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名古屋市 澤田晃一
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前回に続き、政策ごとの進捗状況をご報告します。

▽財政健全化条例を制定し、赤字市債の発行を抑制します

→「名古屋市総合計画2018」に政策と財源をセットで計画する財政フレーム的な手法を導入し、政策の「選択と集中」を進めました。また、新しい財源として、事業目的別歳入債(レベニュー債)の発行を提案しました。

▽議員の「口利き」を撲滅します

→「名古屋市職員の公正な職務の執行の確保に関する条例」(いわゆる口利き防止条例)が平成26年12月15日から施行されました。これにより市民も含め、議員からの要望や陳情は全て記録されることになります。条例を所管する総務環境委員会の一員として審議を行いました。

▽必要な公共事業は前倒しします

→公共事業の前倒しどころか、市が発注する公共工事で入札を行っても施工業者が決まらない入札不調が続いている現状を踏まえ、平成26年2月の代表質問において「予定価格の引き上げや工事の分離分割、さらには統合、さらには今を緊急事態として、入札によらない随意契約を行うこと」を主張しました。財政局長は「工事の円滑化確保のため随意契約も視野に入れる」と答弁しました。

▽自転車専用レーンの整備を進めます

→平成23年12月に「名古屋市自転車利用環境整備基本計画」が策定され、歩行者・自転車・自動車の分離を積極的に推進する「整備候補路線」が位置付けられました。土木交通委員会所属の委員として議論を行いました。

▽文化芸術の振興政策を拡充します

→文化芸術施策に関する相談を一か所で行う窓口(ワンストップサービス)を創設。歴史文化普及啓発事業「やっとかめ文化祭」を提案・開催。

▽観光産業の振興を推進します

→平成26年9月議会において名城公園や名古屋城外周コースを整備し、市民ランナーやランニング愛好家にとって魅力的な地域にするよう提案しました。また外国人観光客にとって都市観光の魅力であるショッピングを楽しんでいただくため、免税店増加の必要性を主張しました。


ひとたび掲げた政策を現実のものとしていくことも重要ですが、現実に起こっていることを把握しながら、地に足の着いた議論を積み重ねていかないといけませんね。

平成23年3月に行われた、名古屋市会議員選挙立候補時に掲げた政策の進捗状況をチェックしてみました。

 

★ムダ削減で福祉を充実!
→平成26年2月議会の代表質問において交通局の経営改革案を提案しました。また平成24年10月の財政福祉員会において診療報酬明細書(レセプトデータ)を活用し、生活習慣病患者を重症化させない取り組みなどを通して医療費を削減する提案を行いました。

 

☆「生活第一」で取り組みます!
◇中小企業の融資制度を拡充
→平成26年2月議会の代表質問で融資目標額について質問し、平成27年度予算では融資目標額の引き上が行われる見込みです。

 

◇保育施設への入所待機児童の解消

→平成26年度当初に待機児童がゼロと発表されましたが、希望するすべての方が入所できるよう、引き続き入所枠拡大に取り組みます。

 

◇特別養護老人ホームや老人保健施設の整備
→各施設の平成23年10月から平成26年10月までの定員数の推移です。
特別養護老人ホーム 5,973名→7,484名(1,511名増)
老人保健施設    5,924名→6,859名(935名増)

 

◇ゲリラ・集中豪雨対策の河川整備
→西区においては、浄心雨水調整池(約2万3千400トン)南押切雨水調整池(約2千トン)、名古屋中央雨水調整池(約10万トン)がそれぞれ工事着手されています。

 

【みなさまのために実現します!】
▽通院費を中学生まで無料にします
→中学生までの通院費・入院費ともに自己負担額を市が助成しています。

 

▽小・中学生の給食費の無償化を実現します

※将来的には幼児教育の無償化を目指します

→給食費の公会計化の検討と幼児(就学前)教育の無償化について、それぞれ会派の予算要望のなかで継続的に要望しています。

 

