宮城県がフードバンクに災害備蓄品を寄贈
宮城県はこのほど、賞味期限が近付いている災害備蓄品を、生活困窮者に食料品を届ける「フードバンク」に寄贈しました。
2016年2月定例会予算特別委員会で私が提案していたものです。県内の市町村でも同様の支援が普及することを期待します。
(NHKニュースより)
経済的に困っている人たちに役立ててもらおうと、県は、災害に備えて保管している備蓄食のうち賞味期限が近づいているものを、食料品を必要とする人たちに届ける、「フードバンク」に寄贈しました。
フードバンクは、食料品のむだをなくすため、余った食料品を必要とする人たちに届ける仕組みで、県内では生協やNPOなどが取り組んでいます。
県庁で開かれた寄贈式には、県の担当者とフードバンクを運営する生協の担当者が参加し、県が災害に備えて保管していたおでんの缶詰や備蓄用のパン、それに水などのうち、賞味期限が近づいているものが贈られました。
贈られた食料品は、富谷市にあるフードバンクの倉庫に届けられたあと、年内に、東北地方の社会福祉協議会や経済的に困っている人を支援する団体などに贈られるということです。
フードバンクの中村礼子事務局長は、「年末年始は需要が高い時期でもあるので、多くの食料品がいただけてうれしい。おでんなどを食べて、あたたかく過ごしてもらいたい」と話していました。
県管財課の戸引崇課長は、「生活に困っている人たちに役立てられるということが何よりですし、賞味期限をきらして廃棄物になることもないので、これからもフードバンクと協力したい」と話していました。
(議事録-2016年3月2日)
◆(遠藤伸幸委員) ぜひ、効果的な啓発事業をしていただきたいと。さまざまスローガンを決めたりですとか、ホームページを立ち上げたりとかそういったこともぜひ検討していただければというふうに思います。
これに関連して、このフードバンクへの関心を高めてフードドライブを盛り上げていくために、私は県が率先して、このフードバンクに食料品を提供していくべきだというふうに考えております。具体的には災害用備蓄食糧の活用でございます。先日、フードバンクの倉庫を視察した際、アルファ米を見せてもらいました。それは他県の県立病院で備蓄されていたもので、賞味期限を一年切って更新時期を迎えたので譲ってもらったとのことでした。アルファ米はお湯や水があればすぐ食べられる速食の食べ物でございます。フードバンクでは特にこうした即食べられるものを求めておりまして、非常用食品の提供は大変にありがたいとのことでございました。そこでお聞きしますけれども、本県が管理する災害用備蓄食糧の備蓄状況と、その更新の仕方、処分方法について御説明をお願いします。
◎(山田義輝総務部長) 県庁とそれから各合同庁舎の災害用の備蓄食品でございますが、これについては職員に加えまして、一時帰宅困難者の方を含めて三日分の備蓄に向けまして、平成二十五年度から五カ年計画で購入を進めておりまして、平成二十七年度で五分の三を購入済みでございます。年当たり約八千八百八十食分ということになりますが、更新につきましては毎年賞味期限が五年以上のものを購入しておりますので、購入後おおむね五年経過分については更新をしていくという考えでございます。処分方法につきましては、他の自治体では避難訓練や炊き出し訓練時に配布訓練を実施しているということから、本県でも処分方法の一つとしては、配布訓練時における利用を一つとしては検討している状況にございます。
◆(遠藤伸幸委員) 今御説明があったとおり、平成二十五年度に購入した約九千食については、平成三十年度に賞味期限が来ると。それで更新のタイミングは、その一年度前には新しいものを購入して更新するというふうに伺っておりますので、早いものですと平成二十九年度中には、更新時期を迎えるということになります。今お話あったとおり、処分方法については配布訓練などでの配布を検討されているということですが、ぜひ私はこのフードバンクへの寄贈というのも、選択肢の一つとして検討していただければというふうに思います。一年ごとに更新時期が来るということで、災害がなければ、結構安定的な供給という面でも貢献できるじゃないかというふうに思います。県がそうした取り組みをすることでフードバンクへの理解も進み、同じように備蓄品を提供する自治体、そして企業もふえて、食品関連企業以外の企業も備蓄していると思いますので、そういった企業もふえていくのではないかと思いますし、食品集めに苦労しているフードバンクも大変に助かります。知事の御見解を伺います。
◎(村井嘉浩知事) まだ時間がしばらくありますので、よく検討してみたいと思います。フードバンクの皆様の考え方を聞くと同時に、訓練でそういったようなものを使いながら、来ていただいた方に実際食していただいて、またいろんな御意見いただくというのも重要でございますので、すべてをフードバンクというわけにいかないと思いますが、その辺はよくバランスをとりながら、よく検討してまいりたいというふうに思います。
◆(遠藤伸幸委員) ぜひ御検討をお願いいたします。防災備蓄品は県庁と合同庁舎以外も、県立病院ですとか警察署ですとか、県立学校だというような他の県有施設でも保管されているとは思いますので、ぜひ、更新に当たってはそういったフードバンクの寄贈も検討していただければ大変にありがたいなというふうに思います。他県の例ですと埼玉県では昨年の六月に県内のフードバンクに災害備蓄品を寄贈していると。あと、日本郵政グループですとかほかの大企業も行っておりますのでお願いします。フードバンク、フードドライブの重要性について、知事みずからさまざまな場面で県内の市町村また、企業の皆さんにアピールしていただければと、それだけでも大分違うということで、現場の方々がおっしゃっておりましたのでどうかよろしくお願いいたします。