定額給付金について
新たな経済対策の柱である総額2兆円の「定額給付金」について、自民・公明の両党が12日合意しました。
公明党が提唱し今年8月末に政府・与党間で今年度中の実施で合意した定額減税を「給付方式」とした定額給付金についてポイントを解説いたします。
給付額について
このたび、自民・公明の与党が合意した給付金額は、1人当たり1万2000円を給付することとしており、65歳以上と18歳以下の方にはそれぞれ8000円が加算されます。
例えば、夫婦と18歳以下の子ども2人の標準的世帯であれば合計6万4000円が、また、65歳以上の夫婦の場合は4万円が支給されることになります。
この給付金額は、与党間の協議の中で公明党が自民党に対して「たたき台」として提示した内容に沿ったものとなりました。公明党が主張していた減税方式が給付方式に変わったことについて、太田昭宏代表は「よりスピーディーに、漏れなく、できるだけ多くの方にお渡しできるということで決まったことは大変良いことである」と述べ、公明党の当初の発想が十分生かされている点を強調しています。
「バラマキ」ではないのか、との批判がありますが、本来バラマキの定義とは特定の地域や特定の層にだけ恩恵がいくことを指しており、定額給付金のようにほとんどの国民が対象となっている場合はそれには当たりません。
所得制限について
焦点の一つだった高所得者に所得制限を設けるかどうかについて、今回の与党合意では、(1)所得制限を設けるかどうかは各市町村がそれぞれの実情に応じ「交付要綱」において決定する。(2)所得制限を設ける場合の下限は、所得1800万円とする。(3)所得制限を設定した市町村において、支給された給付金が返還請求に基づき返還された場合、返還された給付金は、返還に関連する事務費の一部に充てることができる、としています。
この場合の所得の考え方は、収入から必要経費(給与所得者の場合は、給与所得控除)を控除した後の金額です。給与所得者であれば所得1800万円の場合、給与所得に換算すると2074万円となります。
所得制限を1800万円としたことについて、自民・公明の両政調会長は「2000万円以上収入のある方は確定申告を出さなければならないので、ここで線引きをした」と説明しています。
マスコミ等で「地方への丸投げ」である、との批判がありますが、支給窓口となる各自治体の実情を考慮し、所得制限についてだけは設けるかどうかの判断を各自治体でできるよう、選択肢を持たせたということであり、今後は11月11日に政府に設置された「定額給付金実施本部」が支給方法や実施主体となる市町村との調整に当たることになります。
また、同本部の下には、総務省を中心に、財務、法務、金融、警察など各省庁からなる対策室が設けられ、今年度内の支給を目指して、金融機関の口座振込方式で給付金を配るかどうかなど、実務的な支給方法の検討を進めることになっており、すべてを地方に丸投げしているかのような批判は的外れです。
ねらい・財源について
定額給付金実施のねらいは、物価高の一方で収入減少に苦労している家計を支え、中低所得者により恩恵が手厚くなることにあります。収入を貯蓄に回す余裕がなくなってきた中で、個人消費を活性化し景気を下支えする効果が期待できます。
定額給付金の財源については、公明党が取り組んできた特別会計改革の成果である、財政投融資特別会計の準備金(積立金)の一部を充てるため、赤字国債は発行いたしません。
野党やマスコミなどでは、今回の定額給付金の財源について、将来の消費税引き上げと引き換えであるかのようなこじつけの批判を繰り返していますが、消費税引き上げの論議は将来増大が見込まれる「社会保障費」の負担をどのようにしていくのか、という点での話でありまったく筋違いの批判です。