▽小学校トイレへの洋式便器の設置・整備を推進します
→平成24年6月議会、平成26年6月議会などで継続的に質問し、早ければ平成28年度から本格的なトイレ整備がスタートする予定です。

 

▽小児用肺炎球菌予防接種の助成を実現します

→平成25年4月1日から、予防接種法に基づく定期予防接種となりました。

 

▽児童虐待防止条例を制定します
→名古屋市児童を虐待から守る条例が自民・公明・民主の議員提案により可決。平成25年4月1日から施行されています。

 

▽高額療養費の自己負担上限額を引き下げます

→国の高額療養費制度が改正され、中低所得者の負担が軽減されました。(平成27年1月から、住民税非課税を除く年収約370万円までの限度額が8万円程度→5万7千600円に引き下げ)

 

▽がん対策基本条例を制定します
→自民・公明・民主により議員提案され「名古屋市がん対策推進条例」が可決。平成24年3月28日から施行されています。

 

▽うつ病における「認知行動療法」を受診しやすくします
→平成24年度から名古屋市精神保健福祉センター「ここらぼ」で、リワーク支援プログラムとして集団認知行動療法を取り入れたプログラムが実施されています。

 

▽町内会費の補助額を増やします

→町内会が防犯灯をLED化するための予算が増加しました。

 

やはり自らが掲げた政策が4年間で実現できたわけではありませんでしたね。また、一歩前進した政策についても、国の制度改正や多くの皆さんのご努力があったためだと改めて感謝しています。

チェックは(下)に続く〜

 

愛知県スポーツ会館の全景

愛知県スポーツ会館の全景

 愛知県スポーツ会館は昭和47年に開所し、年間20万人の方に利用されています。
 国有地である名城公園地内(管理者は名古屋市)に建っており、5階建ての中央棟と東・西棟、駐車場などで構成されています。

 11月17日以降に、この県スポーツ会館を改修して存続するという記事が新聞各紙で報道されました。
 生涯スポーツの推進拠点としてリニューアルを行うとの内容で、総工費は8億円弱との記事もありました。なかでも注目すべきはシャワーや更衣室、ロッカールームを完備したランナーズステーションを設置するというものです。
 
 私が調査したところ、1、東棟の一階部分を改修し、「ロッカー」「シャワー」「更衣室」などを設置する。2、運営方法やレイアウトなどについてはこれから広くアイデアを募集する。3、平成27年度から耐震工事をはじめ施設整備をスタートし、平成29年度にオープンする。ということが分かってきました。

東棟の一階部分

東棟の一階部分

 名城公園内のランナーズステーションの整備については、すでに9月22日の名古屋市会本会議場で私が質問・提案をし、調査がスタートしていたところです。
 ランナーズステーションの整備は、ただ施設を造ればよいというものではなく、市民ランナーのニーズや運営事業体の収益性、ランナー以外の公園利用者との公平性や駐車場をはじめとした受け入れの整備など様々な角度からの検討が必要なものです。名古屋市緑政土木局と連携しながら、設置に向けた調査に協力している最中での突然の報道だったため、正直、大変に戸惑いました。

 私は、観光振興や市民生活の質の向上のため、名城公園周辺の整備については全体的な構想の中でこれを進めるべきとの立場です。

 行政の管轄や役割分担などは、市民にとっては殆ど関係のない話しです。見えないところでは愛知県と名古屋市が緊密に連携を取り合っているはずと無意識に考えている市民も多いはずです。
 
  愛知県様、市民(県民)にとってより良い公園・施設にするため、お互い協力しながらやっていきましょうよ。

消防局によれば、市内で心肺機能が停止した方は、2,220人(平成25年度)。そのうち、市民によってAEDが使用された件数は151件にのぼります。
 ちなみに、名古屋市内にはAEDが2,687台設置されているそうです。
 
