コロナ禍 世界経済を直撃
本日付け公明新聞三面の特集「緯度経度 世界は今」で、コロナ禍の影響で世界中の厳しい様子を伝えております。
現在、世界で感染者789万人、死者43万人以上を出し、世界銀行は「第2次世界大戦後、最悪の景気後退になる」と予測しました。とりわけ深刻なのは失業の問題で、コロナに起因した失業者は世界全体で数億人にも上り、新興国や途上国の社会・経済が大きな混乱に発展する恐れがあります。職種では、最も被害が大きかったのが宿泊業や飲食業、小売り業などサービス分野であり、不動産や製造業にも打撃が及びました。
米労働省によると、米国失業者は6/11時点で4420万人に上り、1929年の大恐慌以来の規模との事。経済活動が再開されましたが、新規感染者は依然1日約2万人規模で増加しています。失業率は25%まで高まる恐れがあると警告されました。全米に拡大した黒人らによる反政府騒乱は、失業者増などの生活苦が背景にあります。トランプ政権は3兆ドル規模の財政出動に踏み切り、株価は上昇しましたが、格差は一段と進んでいます。
中国は、製造業やサービス業の多くが操業を停止し、年初からの失業者は2億人にのぼるとの非公式情報があります。ウィルスを封じ込めた中国政府は、経済活動のV字回復を目指しますが、国民の所得減で消費が減退しており、生産と雇用の回復は容易ではありません。
ロシアも失業者は1000万人を超えるとの経済予測があります。ブラジルやインドなど新興国も現在コロナ禍に直撃されており、経済復興の見通しが立ちません。
世界銀行は今年の世界経済成長率をマイナス5.2%と予測していますが、これは新型コロナが今年後半には落ち着く事が前提です。現状は収拾する見通しがなく、最悪2桁のマイナス成長も予想されており、経済的に蓄えがない途上国で、飢餓に陥る恐れがでてくるでしょう。
一方、日本の失業率は5月末時点で2%台と諸外国に比べて低いですが、アルバイトなどの休業者が失業に転じますと、失業率は一気に6%にまで上昇すると言われてます。政府は失業対策で追加措置を検討すべきでしょう。
米連邦準備制度理事長のパウエル議長は「経済の完全復元には、ワクチンや治療薬の開発で生活者が安全を確信することが必要だ」と述べられましたが、世界経済の復活はなお、いばらの道です。

