柏市デマンド交通について視察
2017-07-06
デマンド交通について学ぶため、柏市さんを訪問させて頂きました。
**** 導入のきっかけ ****
〇交通不便地域の解消のため、コミュニティバスを運行していたが、その収支率が8%とたいへん低く改善の必要があったこと
〇東京大学によるオンデマンド交通実証実験等が行われていたこと
から、
平成24年より「カシワ二クル」という予約型相乗りタクシーを運行されています。
超高齢化社会を迎えるとき、300m先のバス停にさえ行くことが困難な高齢者は、増加傾向になると考えられ、その歩行困難な高齢者のための移動手段をどう支援していけばいいのかという視点で、視察をさせて頂きました。
****** デマンド交通を導入した地域の概略 *****
沼南地域(柏市の東端)
土地:東西約11km、南北約9km
人口密度:約1,200人/km² (武蔵野市人口密度:約13,000人/km2)
新住民が多く住んでいる新興住宅地が一部あるものの、全体としては、広い土地に民家が点在する様相だそうなので、大量輸送に適さない地域のようです。
***** 実際の運行 *****
〇システム 東京大学オンデマンドシステム運営事業者:順風路(株)
http://www.nakl.t.u-tokyo.ac.jp/odt/index.html
http://www.jpz.co.jp/index.html
〇運行車両 セダン型タクシー車両2台(専用車)
〇運行事業者:沼南タクシー㈲
運行業者の選定に関しては、国土交通省の内規で、運行地域内に営業所を有することが必要で、その条件を満たすタクシー会社は、1社だけだったことで、決定。
事業者側も、新たな需要の掘り起こしになると、精力的に取り組んでくれたそうです。
***** コスト面 *****
イニシャルコスト
乗降場所の整備:50万 車両:タクシー会社から提供
ランニングコスト
システム:7~8万円/月、端末使用料:7~8万円/月、委託料:600~700万円/年
委託契約は、1人乗せるごとに1010円で、1日平均20人程度を上限と設定しているそうです。
***** 運行方法 ****
車両1台に専属運転手、予備車両1台で必要な時は、社長さん自ら対応
会員登録制。登録に制限はなし。
乗降場所は、地域内約440か所
この乗降場所の設定で、なるほどと思ったのは、自宅にするとドアトゥドアでいいのだけれど、「乗合」という特性を考えるとき、他人に自分の自宅を知られてしまう危険性があるということでした。なるほど、そういう配慮も必要かもしれません。
平均乗合率は、1.2人ということで、ほぼ1人で乗っていますね。
**** 現在の状況 *****
登録者数、利用者数は、順調に伸びているそうです。
ただ、伸びると、委託料の上限を超えてしまうので、タクシー会社は、300円、500円という運賃でお客さんを乗せることになってしまうので、委託契約の改善を望む声はあるそうです。そうですね、タクシー会社が損をするのでは、長続きしないですよね。
次に、東大の本多先生より、
***** 超高齢化社会と公共交通について *****
ご説明を頂きました。
まず、驚いたのが、先生は、私たち武蔵野市の公共交通の現状をしっかり調べて下さっていました。そうなんです、武蔵野市は、コンパクトシティである上に、ムーバスも整備されているので、一見、公共交通に問題があるとは言えない街です。けれども、要介護とまではいかないけれども、「足が痛い」高齢者は、どんどん増えています。
先生の分析で、なるほどと思いましたのは
これまでの現役世代が多かった時代は、朝晩の通勤通学時間帯でバス会社は大量輸送を行い儲けることができた。ところが、超高齢化社会が進んでいくことで、現役世代が減り、高齢者が増えていく傾向にあるとどうなるか。高齢者は、月に数日しか外出しないので、パターン化したダイヤで運行しても乗る人が減っていく。そのまばらに発生する、外出に適する公共交通がデマンド交通ではないかということでした。
また、だんだん現実味を帯びてきた自動運転技術が進みレベル4までいくと、マイカーはなしで、自動運転車が行きたいところに行けるようになり、車の台数を減らすことが出来、道路の車線が今ほど必要なくなり、歩行者に開放できるのでは。。。という未来を語って頂きました。なるほど、そうすると、低炭素社会を目指すうえでもいいことですね。
武蔵野市で、どういう形が一番いいのかは、関係者のご意見を伺いながら考えていきたい
と思います。
その時、一番大事なのは、利用者のニーズがどこにあるのかを正確に知ることだと考えます。
柏市の担当者様、本多先生ありがとうございました。
最期に、議場を見学させて頂きました。
電子採決システム
資料を映せるプロジェクター
子どもが騒いでしまった時の場外傍聴席
災害時のヘルメット
大変参考になりました。













