 実際に市民がAEDを使用した状況を詳しく調査してみると、約7割以上が老人福祉施設で使われています。
 私が注目したのは、この中で運動場・各種スポーツ施設等で心肺機能停止状態になったケースです。この状況での発生件数は昨年度で12件あり、そのうちAEDが使用されたケースが4件ありました。問題は、AEDが使われなかった残りの8件のうち、7件は消防局に設置の届出がないため、AEDが近くにあったのかどうかすら確認できない点にあります。
 
 地域のお祭りや学区・町内会が主催するインベント、スポーツ大会などは野外で行われることも多く、AEDの準備が望まれるケースです。
 
 名古屋市では、AEDの貸与事業を行っており、貸出専用のAEDを市役所の本庁で5台持っています。月別の貸出件数を見てみると、イベントが多い秋に利用が集中していることがわかりました。特に10月は5台がフル稼働し、余裕が全くない状況です。
 名古屋市では、救急隊が現場に到着する時間は平均で、6.3分かかります。心室細動がおこってからは、1分でも早くAEDを使用することが必要であるため、外で開催されるイベントなどでは主催者の手元にAEDがあることが命を救うことに直結します。つまり、一日でも早く、貸し出し専用のAEDを区役所や消防署などに新しく備え付けることが必要なのです。
 
 9月議会で、このように質問した結果、各区の施設でのAED貸出について検討が始まることになりました。

 参考までにAEDの単価は約30万円前後、レンタルでも1台あたり、ひと月5~6000円です。なかなか伝わりにくいのですが、同じ名古屋市でもAEDを区役所に置くのと、消防署に置くのとでは予算のでどころが違います。
 
 今回は、こうした縦割りの弊害を乗りこえていただき、一歩、対策が前進しました。

 

 これまで、学校のトイレをキレイにしたいとの一心で、同僚の佐藤健一議員(港区)とともにトイレ改修を推進してきました。
 
 9月22日の本会議で「今後は最優先で、学校トイレの整備を計画的に進めるべき」と質問したところ、教育長は、「今後トイレ改修のペースを上げていく必要がある。今、おこなっている小中学校普通教室へのエアコン整備が終わったあとには、計画的なトイレ改修に取り組みたい。」と答弁していただきました。

 私の調査によれば、とりわけ大きな改修が行われていないトイレの数は、昭和45年以前に建築された校舎を中心に、名古屋市内で男子用、女子用合わせて約2,800箇所もあります。ちなみに、この約2,800箇所を洋式便器や自動洗浄装置付きの小便器に替え、床のドライ化などの改修した場合、約180億円かかる計算になります。
 初当選以来、限られた財源のなかで、このように費用がかさむ学校トイレの改修を着実に実施していくためにはどうしたらよいのか。他都市を調査したり、ドクターや研究会の方とお会いしたりして検討を重ねましたが、やはり教育委員会のなかでトイレ整備の優先度を上げていくしか解決方法はないという結論に至りました。

 以前に比べ、トイレ整備のスピードは1.5倍になっていたことから、整備は進んでいると安易に考えていたのですが、今年の春先を中心に児童・生徒や保護者から、「学校のトイレが全然キレイになっていない」という声が一斉にあがってきました。
 トイレがキレイになったと実感できるようにしなければならない。これが、今回、トイレの問題を再び取り上げた大きな理由です。

 
 予算規模約50億円の小中学校普通教室へのエアコン設置工事は平成27年度中に全て完了します。答弁の通り順調に準備が進めば、平成28年度から、いよいよ本格的なトイレ改修が始まることになります。大きなポイントは、来年度の予算編成と入札不調にどう対応するかになると思われます。

 
 過去、排せつやトイレに関係する多くの方々とお会いし、多くの視点とお知恵をいただきました。皆さんに共通していたのは、「排せつの尊厳を守らねばならない」という強い思いでした。今回の答弁によって、待ちに待った名古屋市教育委員会が仲間入りされました。
おめでとうございます。そして、これから一緒にとりくみましょう。

