公明の提言踏まえ、労働環境整備を建設業の人手不足
公共工事の入札が成立しない「入札不調」が増加している。
国が今年度の4~6月に北海道で行った入札では、入札不調が昨年同時期の2倍に上っている。
東日本大震災被災地の復興事業や景気回復に伴う建設工事の増加で資材の高騰、工事を担う人材の不足が全国的に広がりつつある影響とみられている。
中でも、専門の技術者や建設用機械が必要な事業での入札不調が目立つ。専門技術者の人手不足を早急に解消しなければならない。
建設業界の技能労働者は、この20年間で2割に当たる70万人が減少。特に、コンクリート建物の枠を作る職人の型枠技能工では2008年以降、3割超が離職している。
高齢化も進んでいる。技能労働者の3人に1人が55歳以上で、29歳以下は10人に1人しかいない。このままでは技能の継承も容易ではない。
背景には、労働環境の悪化がある。バブル経済の崩壊以降、建設投資が減り、08年の「リーマンショック」時にはマンション工事の標準単価が暴落した影響で、工賃も大きく下がった。
これに「コンクリートから人へ」をスローガンにした民主党による公共工事の削減が追い打ちをかけ、重労働の割に低賃金なため、中堅・若年層の離職が相次いだ。
事態を打開するため、国土交通省は今年4月、太田昭宏国交相(公明党)が建設業団体に職人の賃金引き上げを要請。6月には、当面の対策として建設業の魅力発信やハローワークでの求人条件設定の相談・援助、助成金の活用などを打ち出し、対策を進めている。
公明党は独自の視点から、6月に建設業界の人手確保や環境改善などを含めた入札制度に関する提言を太田国交相に申し入れた。
人手確保に向けては、社会保険の加入促進による若年入職者の就労環境の整備や、一定の経験を積んだ若手技術者が早期に資格取得できる仕組みの創設を要請している。若年者や技術者の確保・育成に取り組む業者に対する入札時の優遇評価などの検討も求め、若者が就業しやすい環境整備に焦点を絞った具体的な提案が盛り込まれている。
大震災の復興事業は一段と加速させなければならない。老朽化が進む公共インフラの防災・減災対策も待ったなしだ。
こうした事業を担う現場の技術者・技能者の育成・確保を急いでもらいたい。
わが国において、がんは生涯のうちに約2人に1人がかかると推計されている「国民病」だ。がん対策の充実は絶対に進めなければならない。
ところが、参院選の各政党の重点政策をみると、対策に全く触れていなかったり、熱心ではない政党が多い。
公明党の重点政策には、放射線療法・化学療法の普及と専門医の育成が盛り込まれている。がんを担当する全ての医師への緩和ケア研修の推進、がん検診率50%以上の達成、がん登録の義務化も明記した。新たな医薬品の承認審査の迅速化に取り組むなど、がん対策推進基本計画の個別目標の実現をめざすと、具体的な政策課題も掲げている。
参院選で「国民の命を守る」と訴える政党は少なくないが、これまで真剣に取り組んできたのは公明党だけである。
公明党の主導で2006年6月に成立した「がん対策基本法」によって、日本は「がん対策先進国」へと大きく転換した。しかし、一部のマスコミは「基本法制定を主導したのは民主党」と、事実と異なる報道をした。これは看過できない。
当時の民主党は基本法の制定をめぐり、与党との“対決姿勢”を強め、独自案を国会に提出した。ところが、参院本会議で、自ら「がん患者だ」と語り、与野党合意を求める議員が党内に現れた民主党は「これは病気の話であり、政治の問題ではない」という立場に転じるしかなくなり、公明党の主張が数多く盛り込まれた与党案を修正することで合意し、法案が成立した。
その結果、がん対策は前進してきた。女性特有の乳がん・子宮頸がんの検診受診率向上のための無料クーポン導入では、早期発見・早期治療に効果を上げている。たばこ対策など生活習慣病の改善、がん拠点病院の整備などが、がんによる死亡の減少に成果を挙げ始めている。
事実、日本のがん患者全体の5年生存率(治療によって、どのくらい生命を救えるかを示す指標)は56.9%にまで上昇、治らない病と言われた時代とは隔世の感がある。
だが、国の基本計画に掲げる「がんによる死亡者の減少」「全てのがん患者と家族の苦痛の軽減」などの全体目標の達成は道半ばである。例えば、がん検診の受診率は20~30%程度にとどまり、目標である50%には遠く及ばない。
公明党の参院選勝利が、がん対策の充実を左右する、と言っても過言ではない。一人でも多くの有権者に語り、理解してもらうことが重要だ。
