「長久手市使用料及び手数料条例等の一部を改正する条例」が否決 : ブログ :  

「長久手市使用料及び手数料条例等の一部を改正する条例」が否決

2019年12月23日

12月議会の最終日、議案第53号「長久手市使用料及び手数料条例等の一部を改正する条例」が反対多数で否決されました。(反対12:賛成5)

現在、生産年齢人口が増え続けている長久手市ですが、この先、少子高齢化や不況などの社会情勢の変化で税収が減っても、市民サービスなどの質を維持する事が求められます。

そのためには今から不必要な事業や無駄遣いを減らし、国や県から交付金や補助金を頂けるよう工夫したり、ふるさと納税やネーミングライツのように「市が稼ぐ」という発想で事業を行ったり、お金を生み出す工夫が必要になっているのは皆さまも十分、ご承知の事と思います。長久手市は4月にこれらの考えを行財政改革指針(改訂版)にまとめ、経営改革を進めている最中です。

例えば古戦場再整備計画の一部を5年後に延期して、財政に見合った内容に検討し直す期間を設けたり、リニモテラスの建築予算を大幅に減額したり、事業費の縮小や見直しを次々に実行しています。

また、本市は地方交付税の不交付団体なので(2019年7月時点で全国の不交付団体は1,718市町村中86団体)国から地方交付税が配分されません。

基本的な自治体運営を自力で賄えると判断する財政力指数「1」を大幅に超えていれば市民サービスはより手厚く出来るのですが、長久手市は1.07とかろうじて不交付団体になっていますので、国から配分される交付税がないだけでなく、学校の耐震化など国や県から補助金が出る事業でも補助額は交付団体より減額されます。そのため、国が参画を求める先駆的事業に対して積極的に手を挙げ、補助金や交付金を受けられるよう働きかけをしています。

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今回の議案について、市民の税の公平性の観点から、速やかに適正な使用料・手数料にする必要があると考え、賛成の立場を取らせて頂きました。

住民票や印鑑証明等を申請する時に窓口で支払う手数料と、市の有料公共施設・・・例えば公民館や杁ヶ池体育館、スポーツの杜等の使用料は、良くも悪くも長年、同じ料金のまま据え置かれてきました。

住民票を窓口で申請する際、長久手市に1回200円の手数料を納めていますが、近隣の名古屋市や尾張旭市、日進市など、多くの自治体は300円です。長年、長久手市が料金の見直しを行っていない事を示しています。

住民票を申請する側からすれば当然「手数料は安い方が助かる」のですが、200円で賄いきれない経費の不足分には、住民票を申請していない市民の税金が充てられています。

今回の見直しは、住民票を申請したご本人(受益者)に適正な料金を支払って頂くために、サービスを利用される方と、使用しない方の税金の負担額を公平化する「受益者負担の原則」を用いた計算式に当てはめて料金を改定しますというものでした。全国の自治体及び近隣市では、この算定式に則り料金が見直されています。(窓口を利用するのは建築関係機関や銀行など、市民以外の民間業者も多数おられますが、手数料不足分には市民の税金が充てられています。)

また、同じくテニスコートなどの公共施設も皆さまの税金で管理・運営されていますが、長年、使用料の見直しが行われていません。しかし土地代、管理費、人件費は年月と共に消費税を含めて確実に上昇しており、上昇する運営経費の多くに、施設を使用していない方々の税金が充てられています。

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2019年10月に消費税が10%へと上がった当日、市内のスポーツ施設を長年、利用する市民の方から「近隣市は今日から消費税増税分を施設使用料に反映させているのに、長久手市は何故、徴収しないのか、財政にそれ程余裕があるのか」という厳しいお叱りの電話を頂きました。

こうした事から、速やかに税負担を公平・均衡のとれた状態に近づける必要があったと考えますが、今回否決となった主な理由は、料金の見直しそのものに対する反対ではなく「市民への説明不足」が挙げられました。

特に施設を長年、定期的に利用されている団体や個人の方々に対して、料金改定のお知らせや説明会が行われないまま議案が提出されています。これらの方々の功績によって市の文化・教育・スポーツ振興は発展してきた事は間違いありませんので、事前に市は丁寧な説明をし、4月からの料金改定にご協力を仰ぐ事が必要であったと思います。

また、もうひとつの否決理由に、市から補助金が出ている団体には現在、利用料に減免措置が取られていますが、減免料算出の根拠が整っていない事、減免対象となる判断基準が曖昧である事などがありました。私は、今回の料金見直し後も減免措置は継続し、大幅な値上げにしない配慮がなされる予定でしたので、先ずは市民全体の公平性を優先し、市内・外の利用者の方々から適正に徴収させて頂く筋道を立て、減免算出の根拠については時間をかけて計画する事が望ましいと考えました。

今回、可決された場合は2020年4月から料金改定が施行され、年間約1500万円の歳入が発生する予定でしたので、より必要な市民サービスに活かしたり、次世代の負担を減らすためのしくみ作りに充てるなどを検討出来ると思いました。今後、市民に対する説明が行われる際には、施設維持管理に支払われている税負担についても解りやすくお示し頂きたいと思います。

議案名だけでは市民の皆さまに伝わるものが限られてしまうと考え、長文になってしまいましたが難しくならないように努めて書かせて頂きました。ここまで目を通して下さり感謝申し上げます。ありがとうございました。