仙台市科学館で猫の譲渡会が初開催

2020年9月19日
2020年8月3日
飼い主のいない猫の保護や、譲渡などの活動をされている方から、コロナ禍での動物愛護活動についてお話を伺いました。
ステイホームの影響で引き取り希望の方が増えており、5月以降で10数匹の猫を里親に出したそうです。ただ、逆に猫がストレスのはけ口にされるリスクも高まっているため、里親の審査はより慎重に行わなければならない、とも話されていました。
また、仙台市では今年4月から「人と猫との共生に関する条例」が施行されましたが、譲渡会場の提供に協力する施設が増えるなど、条例の効果を実感しているとのことでした。
コロナ禍でのペット需要の拡大が、将来的に、不幸な動物の増大につながらないよう、啓発の強化や愛護活動への支援充実に取り組んでいかなければならないと思います。
2019年3月21日
宮城県は新年度から、「飼い主のいない猫の不妊去勢事業」を再び拡充・改善します。
同制度は、飼い主のいない猫が無秩序に繁殖しないよう、猫を捕獲して不妊や去勢手術をして頂いた住民や団体を経済的に支援するもので、県獣医師会と県が予算を出して平成26年度にスタート。平成29年度に県の予算額が60万円から360万円に拡充されましたが、「実施期間が限られており繁殖期の3月~5月に利用できない」「事務手続きが煩雑で病院や獣医師会の負担が重い」などの課題があり、動物愛護団体から改善を求める声が上がっていました。
そこで新年度からは、
①4月から翌3月まで通年で利用できるようにする(これまでは6月~翌2月のみ実施)
②助成額は、一頭あたりオス6000円、メス12000円の定額とする(これまでの上限額に固定)
③獣医師会への事前確認などは廃止し手続きを簡素化
―など制度を改善します。
新年度の総事業費は総計832万円(県負担700万円、獣医師会負担132万円)で、県の予算は制度開始から10倍以上の規模となりました。新年度は、オス280頭、メス520頭の計800頭の手術が実施できるとのことです。
近年、同制度の拡充ととともに、宮城県内の犬猫の殺処分数は大きく減っています。今後とも犬猫の「殺処分ゼロ」をめざして取り組んでまいります。
2018年9月1日
本日、宮城県動物愛護センターのホームページにて、昨年度の犬や猫の収容・処分状況が公表されました(仙台市分は除く)。それによると、同センターに収容された犬のうち殺処分されたのは41匹で、前年度(平成28年度)の99匹から半減しました。また、猫は349匹が殺処分されましたが、こちらも前年度746匹から半減しました。
いまだ「殺処分ゼロ」の達成はできてはおりませんが、動物愛護団体・ボランティアの皆さんや、獣医師会、県職員などの努力によって、殺処分数は大きく減少しています。昨年度から県が飼い主のいない猫の不妊・去勢手術への助成を大幅に拡充したことも、その一助になっているのではないかと思います。
また、動物愛護センターでは、以前は収容した猫の9割は殺処分していましたが、昨年度は約4割にとどめており、できるだけ殺さずにセンター内で飼育するよう努力していることが伺えます。
今後とも、犬猫の殺処分ゼロをめざして取り組んでまいります。
2018年8月3日
いつもお世話になっているNPO法人「アニマルクラブ石巻」の阿部智子代表からご案内を頂き、東京都世田谷区のギャラリー梅猫庵で8/3〜8/19まで開催される「わすれないでね…五井美沙作品展&アニマルクラブ石巻の仲間たち」を事前に見せて頂きました。
公明党動物愛護管理推進委員会の鰐淵洋子衆院議員と、地元の栗林のり子都議も駆けつけて頂き、阿部代表と震災後の動物愛護活動の経験や今後の課題などをめぐり意見交換もして頂きました。
五井(ごのい)美沙さんは、アニマルクラブ石巻の動物ボランティアとして活動する傍ら、同クラブで保護された犬や猫の絵を描いていた方です。残念ながら東日本大震災の津波により29歳の若さでお亡くなりになられました。
