宮城県議会6月定例会が閉会 水道「みやぎ型管理運営方式」関連議案が可決
本日、宮城県議会6月定例会が閉会し、令和3年度第5次補正予算を含む32議案が可決、成立しました。
今定例会では、初当選以来9度目となる一般質問に立ち、新型コロナワクチン接種の加速化へ大規模接種センターの夜間延長などを提案したほか、結婚応援パスポートの導入や結婚新生活支援事業の全県展開、奨学金返還支援の普及など、若者支援の充実を訴え、知事から前向きな答弁を引き出すことができました。
さて、今回の議会で最大の焦点となったのは、県が運営する上下水道と工業用水道の水道3事業に、民間企業の力を最大限に活かす「みやぎ型管理運営方式」を導入するための議案です。
ニュースでは「水道の運営権を一括して売却」などという表現で報じられているため、不安を覚える人もいると思いますが、これは決して水道の運営を民間に丸投げするような「水道民営化」ではなく、県が引き続き水道事業者として責任を持ちながら、民間企業に任せる業務や期間を拡大して、民間の創意工夫を引き出し、経営基盤の強化やコスト削減などを図ろうとするものです。
水道事業の経営は厳しい状況にあり、今後、人口の減少や老朽管路の更新費用の増大により、大幅な水道料金引き上げは避けられません。その料金高騰をできる限り抑え、将来にわたって安全・安心で低廉な水を供給していこうというのが、みやぎ型管理運営方式の目的です。
なお今議会では、この「みやぎ型」の運営を担う企業(運営権者)として、水処理国内最大手のメタウォーター株式会社など10社が共同で設立した特別目的会社「みずむすびマネジメントみやぎ」を選定する議案や、事業の運営や経営状況などを専門家が監視する「経営審査委員会」を設置するための改正条例案などが提出されました。
一般質問では、登壇した16人中、私も含め9人が「みやぎ型」を取り上げ、活発な議論がなされる一方、議案を審査した建設企業委員会では、2日間で10時間近く議論を行いました。私も同委員会の一員として、膨大な資料を読み込むとともに専門家などから意見も聴取した上で審査に臨みましたが、熟慮の結果、「みやぎ型」は、宮城県の水道の課題解決に向けて最も効果的な取り組みであり、将来を見すえて早期の導入が必要と判断し、関連議案に賛成をさせて頂きました。
議案は本日の本会議で採決され、賛成多数で可決されました。今後、みやぎ型管理運営方式は、国から許可を得た上で、来年4月からスタートすることになります。ただ、なかなか複雑な制度のため、「良く分からない」という声もいただいておりますので、今後とも県には県民に対し十分な説明と情報発信を求めていきたいと思いますし、私も説明責任を果たしてまいります。
本会議終了後、あいさつに来た村井知事と恒例の記念撮影。次期衆院選に挑戦する庄子賢一議員が辞職したため3人会派となり、村井知事から「庄子さんいないとだいぶ寂しいね!」と言われましたが、議会内での存在感もだいぶ寂しくなったと言われないよう、しっかりと3人結束して頑張ってまいります。