査によりますと、本市における小学生の難聴児は、聴力検査受診者1万3,222人中147人(1.1%)、中学生の難聴児は受診者6,098人中29人(0.5%)となっております。
難聴児への対応といたしましては、市内2つの難聴学級や5つの言語学級において特別支援教育を行っております。そこでは、聴覚障害を改善・克服するための少人数による補聴器の適切な使用の仕方や補聴器を使用した音声言語の聞き取り方や話し方についての指導が行われております。
また、通常学級における難聴児への対応といたしまして、教室の座席配置や授業の際の教師の話し方の工夫、周りの児童生徒へも難聴児の特性を理解してもらい手助けを促すなど、学習指導及び生活面、安全面での配慮が行われております。以上です。

■新里博一 福祉部長
大城幼子議員の一般質問の1番目、(3)軽度・中等度難聴児補聴器購入費等助成事業の概要についてお答えいたします。
同事業は、身体障害者手帳の交付対象とならない軽度または中等度の難聴障害のある児童に対し、補聴器の購入費用の一部を助成することにより、言語の習得、コミュニケーション能力の向上及び教育などにおける健全な発達を支援し、もって福祉の増進を図ることを目的とした事業でございます。
沖縄県が平成27年度より新規事業として予算措置したことを受け、本市においても新たに事業を実施するものでございます。

■新垣昌秀 建設管理部長
大城幼子議員の一般質問、道路行政について順次お答えします。
まず、1点目の市道久米若狭線と那覇港臨港道路の交差点の右折の矢印信号表示についてお答えします。
当該信号機の矢印表示設置の件につきましては、公安委員会へ確認しましたところ、今月に矢印表示設置の工事を発注し、年度内に設置完了するとのことであります。
次に、那覇市スクールゾーン連絡協議会からの要請事項にあった曙小学校周辺通学路におけるカラー化などの設置につきましては、①~④の4カ所について順次お答えします。
①の市道曙3号・臨海寺前と②の安謝天久線・大源たたみ店前につきましては、本市が現在施工している区画線設置工事の中で、それぞれゼブラ標示と交差点のカラー舗装を施工する予定であります。
③の市道曙9号・海邦銀行前につきましては、運転手に減速を促すための路面標示等の設置については、公安委員会と協議を行っていきたいと考えております。
④の市道曙27号・曙公園前通りにつきましては、子どもたちの車道への飛び出しを防ぐための方策について、関係機関と調整していきたいと考えております。

■島田聡子 市民文化部長
大城幼子議員の一般質問3.交通行政についてお答えいたします。
今回の事故は大変悲惨なものであり、遺族の皆様には心よりお悔やみを申し上げます。
この飲酒運転による死亡事故を受け、那覇警察署や関係機関とともに、12月1日には那覇警察署内で飲酒運転根絶運動開始式を開催し、多くの市民や企業とともに飲酒運転根絶緊急アピールを行いました。
また、各小学校における交通少年団の結成や毎月1日は飲酒運転根絶の日と定め、交通ボランティアの皆様と街頭でのボード作戦を実施し、意識啓発に向けた継続的な取り組みを行ってまいります。
今後とも関係機関と連携し、交通事故や飲酒運転のない安全で安心なまちづくりの実現に向け取り組んでまいります。

大城幼子
各部長の皆様、ご答弁ありがとうございました。それでは、補聴器の件から再質問をいたします。
軽度・中等度の聴覚障害者のうち18歳未満の子どもたちに対し、補聴器の購入費用を県と市が合わせて3分の2を助成するこの事業は、これまで完全な自己負担であったことを考えますと、難聴児のお子さんを抱える子育て世帯にとって、大きな支援につながると認識をいたします。
先ほどの田端学校教育部長の答弁で、平成27年度の学校保健統計調査において、難聴の児童生徒は、小学校で147人、中学校で29人、合計176人であることがわかりました。
これらの児童生徒も含め、就学前の子どもたちや高校生を持つ保護者へ、この事業を早く積極的に知っていただくことが大切だと思いますが、そこで再質問いたします。
今後、この事業をどのように周知をしていくのか。また、既に自費で補聴器を購入している軽度・中等度の難聴児の皆さんには、どのような対応になるのかをお伺いしたいと思います。

■新里博一 福祉部長
再質問にお答えいたします。
周知の方法といたしましては、市民の友2月号を予定しておりますが、市民の友や市ホームページへの掲載を予定しております。
また、市内保育園や幼稚園、小中学校に対しても新たな事業の周知を行えるように、こどもみらい部や教育委員会とも連携し、周知を図りたいと考えております。
自費購入をしている軽度・中等度の皆さんへの対応なんですが、この事業は補聴器購入費の一部を助成金として交付するものであり、申請前に自費等で購入した分については助成事業の対象にはなりませんが、購入だけではなく修理も助成対象としておりますので、自費購入費と補聴器の修理につきましては、申請により助成対象となるように考えております。

大城幼子
既に自費で購入した補聴器についても、修理については助成対象になるとのことで安心をしました。
補聴器は汗に弱いため、スポーツをしている児童生徒は特に修理が多いと聞いております。購入だけでなく修理への助成も行うことも含めて、積極的に周知、広報に励んでいただくよう要望いたします。
また、学校現場における難聴児への対応ですが、オープン教室が多い那覇市の場合、防音という対策も必要ではないかと思われます。
他県の事例では、音が出ないように机といすの部分にクッションを当てたり、テニスボールをかませて音を出にくくする工夫なども行っているようです。難聴児の学習環境の改善、工夫については、さらに努力を重ねていただきたいと要望いたします。
軽度・中等度の難聴は、ある程度は聞こえているために障害の発見が遅くなり、言語の獲得やコミュニケーションの面で苦労するケースが多々あるようでございます。
冒頭でも触れましたが、近年は生まれてすぐの赤ちゃんに対して難聴の疑いがないかを調べる、いわゆる新生児聴覚スクリーニング検査によって、軽度な難聴が早い時期に発見できるようになっています。早期発見、早期療育の意義は大変大きいと思われます。
ことし2月定例会で、我が会派の喜舎場盛三議員も取り上げておりましたが、新生児の聴覚検査体制について本市での現状を改めて確認をさせていただき、また、検査の結果難聴が疑われた場合、乳児やその保護者へのサポート体制について、どのような現状になっているのか、お伺いします。