〈ご参考に〉
これまで、我々がトイレ整備を強く主張したことなどによって、
①トイレ改修工事を含む大規模改造の年間実施平米数が1.5倍に増えた。
②学校トイレに関するアンケート調査が実施された。
③トイレ整備における改修指針が策定された。
 あわせて、私が提案した、子どもたちに排せつの重要性を教える「うんち教室」が市内61の小学校で開催されるなど着実に対策が進んできました。

 名古屋市北区にある名城公園では、ランニングコースを利用する市民ランナーが増え続けています。

 なぜ、名城公園は市民ランナーに人気があるのでしょうか。
 公園のランニングコースは1周・1300mあり、100m毎に距離表示がされているため、本格的にトレーニングをしているランナーにとっては、走行ペースがつかみやすく、練習に適しているからと言えます。さらに都心に近いことや、条件付きで路上駐車が可能なことも相まって、特に3月の名古屋ウィメンズマラソン開催時期が近づくほど、スピード練習を行うランナーでより一層賑わいます。

 また、公園内には、無料で利用できるコインロッカーと10分・100円のシャワールームが設置されています。しかし、4室あるシャワールームの1室は故障中で、全体的に老朽化が進んでいます。さらに11月からは、施設の利用時間が夕方の5時半までになるため、仕事帰りにコースを走るランナー達は、自家用車の中で着替えたり、やむを得ず荷物を公園内に置いたままランニングしたりしています。
 特に女性ランナーは、着替えも含め、本当に不便との声をお聞きします。

 そこで、9月22日の本会議で名古屋市に対し、コースの整備と一緒に、女性ランナーも安心して利用できるロッカールームやシャワールームなどを完備したランナーのサポート施設を整備すべき、との質問を行いました。

 名古屋市の答えは(民間事業者の誘致を前提に)、
①今後、名城公園を走っておられるランナーの方にどのようなサポート施設であれば利用されるかなどをお聞きする。 
②他の都市も含めて同様の施設を運営している事業者に対し、施設の運営方法や内容、採算性、参入の意向等についてヒアリングを実施する。
③諸課題を整理・検討し、速やかに判断したい。 というものでした。

 ランナーサポート施設を作るだけで、お金をかけて大がかりに整備を行わなくても利便性が大幅にアップし、公園利用者が増える可能性が高いはずです。費用対効果は絶大です。

 公園を管轄している名古屋市緑政土木局は、「いまの施設はランナーにとって使いやすいとは言えない。」と、ランナーサポート施設の必要性は十分に理解していると言っています。

 ちなみに、名城公園は、昭和5年12月に名古屋離宮廃止に伴い名古屋市に下賜されました。現在の土地所有者は財務省であり、名古屋市は財務省から無償で土地を借りて公園にしています。
 
 名古屋市には、諸課題の解決に向けて知恵を絞り、精力的に交渉を行っていただきたいものです。
〈写真は、愛知学院大学・名城公園キャンパス内のアガルスタワー10階からの眺望。名城公園の緑の奥には名古屋城や名古屋駅のビル群が。素晴らしい眺めです!〉

 LP(エルピー)ガスとは液化石油ガスのことで、ブタンとプロパンの2種類があります。このうち、家庭用として使われているのが、お馴染みのプロパンガスと呼ばれるものです。
 LPガスは冷やしたり、圧力を加えることで液体の状態となり、ボンベに詰めて運ぶことが可能です。そのため、地中に配管を施して供給される都市ガスと違い、災害時の復旧にかかる時間が短いのが特徴です。

 
 先日、豊田市にある中部アストモスガス㈱さんに公明党の小島丈幸県議会議員、鎌田ひとみ豊田市議会議員とともに調査に赴きました。
 同社は、営業所として、3,000世帯が1ヶ月間使用する量に相当する90トンのLPガスが備蓄されており、経済産業省が平成23年度から進めているLPガス中核充填所としての指定を受けています。これは災害時に停電が発生してもLPガス発電機によりガス充填設備を動かし、安定的にLPガスを供給できる設備が整えられていることが認められたことを意味しています。
 その他、衛星電話や、合計88kwの発電能力を持つLPガス発電機の操作実演がありました。炊き出し用のガス釜は、わずか10分ほどで美味しいご飯が炊き上がりましたよ。