今回の展示は、五井さんの動物愛護への思いと震災のことを忘れないでもらえたら、と企画されたものです。五井さんが描いた動物の絵画十数点が展示されています。
それぞれの絵には、モデルとなった犬や猫がどのような理由で保護されたのか、という文章も添えられていました。一匹一匹の物語を読むと、動物愛護活動は、動物の命を守ることだけではなく社会的な問題の解決にも意義ある取り組みだということが分かってきます。
五井さんの作品の他にも、震災後のアニマルクラブ石巻の活動を紹介したパネルもありますので、震災の風化防止という観点からも是非、多くの人に鑑賞して頂ければ幸いです。
展示名「わすれないでね…五井美沙作品展&アニマルクラブ石巻の仲間たち」
場所「梅猫庵」東京都世田谷区梅丘1-44-10
期間は8/3(金)から8/19(日)まで、入場無料。
時間は12:00~19:00(最終日は17:00まで)、月曜・木曜休み。
2017年12月20日
2017年11月23日
去る11月20日、宮城県石巻市を中心に動物愛護活動を展開しているNPO法人「アニマルクラブ石巻」さんを訪ね、代表の阿部智子さんからお話を伺いました。日頃から阿部さんと懇意にしている桜田誠子市議会議員にも同席して頂きました。
阿部さんは、県内の動物愛護の草分け的存在として知られている方で、野良猫や、捨て犬の命を守るために、高校生の頃から活動を続けてきました。殺処分される不幸な命を増やさないため、避妊・去勢手術の重要性を出版やイベント等を通して広く社会に訴えるだけでなく、2008年にはなんと自宅を改装して「避妊・予防センター」を開設。獣医師の協力を得て、毎月10匹前後の猫や犬の避妊・去勢手術、病気予防のワクチン接種などを行っています。
同センターは、宮城県と県獣医師会が2014年度から実施している「飼い主のいない猫の不妊手術に対する助成」の対象とはなっていませんでしたが、今年度、県の予算が大幅に拡充したことを受けて、今年9月に協力病院として認定を受け、同センターでも手術費用の助成が受けられるようになりました。
この日は、阿部さんから、県の助成制度に対するご意見を伺うとともに、現在、同クラブで飼っている猫を一匹残らず見せて頂きました。同クラブは保護団体ではないものの、飼い主が他界したり、放置されるなどして行き場を失った猫を引き取っており、里親探しもしながら、現在は合計で90匹ほどの猫の面倒を見ています。
多頭飼育というと動物のにおいがきつそうなイメージがありますが、施設内はとても清潔で、ほとんどにおいがしないので驚きました。阿部さんは、一匹一匹の猫の名前や性格、持病、猫同士の相性などを全て覚えていて、快適な住環境の構築に心を砕いていました。どの猫が食欲がないか分かるように、食事は必ず別々の皿に分けて食べさせるという工夫もされていました。
猫はみんな穏やかで仲が良く、とても居心地がよさそうに見えました。猫の命を守るだけでなく、猫の「幸せ」も実現されている阿部さんやスタッフのご努力に感銘を受けました。
動物愛護活動の素晴らしさに触れることが出来た一日でした。今後とも殺処分ゼロをめざし、こうした活動をバックアップしてまいります。
2017年2月20日
2017年2月10日
本日2月10日、宮城県の2017年度当初予算案が発表されました。
乳幼児医療費助成の拡充や夜間・休日の救急電話相談、介護の環境整備など公明党県議団が推進してきた政策が数多く盛り込まれています。
その中で、動物愛護の観点から昨年9月定例会で訴えた「飼い主のいない猫の不妊去勢の促進」については、県の予算が、今年度60万円から来年度は6倍の360万円に増額されることが分かりました。県獣医師会の負担分180万円なども合わせると総事業費は約570万円になります。
