Archive for 2012年 10月

iPS研究 日本の技術を国際標準に/ノーベル賞山中伸弥・京大教授の講演(要旨)
今年のノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった京都大学の山中伸弥教授が、18日に公明党再生医療推進プロジェクトチームの会合で行った講演(要旨)は次の通り。(文責・編集部)
『再生医療に無限の可能性/迅速な移植へ 細胞ストック計画急ぐ』
『さい帯血バンクと連携を/患者のために転用可能な仕組み必要』
ヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)ができた2007年、当時の自公政権で始めてもらった迅速な支援が今も続いており、研究がここまで続いている。
さい帯血バンクが有田美智世さん(NPO法人さい帯血国際患者支援の会理事長)らの支援で整備され、毎年、国内で1000人以上の白血病患者の命を救っている。しかし、さい帯血は10年経つと古くなり、処分されている。また、細胞の数が少ないものも白血病治療には使えない。
処分される運命にある、さい帯血がiPS細胞として蘇り、白血病だけでなく、脊髄損傷や心疾患などに使える可能性が出てきた。ぜひ推進したい。9月に成立した(さい帯血の研究目的での利用・提供を可能とする)造血幹細胞移植推進法の意義は大きい。成立に尽力した公明党に心から感謝したい。

iPS細胞は最初、皮膚の細胞から作った。皮膚の細胞に四つの遺伝子を組み込んだら、万能細胞の一種であるES細胞(胚性幹細胞)とそっくりな細胞ができた。06年にマウス、07年にはヒトで作ることに成功した。
iPS細胞はES細胞同様、ほぼ無限に増やすことができる。増やした後、iPS細胞から神経や筋肉、血液などの細胞を作る。さい帯血からも効率よく作れ、しかも増やす力と細胞に変わる力が、ともに優れている。このiPS細胞を使って、再生医療や薬の開発に応用すべく、日本、世界で研究が進んでいる。
この5年間の国の支援で、日本はiPS細胞を使った再生医療で世界トップを走っている。パーキンソン病や眼疾患、心疾患などの分野では、近く臨床研究が始められる段階まできている。
血液疾患については、すでに人間のiPS細胞から血小板や赤血球を作ることに成功している。あとは量的な問題で、産業界と連携して大量生産できれば、いつでも治療できる状況だ。脊髄損傷についても、マウスやサルで効果が確認されており、一日も早く人間の治療につなげたい。だが、動物と人間では次元が違う。安全性については石橋をたたいて渡る必要があるが、数年後には臨床試験を始められるのではないか。

iPS細胞は患者本人から作れるので、倫理的な問題や免疫拒絶はない。だが、1人当たり1000万円を超える費用と、半年近い時間がかかる。
そこで私たちは、あらかじめ他人の細胞からiPS細胞を作っておく再生医療用の「iPS細胞ストック」という計画を進めている。これまでの研究で分かったことは、iPS細胞のソース(原材料)として一番いいのは、さい帯血だ。1人から作ったiPS細胞を何万人にも移植できる可能性があり、経済的効率も非常に高い。しかし他人の細胞のため、拒絶反応が起きてしまう。
赤血球以外の細胞は、細胞の血液型といわれるHLA型を揃える必要がある。これが揃っていると拒絶反応は非常に小さくなる。HLA型が適合しないと間違いなく失敗する。HLA型は血液型と違い、ほぼ無限にある。数万種類以上のHLA型を集めるためには、莫大な費用が必要だ。
そこで大事なのが、HLAホモドナーという概念だ。血液型の場合、O型の人は、どの血液型の人でも輸血ができる。これと同じようなHLA型となるのが、HLAホモドナーだ。このHLAホモドナーを持つ1人からiPS細胞を作ると、日本人の場合、20%の人にHLA型が適用されることが分かっている。また、日本人の90%をカバーするためには140人のHLAホモドナーを見つける必要がある。
しかし、この140人を探すとなると、20万人もの日本人のHLA型を調べなければならない。HLA型を調べる費用は1人当たり3万円程度だ。20万人も調べるとなると、60億円も掛かってしまう。
そこで、短期目標として掲げているのは、5人から10人のHLAホモドナーを見つけることだ。これなら、日本人の約50%をカバーできる。しかし、より多くをカバーするためには、日本赤十字の事業や、さい帯血バンクとの本格的な連携が重要だ。