 
 石油化学新聞社発行の日刊プロパンブタンニュース(2013.8.19)によれば、『横浜市では、平成25年度に市内の全中学校104校のうち、都市ガスエリア内で、もともとLPガスを使っていなかった78校全てにLPガス設備を常設する。具体的には、各中学校に50kgボンベを4本を置き、うち2本を日常的に使用し、残りの2本を備蓄扱いにする計画。川崎市でも今後4年間かけて全校でLPガスも使える体制を整える』ことが報道されました。

 
 災害発生時、命をつなぐうえで必要なものは、水と熱だと考えています。日本LPガス協会の資料によれば、阪神淡路大震災では、都市ガス(被災件数47,000)が復旧に85日を要した一方で、LPガス(被災件数163,000)はわずか2週間で復旧しました。初期対応に最も適したエネルギーのひとつに間違いなくLPガスは挙げられるでしょう。
 都市ガスエリアにもLPガス施設や機器が常設されていれば、日常的にも利用可能なうえ、避難所や災害復旧の拠点として、すぐ活用することができます。
 国のエネルギー基本計画には、『LPガスは…災害時にはエネルギー供給の「最後の砦」となるため、備蓄の着実な実施や中核充填所の設備強化などの供給体制の強靱化を進める。』と明記されています。
 

 言うまでもなく、都市ガスが基幹的なエネルギー源であることは疑う余地がありませんが、石油、石炭、再生可能エネルギーなど、それぞれの欠点を補いながら、多様なエネルギー源を持っておくことで、たとえ危機が発生した時でも、途切れることなく市民に熱と光を送り続けることができようになると考えます。
 今後、具体的な提案をしていきたいと思います。
 
 中部アストモスガスの皆様をはじめ、今回の調査に、ご協力頂きました皆様に、この場をお借りして心から感謝申し上げます。

 子どもの頃は、景気が良いことは当たり前で、経済は持続的に成長していくものと漠然と感じていました。
 
 現在の子どもや若者は、この頃と比べ、社会構造が大きく変化したことよって、病気や失業、介護や老後の生活といった従来の典型的なリスクに加えて、貧困や教育・健康格差、虐待やDV、非正雇用の増大、ニートやひきこもりに見られる社会的孤立などの新たなリスクに直面しています。
 さらに、高学歴社会の中で一旦ドロップアウトしてしまうと、再び社会に受け入れられるためには、かなり高いハードルを乗り越えなければなりません。
 
 名古屋市の状況に目を向けてみると、市内の失業者は約4万人。国の相対的貧困率からすると所得112万円以下で暮らす市民は、約36万人と推定されます。生活保護受給世帯数は増加し続けており、現在では、約3万8000世帯が受給。市内の非正規雇用者約40万人のうち所得が200万円未満の方は約30万人に上ります。非正規雇用の女性の約8割が所得200万円未満に属すという数字もあり、女性が経済的には圧倒的に不利な立場に置かれていることがわかります。
 
