宮城県ゆずりあい駐車場利用制度 利用証交付には「合理的配慮」を
宮城県では9月3日から、障がいのある人やけが人など歩行が困難な人に、身体障がい者用駐車スペースの利用証を交付する「宮城県ゆずりあい駐車場利用制度」(パーキング・パーミット制度)をスタートします。宮城県社会福祉課では、今月から、利用証の交付申請を郵送で受け付けています。9月3日からは県内の各保健福祉事務所の窓口で受付がスタートしますので、利用証が必要な方はぜひお申込み下さい。
ただ、利用証の交付には、「肢体不自由 下肢6級以上」「精神障害1級以上」「要介護1以上」などの要件があります。現在、私のもとには、ある障がい者の方から、「歩くのが不自由で、買い物の時は身障者用駐車場を利用しないととても不便です。宮城県でもパーキング・パーミット制度が導入されると聞いてとても喜びました。しかし、自分の障害者手帳の等級は同制度の要件に満たず、利用証をもらうことができません」との切実な声が寄せられました。
同制度は、けがをした人や妊婦なども含め、障がいのある方を幅広く対象としています。しかし、その対象には含まれない方の中にも、身体障がいと精神障がいが重なるなど様々な要因で、歩くことが困難になっている人もいることは考えられ得ることです。そうした方々が制度を利用したいと訴えているのに、「要件に合わないから」と機械的に切り捨ててしまうのは、「身体障がい者用駐車スペースを本当に必要としている人が利用できるようにする」との制度の趣旨に合いません。
また、一昨年4月に施行された「障害者差別解消法」は、行政に対し、障がいのある方に「合理的配慮」を行うよう義務付けています。合理的配慮とは、障がいのある人から、社会の中にあるバリアを取り除くために何らかの対応を必要としているとの意思が伝えられたときに、負担が重すぎない範囲で対応することとされています。このことを踏まえると、制度の要件には合わなかったとしても、一人一人の実情を良く聞いて、できる限りその要望に応えていくことが求められていると思います。
以上のことを県の担当課に訴えたところ、他県の状況も見ながら対応を考えたいとのことでした。もちろん、健常者による不適正な利用を防ぐために一定の線引きは必要ですが、制度のはざまで苦しむ人が出ないように、県には障がいのある方々に寄り添った柔軟な制度運用に努めて頂きたいと今後も求めてまいります。
<障害者用駐車区画>不適正使用防止へ利用証 宮城県、来月から導入(河北新報8月14日付)
宮城県ゆずりあい駐車場利用制度について(宮城県社会福祉課)
