■大城弘明 健康部長
再質問にお答えいたします。
新生児聴覚検査については、市内の分娩施設8施設中、7施設が実施しており、そこで出産したほとんどの新生児に対して検査が行われております。
検査の結果、難聴が疑われた場合、1次精密検査期間を経て、琉球大学附属病院耳鼻咽喉科において2次精密検査を実施し、治療方針を決定する体制になっております。
難聴と診断された後は、補聴器を装着して言語聴覚士による訓練や経過観察を行い、必要に応じ沖縄ろう学校など他機関への療育支援の案内等により、保護者へのサポートを行っているところでございます。以上でございます。

大城幼子
難聴に早めに気づいて療育を受ければ、コミュニケーション能力が高まるとの報告があります。しかも、生後半年以内に療育を始めると、言葉を使うコミュニケーション能力が高くなる確率が3倍以上になるという報告もあるそうです。
現在の費用は2,000円~5,000円の自己負担となっているようですが、以前、喜舎場盛三議員からも提案があったように、この新生児聴覚検査費用の助成を本市で一部からでも行っていただけるよう検討できないか、私からも今回重ねて要望を申し上げたいと思います。
また、この検査の重要性を認識し、保護者にこの検査を受けるよう自治体からの促しがあるのも望ましいのではないかと、個人的には感じております。こちらも検討を強く要望したいと思います。
次に、道路行政についてですが、市道久米若狭線からうみそらトンネルへ向かう交差点について、ここは常々事故が起こってからでは遅いと思っているところ、先ほどの答弁によりますと、今月、矢印表示の設置工事が発注され、今年度内に矢印の設置が完了するとのことであります。大きな前進です。対応していただき、大変ありがとうございます。
また、曙小学校周辺の通学路については、①の臨海寺前について、こちらも対応ありがとうございます。特に臨海寺前の道路については、長い右折車線を短くしてほしいという、かねてからの地域の要望にも応える形で、既にゼブラ標示で運転者の注意を喚起するラインが引かれ、整備されていることを確認しております。
周辺の保育園をはじめ自治会、スクールゾーン委員会をはじめとする学校関係者の皆様の努力の賜だと思っております。
また、たたみ店前の五差路についても、交差点部のカラー舗装を予定しているとの答弁でした。感謝を申し上げます。つきましては、早めの整備をよろしくお願い申し上げます。
③の海邦銀行前、④の曙公園前通りの対応については、公安委員会、関係機関との協議、また調整をしていくとの回答でした。子どもたちの安全な学校生活を守るためにも、どうか課題の解消に向けて、残りの2つのほうも早めの対応をよろしくお願いいたします。
最後に飲酒運転についてですが、一昨日から飲酒運転根絶の思いを込めたこの赤いピンバッジ「サングヮー」を、私も着用させていただいております。大変いい取り組みが始まったと心強く思っております。
このたび亡くなられた故人の方は、地域活動に長年貢献され、子どもたちの健全育成に尽くされておりました。
私も市長と同じ真和志地区で育ちましたが、教育長でもあられた城間市長の見解を最後にお聞かせいただければと思います。

■城間幹子 市長
再質問にお答えをいたします。
私も事故の翌々日でしたか、現場を見てまいりました。直後でしたので黄色いテープが張られて、塀の壊された状況を見て、その事故の恐ろしさを本当に目の当たりにいたしました。また、現場では祈りの花が手向けられており、胸が締めつけられる思いでした。
故人は、先ほどお話がありましたように、PTA活動にも本当に積極的で、しかも働き盛りであり、大変惜しまれる人材であったというふうに考えております。事故で亡くなられた故人の方に、謹んで哀悼の意をあらわしますとともに、遺族の皆様方に心からお悔やみを申し上げたいと思います。
さて、沖縄県においては飲酒が絡む交通事故、死亡事故の割合が全国ワーストであります。この状況を改善すべく、本市や警察を含む関係機関が一丸となり、取り締まりや意識啓発を続けております。
しかしながら、飲酒運転による死亡事故は後を絶ちません。このような飲酒絡みの事故は、被害者と加害者双方を不幸にする大変悲惨な結果をもたらしてしまいます。
そのため本市職員に対しましては、酒酔い運転及び酒気帯び運転を行った場合の処分について懲戒免職とする方針であることを通達し、強い気持ちで取り組んでおります。
また、来る18日開催いたします年末年始の交通安全運動開始式には、私自身も参加をいたします。そして多くの市民の方々に交通安全の遵守及び飲酒運転の根絶を強く訴えてまいりたいと考えております。

大城幼子
城間市長、ありがとうございます。
行政も議会も思いを共有して、飲酒運転撲滅のまちづくりを実現できるよう協力し合ってまいりたいと思います。
飲酒運転事故で犠牲になられた全ての方々のご遺族の思い、それは亡くなった家族の命を決して無駄にしてほしくない。この1点にあると思います。
忘年会など年末年始、飲酒の機会が増えるシーズンを迎えております。飲酒運転撲滅、根絶に向けて粘り強い取り組みをともどもに開始してまいりましょう。
そう呼びかけさせていただき、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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那覇市議会議員 大城幼子