 ひとり親家庭の5割以上が貧困であり、本市で推計すると約7400世帯。また、学校や家庭での居場所を失い、深夜徘徊を繰り返すなどの不良行為により補導される青少年の件数も増加しています。市内の小中学校の不登校児童生徒数は、約1800人。高校中退者数は推計で年間約850人にのぼります。しかも、数年間ほぼ一定で減少していません。さらに発達障害などのハンディを抱え、十分に支援を受けないまま社会から孤立するケースや、児童虐待による相談対応件数などの上昇も続いています。
 いじめや不登校、ひきこもりやニートなど今日の我が国が抱える大きな社会問題の背景には、発達障害があるといわれています。軽度の発達障害児は想像以上に高い割合で存在しており、統計によって異なりますが、例えば、ADHDやLD は15歳未満の子どもの人口の6~12%、HFPDDやAS は1.2~1.5%存在しているとのデータもあります。そうした子のほとんどは特別支援学校や特別支援学級ではなく、普通学級に在籍しているにもかかわらず、小中学校で発達障害に対応する学習支援講師は、希望する学校のわずか2割にしか配置されていないのが現状です。
  一方で、本市では、ニートやひきこもりなどの困難を抱える若者に対する支援策が始まっていますが、ニート等の就労困難な若者たちが求職活動するまでには相当の期間を要します。家族福祉が機能している間であればまだしも、親の高齢化が進めば、彼らは、たちまち介護と貧困の両方の難題に直面してしまうのです。

 こうした状況を受け、本市では様々な対策を講じているのですが、ほとんどが対症療法的な施策ばかりに見えてしまいます。
 本年2月、名古屋駅付近で歩道に車で突っ込み、多数のけが人を出した容疑者は、犯行の動機を社会的な孤立にあったと供述したという報道がありました。
 多様なリスクに直面している子どもや若者に対しては、できる限り早期に支援しなければ、困難はどんどん増大していきます。
 このような深刻な事態にまで陥らせてはならないのです。
 
 ノーベル賞受賞者のヘックマンは、アメリカで行われた研究を題材に、幼児期に質の高い教育・保育を行えば、子どもが成人したときの税負担の能力が高まり、生活保護などの社会保障費用も抑制できると主張しました。
 
 私は、詳細なデータに基づき、社会的排除をもたらす諸要因の結びつきを分析しつつ、この分野の政策を統合・連動させ、就学前の子どもから若者、そして成人期にいたるまでを対象に、早期かつ一体的に支援し、若者を社会に包み込んでいくための社会保障制度の概念を創設すべきだと考えています。
 今後、本市の高齢化は進展し、担い手である生産年齢人口は減少を続け、名古屋市の人口も2017年をピークに、いよいよ減少局面に入っていきます。都市活力は次第に失われ、税収は減り続けていきます。医療・年金・介護等の負担に加え、インフラの維持更新費用が追い打ちをかけます。地域自治の担い手も不足も、より深刻になっていくでしょう。
 こうした根本的な課題にどのように取り組むのか。子ども・若者に対して、重点的に投資を行うことで、はじめて持続可能な本市の将来を描くことができるのではないでしょうか。

 財源はあります。私の試算によれば、消費税率が8%に引き上げられ、税率引き上げ分がまるっと本市に入ってくる平成28年度には、少なく見積もっても約150億円の増収が見込まれ、平成27年度においてもそれに近い増収が期待できるはずです。他にも、約2,000億円ある公債償還基金の運用を京都市並みにすれば、年間7億円の歳入増が見込めます。

 名古屋市は、人口減少・超高齢社会を乗り越えるためにも、こうした方向に舵を切らねばなりません。

 埼玉県内でベビーシッターを称する男性に預けられていた2歳児が死亡した事件を受けて、4月7日、河村市長に対して「ベビーシッターの実態に関する緊急申し入れ」を公明党市会議員団として行いました。

 本市独自でのベビーシッターの実態調査やベビーシッター利用にあたっての注意点をまとめ、利用者に対する注意喚起を行うことなど3項目を申し入れたのですが、この提案に基づき、ベビーシッターなどに関するトラブルの事例について、広く情報を寄せていただく情報受付電話の開設が早速、決定しました。

 ベビーシッターの業界団体である公益社団法人全国保育サービス協会では、独自で厳格な認定制度を設け、ベビーシッターの質の維持に懸命に取り組んでおられます。
 今回の許しがたい犯罪は、子育て世代に大きな不安と恐怖を抱かせただけでなく、ベビーシッター業界への信頼をも大きく失墜させました。市議団として、更なる保育サービスの充実に全力で取り組んでいかねばと、決意を新たにした出来事でした。
 