具体的な拡充内容としては、これまで不妊去勢手術費に対する補助額は、メスが6000円、オスは3000円だったのが、新年度からは手術費用の半額を補助することにし、上限額はメスが1万2000円、オスは6000円となります。
補助ができる猫の総数も増え、今年度メス200頭、オス200頭の計400頭から、新年度はメス300頭、オス300頭の計600頭まで補助できるようになるとのことです。
昨年度、県内で殺処分された猫は1664頭で、そのうち9割が生まれて間もない子猫でした。この不幸な命を無くすためには、繁殖力の強い野良猫の不妊去勢の促進が重要です。それは、野良猫によって引き起される騒音や糞尿被害の解決に直結するとともに、生きとし生けるものを大切にする社会の構築につながります。
しかし、猫の不妊去勢は、民間のボランティアの方々が多額の費用と労力をかけて行っているのが現状です。
昨年9月定例会で、村井知事は私の質問に対し、「野良猫の去勢のための費用をボランティアの皆様にお任せをしているのは、大変申し訳ないという思いがある。県として応分の負担ができるように早速、検討を指示したい」と答弁されましたが、しっかりと有言実行して頂きました。
猫の殺処分ゼロに向けて、全国では条例を制定して不妊去勢を全額公費で賄うという自治体も出てきました。宮城県でも一日も早く殺処分ゼロが実現できるように今後とも取り組んでまいります。
2016年9月5日
9月5日、仙台市と宮城県の動物愛護行政を調査するため、宮城野区にある仙台市動物管理センター(アニパル仙台)と、富谷町にある宮城県動物愛護センターを鎌田城行市議と共に視察しました。
両センターは、迷い犬や猫を保護して飼い主に返還したり、やむを得ない事情で飼えなくなった犬や猫、あるいは飼い主のいない、のら犬やのら猫などを引き取り、新たな飼い主へ譲渡したり、殺処分を行っている施設です。
最初に訪ねたアニパル仙台は、犬については2013年度に「殺処分ゼロ」を達成し、現在も継続中です。昨年度は137頭の犬を返還・譲渡しました。
一方、猫については昨年度、1175頭を引き取り、571頭を殺処分しています。処分される猫のほとんどが、のら猫が産んだ子猫とのことでした。
市内唯一の動物管理施設として、市民からの相談や苦情を一手に引き受けており、職員のご苦労も相当な様子。猫が発情する春は電話が鳴りっ放しとのことでした。
以前は、市民からペットの引き取り要請があれば簡単に応じて処分していましたが、動物愛護法の改正も踏まえ、現在は、飼い主に責任をもって最後まで飼育するよう指導したり、新しい飼い主を自分で探すよう指導し、やむを得ない場合のみ引き取っているそうです。
一方、保護した犬や猫は、ケガをしていれば治療した上で、職員が愛情を込めて飼育しています。土日に譲渡会を開くなど、なるべく早く新しい飼い主が見つかるよう努力してきた結果、犬は処分数がゼロになり、親猫もほとんど処分せずに済むようになりました。
ただ、生まれたばかりで目も開いていない子猫については、飼育することが難しく、今でも多くを処分せざるを得ない状況です。このような、のら猫から生まれる子猫をいかに減らしていくかが、殺処分ゼロを実現するためのキーポイントだと思いました。
アニパル仙台の後は、宮城県動物愛護センターを視察。仙台市以外の県内9カ所の保健所で保護されたり引き取られた犬や猫を収容する施設です。
昨年度、犬は233頭が搬入され、101頭が殺処分。猫は1843頭が搬入され1664頭が殺処分されています。
処分数は年々、着実に減ってはきているものの、アニパル仙台に比べて譲渡率が低いのが気になりました。ボランティアとの連携を強化したり、施設の飼育スペースを充実するなどで、もっと譲渡率は上げられるのではないかという感想を持ちました。
夜は、動物愛護活動に尽力されている皆さんと懇談し、貴重なご意見をいただきました。学んだことを生かし、殺処分ゼロに向けた提言を行っていきたいと思います。