さい帯血は全国のバンクに眠っている。この中には、HLAホモドナーと分かるものも多い。その細胞を有効利用させていただきたい。
そこで最大の課題が同意の問題だ。さい帯血は、採取する前に造血幹細胞移植の治療に使うことで同意を得ている。しかし、それ以外の目的で使うことは、同意を得ていない。あらためて同意を得るには、個人情報の問題などがある。同意を得るべきか、または同意を得ずに再生医療のために使わせていただくか。議論は必要だが、議論をする間にも、研究は日進月歩で進んでいる。この間、多くの患者が亡くなっているのも現実だ。時間は限られている。
また、iPS細胞のストックに関する指針がないことも課題だ。何とかこうした課題を克服して、一日も早く、さい帯血という宝の山を、iPS細胞という違う形で患者のために使わせてもらいたい。iPS細胞の作製は、日本の技術が標準化されるかどうかの瀬戸際だ。今のままでは捨てられてしまう運命にある、さい帯血サンプルをiPS細胞で、患者のために使わせていただきたいというのが、本日の最大のお願いだ。
私自身、研究時間を確保するため、約束していた講演等もほとんど断らせていただいている状況だが、きょうは何があってもここに来たいと思っていた。さい帯血の利用は、私たちの研究そのものだ。どうか、ご支援をお願いしたい。

今日はとっても良いお天気で絶好の街頭演説日和でした。

私も10時から自転車に飛び乗って街頭演説に出かけました。今日の私の街頭は街宣自転車といいまして、スピーカーと、公明党の旗を設置できるようにした自転車です。とっても便利な自転車で止めて旗を伸ばし、スピーカのスイッチを入れたらすぐに演説ができるという便利な街宣車です。

お昼になったので自宅に戻りました。スーパー、市営住宅などの5ヶ所で街頭演説を実施。午前中は比較的近くで行いました。車からの声援やスーパーに来るお客さんからの声援、また、団地では子どもたちが大勢いらして、私の後を自転車でついて回ってくると言う状況でした。

これからも、子どもや高齢者の皆さまに安全・安心できる地域社会つくりにするため全力で頑張ってまいります。

私は毎朝5時30分から近所の富田公園でウォーキングと清掃活動をしています。今朝も公園を歩いていると健康遊具のところで写真のようにリハビリをやっているご主人が見えます。奥さんと一緒に公園にやってきて病後のリハビリに励んでいます。

私もいつも近くによって、「毎日一生懸命やっていらっしゃいますね」と声かけをさせて頂いています。本当に感心するばかりです。

平行棒のような健康遊具を使ってリハビリをされていますが棒の長さが短くもう少し長くした方が良いよ、というご意見がありましたので中川土木事務所へお話ししたらとてもいいお話しですねと感動されていました。そうしたことに使用されているのなら、また、多くの皆さんも使用していていることから延長して下さる事になりました。

ご夫婦も大変に喜んで下さり。これから入札をして決めて行くそうです。一日も早く設置できるよう頑張って頂きたいものです。

今朝の富田公園では一段と秋の深まりを感じました。ウォーキングでは砂場で子どもたちが公園で拾ったどんぐりで砂遊びをしていたあとを見つけました。私は毎朝ゴミ拾いをしていますが子どもたちが安心使える清潔な公園にしたいものです。

 中京病院での視察でとくに感銘を受けたことは病院長をはじめとして脳脊髄液減少症の担当医師や看護師及びスタッフが患者に対しての思いやりや、何とか治してやりたいという温かみを強く感じました。当病院では、まだ、本格的な保険適応がない中、こうした脳脊髄液減少症について苦しんでいる患者の身になって正に忍耐強く対応し、治療に当たってきてた医師がいたことがどれ程、多くの患者にとって大きな救いであったか計り知れないと感じました。以下、今日の視察でお聞きした内容はついては資料を基に報告させて頂きます。 