 併せて「ベビーカーマークの早期導入についての申し入れ」も行いましたが、これは国土交通省が新たに定めたベビーカーの全国統一マークを本市でも市バスや地下鉄などに早期に導入すると同時に、ベビーカーを折りたたまずに乗車できる設備の導入や、ベビーカー操作に対する保護者への注意喚起、また、周囲の乗客への理解が進むように取り組むことを要望するものです。
 席上、より効果的に注意喚起を行うために、地下鉄のベビーカースペースの床の色を変えることなども要望しました。
 
 今回も、市議団の政審会長として文案の作成から申し入れの段取りに至るまで携わることができました。今年度も頑張ります!

 

 日頃からお世話になっている先輩の奥様が、がんで亡くなられました。40代でした。あとには、最愛のご家族が残されました。
 「お腹が張る」そう言って急に苦しみだした奥様が救急車で運び込まれた病院で下された診断結果は、末期のすい臓がん。しかも余命1週間という厳しいものでした。
 ご家族の献身的な看病の甲斐があって、入院後は寿命を延ばされ、ご家族に見守られながら静かに息を引き取られました。「もう少しがんを早く発見できたら打つ手はあった。」そう主治医がおっしゃったとのことでした。

 いかに早くがんを見つけるか、大きなテーマです。  
 
 名古屋市のワンコイン検診の受診率を、あらためて見てみると、平成23年度の実績で胃がん9.6%、大腸がん21.7%、肺がん17.0%、子宮がん51.5%、乳がん35.1%、前立腺がん25.8%となっています。本市の「健康なごやプラン21」に掲げられた目標では、今後10年間でがん検診の受診率をそれぞれ50%~65%に引き上げるとしていますが、目標達成のためのプロセスについてまでは言及されていません。

 がん検診の受診率を飛躍的に向上させた成功例としてイギリスにおける子宮頸がん検診率向上の取り組みが挙げられます。文献によれば、イギリスでは1988年より、がん検診の受診勧奨・再勧奨をおこなうCall/Recallセンターが置かれ、対象者全員に受診奨励通知が送付されるようになりました。その他の様々取り組みもあり、がん検診の受診率は約80%に跳ね上がったそうです。
 国内でも、受診率の高い宮城県、東京都八王子市などは、個別の受診勧奨・再勧奨を行った結果、よい成果を上げています。

 このように効果が高いとされる受診勧奨を進めるうえでの問題点として、全市民を対象とした「がん検診台帳」が存在しないことが挙げられます。受診してくださいというからには検診未受診者を把握することが必要ですが、その仕組みがないということなのです。
 名古屋市民約226万人のうち国保加入者は、後期高齢者医療等と合わせて約87万8,000人、残りの6割にあたる約138万2,000人は組合けんぽや協会けんぽ、共済組合等のいわゆる職域保険に加入していることになります。本市全体でのがん受診率向上の取り組みを行おうと本気で考えるなら、市民の約6割が加入している職域保険との連携は不可欠です。
 職域の保険者が行っているがん検診の受診状況も併せて把握し、特に受診率の低い層を絞り込むなどして、効果的な受診勧奨に役立てるべきです。そのためには、組合けんぽや協会けんぽ、共済組合等のいわゆる職域保険と情報のやり取りをすることが必要なのです。
 これを9月定例会で質したところ、健康福祉局長から「職域保険者との協議の場を設ける」との大変前向きな答弁がありました。
 
 「うちのような家庭を、これ以上つくっちゃダメなんだ。」
 ご遺族の声が耳から離れません。

 私は政治に希望の光を見出しているひとりです。
 こうした重要な課題を改善できる可能性を持つ市会議員という仕事に誇りとやりがいを感じています。名古屋市では、庶民革命をかかげた地域政党所属の市会議員による不祥事が続発しています。国であれ地方であれ、政治に対する信頼が損なわれることは本当に耐えがたい。
 皆様の賢明な選択を望んでやみません。