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これからの図書館象を学ぶため、平成27年に開館した岐阜市立中央図書館「みんなの森ぎふメディアコスモス」に視察に行ってきました。この図書館は世界的にも有名な建築家 伊藤豊雄氏が滞在型の図書館をコンセプトに設計した図書館です。外観も素晴らしいですが、中に入ると斬新でぬくもりのある空間が広がっていました。図書館は全体に壁がなく一体感を生み出しており、これまでの図書館の常識を見事に覆したデザインでした。資産評価型プロポーザル方式で設計者を剪定されたそうですが、本当にワクワクさせてくれる建物でした。ここは、市民活動交流センター、展示ギャラリーも一緒の複合施設でもあります。
はじめに施設の概要、図書館長からは様々なソフト面の取り組みを伺い、更に驚きの連続。何よりも驚いたのは、「子どもの声は未来の声」との理念を掲げ、子どもが少しざわざわしても見守っていってほしいという考えを来館してくる方と共有していることでした。これはこれまでの常識では考えられないことです。この理念を掲げるのはとても勇気にいることだったと思いますが、今では利用者の方が温かく受け入れてくださっているそうです。視察の時も子どもの泣き声が、ここちよく聞こえていました。
また、子ども達の居場所として学習できる場所を確保、自分の場所に旗を掲げるなどの工夫が見事でした。また、中高生が学校や進路、恋愛や性の悩みをつづり、それに司書が応える「心の叫びを聞け」のコーナーでは、青少年のリアルな悩みに触れ、その思いを受け止め返事をつづる司書のメッセージを見て、ここで救われる子どもも多くいると実感し、素晴らしい取り組みだと思いました。他にもビジネス支援、まちづくりなど、市民に寄添った様々な心のこもった工夫が盛沢山で、館長の熱き思い、それに応える職員の皆様のご努力を感じました。こんなにも楽しく素敵な温かい図書館を視察でき、大変勉強になりました。吉成図書館長は公募で民間から採用された方です。とても情熱的な館長でした。素晴らしいです!!