先進国に学ぶ デジタル化
世界を見渡すとデジタル化の最先端を走る北欧エストニア共和国は、行政手続きの99%をオンラインで提供しているとの事で、昨日付け公明新聞の三面に、エストニアとの間で幅広い交流を行う三菱UFJリサーチ&コンサルティングの村林聡 代表取締役社長に取材をしておりますので、ご紹介します。
⚫ 日本のデジタル化の遅れをどうみるか。
➡ 正確性や効率性がデジタル化の主な利点である。しかし、日本人の事務処理能力は高く、デジタル化を進めなくても十分な品質のサービスを提供できていた。今回のコロナ禍では、人との接触を減らす手段として効果的である理由でデジタル化が迫られたが、行政、民間ともに対応は不十分であった。
⚫ デジタル先進国エストニアについて。
➡ エストニアはデジタル技術が国民生活に根付いている。例えば行政手続きのオンライン化率を見ると、日本が12%にとどまるのに対しエストニアは99%を占める。エストニアでオンライン化が認められていないのは、離婚や結婚など一部だけである。エストニア国民は出生時、電子IDとして11桁の個人番号が与えられ、証明するIDカード(日本でいうマイナンバーカード)を国民の98%が所持している。税務申告はほぼ全てが電子IDを使ってオンラインで行われ、わずか3~5分で終わる手軽さだ。法人登録も最短3時間で完了する。
⚫ 医療の分野では。
➡ 処方箋の99%がオンラインで発行される。患者は医師に電話で薬の処方を依頼したあと薬局へ行けば、薬を受けとる事ができる。各医療機関が収集した医療データを他の機関が見る事が可能となっているなど、相互交換できる仕組みが構築されている。
⚫ エストニアから学ぶ点は。
➡ デジタル化を支える原則の一つに「デジタル・ファースト」がある。行政手続きやサービスが一貫してデジタルで完結することを意味しており、幅広い分野に定着している。一方、日本は人口の多寡を挙げ、小国エストニアの事例は参考にならないと指摘もあがっているが、むしろそれがハードルにならないのがデジタル化の良さだ。
⚫ 日本の縦割り行政については。
➡ 既存の手続きをデジタルに置き換えていく作業と、デジタル化を機に手続きや仕組みの中に横たわる複雑さを取り除いていく作業の両面が必要だ。エストニアでは、電子IDと電子署名の活用で国内総生産(GDP)の2%を節約できたとしている。日本に当てはめると、少なくとも約11兆円に上る計算で、デジタル化の効果は期待大だ。
公明党は6月30日、行政手続きの完全デジタル化をはじめ、行政・医療・教育分野の各種施策の推進について安倍首相に提言を行っております。また、公明党目黒区議団においても、目黒区青木区長に対し、デジタル化の推進について、既定経費が拡大の一途をたどる中、未来の行政運営を持続可能なものにするために、先端技術を最大限に活用する事が必須であると求めており、推進に向けて動き出すよう働きかけて参ります。

