飢饉と疫病
本日付け公明新聞一面コラム”北斗七星”は、サバクトビバッタの大量発生について書かれています。平安末期(1181~82年)には、天候不順で飢饉に見舞われた上に、疫病が流行し人が倒れ付していると、当時の惨状を、鴨長明は『方丈記』に「憂え悲しむ声、耳に満てり」と記されております。
今年2月にサバクトビバッタが東京都大の群れをなしアフリカの大地を席巻し、農作物を食い荒らして深刻な被害をもたらしていると”北斗七星”で取り上げていました。まだコロナが問題視される直前で、当時は1,000億匹。それでも東京都大の面積と群れの大きさを表現していましたが、現在は数兆匹にまで拡大し、中東、アフリカから南アジアに拡大しながら移動を進め、パキスタンでは被害が5,500億円にも達するとの事です。コロナ禍で隠れていましたが途方もない状況に至っております。
バッタは通常であれば「孤独相」といわれ、分散する空間があれば、積極的に互いを避ける性質だが、環境が良孝な場合、個体数が急増し密度が高まると、「孤独相」から獰猛な性質となる「群生相」に変わるとの事。特にコロナ禍で技術者、殺虫剤の移動が制限されたのが響きました。感染症と虫の繁殖に伴う食料難の複合災害は、海外からのサプライチェーンに頼るところが大きい日本では食料自給率の向上が求められます。
今回の異常発生がなぜ起こったのかは、異常気象がもたらした砂漠地での大量の降雨がバッタが産卵しやすい環境をもたらし、それが東アフリカに広がったと言われております。世界各地で行われてきた森林伐採で大規模農地を確保し、広大な面積に単一作物を作付する農法も、バッタの大量発生を助長した一因とも言われています。環境破壊による生態系の変化も関係していると思います。地球温暖化がもたらす影響は並大抵でなく、国際社会の結束が急務です。