  低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)は、起立性の頭痛、ふらつき、全身倦怠感等を症状とする疾患で、多くの場合追突事故などの軽微な外傷後に生じますが、原因のはっきりしない場合もしばしばあります。 

 外傷の場合には、その瞬間からでなく、しばらく(30分から数週間)の時間間隔を開けて発症します。比較的急激に発症し、ある日を境にその患者さんの状態、生活は大きく変化していること場合が多く見受けられます。 

 ほとんどの患者さんが多くの医療機関を受診し、特に異常なし、気のせい、などと相手にされないで、時には、心療内科、精神科を受診してくださいといわれ、二重の苦しみを負う場合もあります。こうしていわゆるドクターショッピングを繰り返していますが、最近はこの疾患の認知度も少しずつ上がり、ご自分で診断され、あるいはそうする前に開業の先生方からご紹介いただくことも増えてきました。 

 この疾患は、腰椎部、あるいは下位頸椎部にて髄液が脊髄神経根に沿って、硬膜外に漏出し、このため起立時には頭の圧が下がり、これに伴って、脳や脳神経、脊髄やその神経が移動、牽引されて生じます。このため診断については、脳の下方向への移動の確認(間接所見)、漏出そのものをとらえる直接所見があります。間接所見については、頭のMRIなどで比較的容易に診断がつきますが、直接所見については、多少大き目な侵襲(体の負担、危険)を伴う方法が一般的です。 

 診断基準については、多くの組織で作られ、いずれも自分たちの基準が正しいと主張しますが、同じものは一つとしてなく、現時点(2012.2)ではどれが真実かは不明と言わざるをえません。 

 中京病院としては、症状、経過が最も診断上重要と考え、これにMRIを用いたMRミエログラフィーを主に行っています。 

 自然経過ははっきりとしたものは分かりませんが、非常に早期には水分摂取、安静などで治癒する症例もありますが、慢性に経過している場合にはおそらく自然に治癒することは少なく、一旦発症すると、2年でも3年でもあるいは10年でも20年でも苦しむことになります。 

 この苦しみに対して、ブラッドパッチ療法が有効とされ、当院でも2005年から積極的に治療に当たっています。これは、腰椎部、頸椎部にて硬膜のすぐ外側まで針を進め、この硬膜外腔に針先があることを造影剤にて確認したのちに、肘から採取した血液を注入します。血液はそのうちに固まり、漏出している部位をふさぐことを期待した治療です。普段ない場所に血液を入れるわけですから、内出血を人工的におこす治療となり、注入中とその後は痛みを伴います。 

 インターネットなどの情報では、痛かった人は感想を書き込むでしょうし、痛くなかった人は書き込まないわけですから、あたかも非常に痛い怖い治療法のように知られています。あまりこうしたことに惑わされずに、思い込まないでいただきたく思います。「ネット情報とは大部違いますね。」というのが一番多い反応です。 

  ブラッドパッチ療法1回で完治する患者さんもいますが、そうした場合は1割程度で、平均して3回近く治療を必要とします。中には5回治療が必要な患者さんもいます。時にはまったく症状が改善しない症例も時にあります。原因ははっきりしませんが、注入した血液が、漏出部位とは関係な場所に集積してしまった、固まりにくい血液であった、別の疾患であった、等が考えられます。 

 現在のもっとも大きな問題は、保険治療が行えないという点で、一回の治療(2泊3日)に付き20万円近くの費用を必要とします。治療に伴う合併症頻度は、今のところ、大きなものは0.1%以下です。放置しても、あるいは他の医療機関を受診しても改善しないだろうことは、この疾患の患者さんご自身が最もよく分かっていらっしゃると思います。 

 愛知県内で最も多くのこの疾患の患者さんを受け入れているのは、中京病院であり、治療ご希望の方は、紹介状をお持ちになり、受診していただければと思います。

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名古屋市 木下優
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